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98 金粉
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リザの中に入れたまま、うつぶせになったままのリザの様子を伺う。
手はシーツを強く握り込み、肌は汗でつやつやと光を放っている。吸いつくような白い肌にはリザの金髪が汗で張り付き、背中は痙攣がまだ止まらずピクンピクンと上下している。リザの荒っぽい呼吸のリズムが心地よく寝室に響く。
「リザ。聞こえる?」
「・・・はい」
呼吸の合間にやっと声を出したという感じだ。意識はあるんだな。
「すごく気持ちよかったよ。経験したことが無いくらい」
実際初めて試したことだ。女性が絶頂する先にさらになにかあるなど、考えたこともなかった。女性が絶頂できる量や質が増えたことで、初めてこういうことができるようになるんだな。セックスは質こそが重要だと思っていたけれども、質がある程度にまで達していたのなら数も大事なんだな。
ちんこを抜くとリザから自然に甘い声が洩れ出る。
リザの痙攣は止まらず、肌から汗がずっとにじみ出ている。身体を撫でて労おうとすると、さらりとした汗が指先を湿らせた。軽く肌を撫でただけなのだが、リザは性感帯を刺激されたようにうめき声を上げて肌を泡立たせる。
汗がリザの肌を光らせているところを見ていると、金粉で女性を塗りたくるという気分が分かったような気がした。たまたま上手くいった行為のあと、汗で光り輝くこの肌の美しさに魅せられた男が、似たような状況を作りたかったとする。だが、ちんこでは再現できなかったのだろう。それでも光り輝く肌の女性が見たい、となったら無理矢理にでも光らせるしかない。こうやって女性を金粉まみれにしたい、という謎の欲求が男の側に生まれたのかもしれないな。男を金粉まみれにしたいって話は聞いたことがないし。
目の前で胸を上下させながら汗まみれで痙攣し続けているリザを見ていると、女性を光らせてみたい男の胸の内が分かったような気になる。
賢者タイムでアホみたいなことを考えるのはここまでにしよう。
自分の意志では指一本動かせず、激しい呼吸を繰り返し痙攣を続けながら快感を反芻し、汗で全身が照りついている女性のあらわな姿には、ただただ他のものでは代えがたい背徳的な美しさがある。
ずっと見ていられる、いい光景だな。
初めて到達する性の境地に二人で到達できた満足感は、ただ女性を絶頂へと導くよりもはるかに充実している。
どれだけの時間が過ぎたのか分からないまま、リザの肢体をずっと眺めていた。
呼吸は落ち着いたようだが、まだ痙攣は残っているようだ。
「・・・アラヒト様?」
「近くに居るよ」
リザの表情を見ると、力尽きてこのまま眠ってしまいそうなくらい疲弊しているな。その一方で碧い瞳は満足気な目つきだ。
「・・・なにか・・・いつもと違いましたね」
「違ったね。こういう経験は俺も初めてだ」
リザはガバっと上体を起こそうとしたが、めまいを起こしてまた同じ姿勢へと戻った。
「急に起きちゃダメだよ」
「お側に来ていただけませんか?」
水でも飲ませて落ち着かせようと思ったが、リザが求める通りに添い寝をした。
「・・・その・・・こういうやり方は私が初めての・・・お相手だったのですか?」
「うん、そうだね。リザを抱いている時に思いついたことだし」
寝返りを打つくらいなら平気みたいだな。
ふふっとリザは笑い出した。セックスが良すぎて笑えてきたとか?
「アラヒト様の初めてをいただけたなんて、リザは幸せです・・・」
そういやリザ相手に初めてなにかを試したことは無かった気がするな。浄化の時もそうだったけれど、だいたいサーシャが先に何かしら経験していたし。
「ああ・・・嬉しい・・・」
俺の胸に顔をうずめて、リザは嬉しい嬉しいと何度も繰り返した。汗で顔にくっついた髪を整えてやり、リザの頭を何度も撫でてやった。
「どこか痛いところは無い?」
最後は激しくなっちゃったものなぁ。
「無いです。こういうやり方があるのでしたら、私の身体のことなどお構いなく、次もこういうやり方で可愛がっていただきたいです」
快感が痛みを超えてしまって、身体の状態を理解できていないのかもしれないなぁ。まぁ明日になったら危険が無いかどうか分かるか。
「その・・・図々しいお願いなのですが・・・」
「うん」
「できれば、次はアラヒト様のお逸物が入った状態のままにしておいてください・・・アラヒト様の身体が感じられないまま一人で終わりに気づくのは寂しいものです」
そっちの方が好みだったか。身体にかける負担を早く減らそうと、良かれと思ってさっさと抜いたんだけれどな。
「分かった。次はリザの中で果てたあと、こうやって話ができるまでリザの中に入れておくよ」
「わがままを言って申し訳ありません・・・」
身体に異変があったら伝えろとか、好みがあったら伝えろとはさんざん言ってきた。わがままのうちにも入らないような小さい要求だ。
・・・ん?
