110 / 207
2部
110話 子供の謎
しおりを挟む
仮眠をとった後、ハロー達は再び集まった。
一晩で多くの問題が湧いてきたが、ハロー達は一つ一つを片付ける事にした。
「まずリナルドだけど、俺達で保護しよう」
「そうだな。いつまた怪物が襲ってくるかもわからん、我らで預かるのが安全だろう」
ハローとナルガはリナルドと目線を合わせ、肩を叩いた。
「安心してよ、君は俺達が責任をもって守るから。でも代わりに、この剣は預からせてもらうよ。これがないと、怪物に対抗できないからね」
「うん、いいよ」
「もう一度聞くが、本当にこの剣について、覚えていないんだな?」
「うん……気が付いたらね、森の中に居て、傍にこれが落ちてたの。そしたら、あの怪物が出てきて……それで、逃げようとしたんだけど、その剣を持たないとって、思って、それで……」
「慌てないでいいよ。そっか、何となく、手放せなかったんだね」
リナルドは頷いた。言葉足らずで状況が掴めないものの、まだ五歳ほどの子供に詳しい話をしろと言っても難しいだろう。
「剣に関しては、私が調べてみます。聖剣と繋がりがある以上、私も無関係ではいられません。何かしらの文献も残っているはずですし、分かり次第連絡します」
「ありがとう、オクト。この剣について分かれば、怪物への対応もしやすくなる」
ハローとしても気になっていた。元勇者として、折れた剣と聖剣の関係性は是非とも知りたいところだ。
「では、私は帰ります。先代、またお会いできる日を楽しみにしていますね」
「俺もだよ。道中気を付けて」
オクトは一礼すると、都へと帰っていった。
ハローとナルガは改めて、リナルドと向き合った。
「村長には僕から話しておく、ミネバにも連絡して、教会方面とも連携できるようにしておくよ」
「いつもありがとう」
「乗り掛かった舟だ。今日は栄養あるもの食わせて休ませとけ、まずは体力を戻すのが先だ」
「そうさせてもらおう」
リナルドはまだ、ハローとナルガを警戒しているようだ。今まで誰にも頼れず、独りぼっちで逃げ続けていたからかもしれない。
と、リナルドの腹の虫が鳴った。
「まずはごはんから、だね」
「スープを作ってやろう。その痩せようを見るに、ろくな物を食べてこなかっただろうからな」
「それと、そのボロ布も着替えないといけないね」
「……いいの?」
「子供が遠慮なんかするなよ。大丈夫、大人に任せておきな」
ハローはリナルドを抱き上げた。
分からない事は多いなれど、子供はちゃんと、守らないとな。
一晩で多くの問題が湧いてきたが、ハロー達は一つ一つを片付ける事にした。
「まずリナルドだけど、俺達で保護しよう」
「そうだな。いつまた怪物が襲ってくるかもわからん、我らで預かるのが安全だろう」
ハローとナルガはリナルドと目線を合わせ、肩を叩いた。
「安心してよ、君は俺達が責任をもって守るから。でも代わりに、この剣は預からせてもらうよ。これがないと、怪物に対抗できないからね」
「うん、いいよ」
「もう一度聞くが、本当にこの剣について、覚えていないんだな?」
「うん……気が付いたらね、森の中に居て、傍にこれが落ちてたの。そしたら、あの怪物が出てきて……それで、逃げようとしたんだけど、その剣を持たないとって、思って、それで……」
「慌てないでいいよ。そっか、何となく、手放せなかったんだね」
リナルドは頷いた。言葉足らずで状況が掴めないものの、まだ五歳ほどの子供に詳しい話をしろと言っても難しいだろう。
「剣に関しては、私が調べてみます。聖剣と繋がりがある以上、私も無関係ではいられません。何かしらの文献も残っているはずですし、分かり次第連絡します」
「ありがとう、オクト。この剣について分かれば、怪物への対応もしやすくなる」
ハローとしても気になっていた。元勇者として、折れた剣と聖剣の関係性は是非とも知りたいところだ。
「では、私は帰ります。先代、またお会いできる日を楽しみにしていますね」
「俺もだよ。道中気を付けて」
オクトは一礼すると、都へと帰っていった。
ハローとナルガは改めて、リナルドと向き合った。
「村長には