寝ちゃったみたいだな。
休憩したあとにシーツを変えたり風呂に入り直したりしないで寝ちゃうなんて、よっぽど身体に負担がかかるみたいだな。
それにしても幸せそうな寝顔だ。見ているこっちまで幸せになりそうだな。
・・・俺も寝るか。
手はシーツを強く握り込み、肌は汗でつやつやと光を放っている。吸いつくような白い肌にはリザの金髪が汗で張り付き、背中は痙攣がまだ止まらずピクンピクンと上下している。リザの荒っぽい呼吸のリズムが心地よく寝室に響く。
「リザ。聞こえる?」
「・・・はい」
呼吸の合間にやっと声を出したという感じだ。意識はあるんだな。
「すごく気持ちよかったよ。経験したことが無いくらい」
実際初めて試したことだ。女性が絶頂する先にさらになにかあるなど、考えたこともなかった。女性が絶頂できる量や質が増えたことで、初めてこういうことができるようになるんだな。セックスは質こそが重要だと思っていたけれども、質がある程度にまで達していたのなら数も大事なんだな。
ちんこを抜くとリザから自然に甘い声が洩れ出る。
リザの痙攣は止まらず、肌から汗がずっとにじみ出ている。身体を撫でて労おうとすると、さらりとした汗が指先を湿らせた。軽く肌を撫でただけなのだが、リザは性感帯を刺激されたようにうめき声を上げて肌を泡立たせる。
汗がリザの肌を光らせているところを見ていると、金粉で女性を塗りたくるという気分が分かったような気がした。たまたま上手くいった行為のあと、汗で光り輝くこの肌の美しさに魅せられた男が、似たような状況を作りたかったとする。だが、ちんこでは再現できなかったのだろう。それでも光り輝く肌の女性が見たい、となったら無理矢理にでも光らせるしかない。こうやって女性を金粉まみれにしたい、という謎の欲求が男の側に生まれたのかもしれないな。男を金粉まみれにしたいって話は聞いたことがないし。
目の前で胸を上下させながら汗まみれで痙攣し続けているリザを見ていると、女性を光らせてみたい男の胸の内が分かったような気になる。
賢者タイムでアホみたいなことを考えるのはここまでにしよう。
自分の意志では指一本動かせず、激しい呼吸を繰り返し痙攣を続けながら快感を反芻し、汗で全身が照りついている女性のあらわな姿には、ただただ他のものでは代えがたい背徳的な美しさがある。
ずっと見ていられる、いい光景だな。
初めて到達する性の境地に二人で到達できた満足感は、ただ女性を絶頂へと導くよりもはるかに充実している。
どれだけの時間が過ぎたのか分からないまま、リザの肢体をずっと眺めていた。
呼吸は落ち着いたようだが、まだ痙攣は残っているようだ。
「・・・アラヒト様?」
「近くに居るよ」
リザの表情を見ると、力尽きてこのまま眠ってしまいそうなくらい疲弊しているな。その一方で碧い瞳は満足気な目つきだ。
「・・・なにか・・・いつもと違いましたね」
「違ったね。こういう経験は俺も初めてだ」
リザはガバっと上体を起こそうとしたが、めまいを起こしてまた同じ姿勢へと戻った。
「急に起きちゃダメだよ」
「お側に来ていただけませんか?」
水でも飲ませて落ち着かせようと思ったが、リザが求める通りに添い寝をした。
「・・・その・・・こういうやり方は私が初めての・・・お相手だったのですか?」
「うん、そうだね。リザを抱いている時に思いついたことだし」
寝返りを打つくらいなら平気みたいだな。
ふふっとリザは笑い出した。セックスが良すぎて笑えてきたとか?
「アラヒト様の初めてをいただけたなんて、リザは幸せです・・・」
そういやリザ相手に初めてなにかを試したことは無かった気がするな。浄化の時もそうだったけれど、だいたいサーシャが先に何かしら経験していたし。
「ああ・・・嬉しい・・・」
俺の胸に顔をうずめて、リザは嬉しい嬉しいと何度も繰り返した。汗で顔にくっついた髪を整えてやり、リザの頭を何度も撫でてやった。
「どこか痛いところは無い?」
最後は激しくなっちゃったものなぁ。
「無いです。こういうやり方があるのでしたら、私の身体のことなどお構いなく、次もこういうやり方で可愛がっていただきたいです」
快感が痛みを超えてしまって、身体の状態を理解できていないのかもしれないなぁ。まぁ明日になったら危険が無いかどうか分かるか。
「その・・・図々しいお願いなのですが・・・」
「うん」
「できれば、次はアラヒト様のお逸物が入った状態のままにしておいてください・・・アラヒト様の身体が感じられないまま一人で終わりに気づくのは寂しいものです」
そっちの方が好みだったか。身体にかける負担を早く減らそうと、良かれと思ってさっさと抜いたんだけれどな。
「分かった。次はリザの中で果てたあと、こうやって話ができるまでリザの中に入れておくよ」
「わがままを言って申し訳ありません・・・」
身体に異変があったら伝えろとか、好みがあったら伝えろとはさんざん言ってきた。わがままのうちにも入らないような小さい要求だ。
・・・ん?
寝ちゃったみたいだな。
休憩したあとにシーツを変えたり風呂に入り直したりしないで寝ちゃうなんて、よっぽど身体に負担がかかるみたいだな。
それにしても幸せそうな寝顔だ。見ているこっちまで幸せになりそうだな。
・・・俺も寝るか。
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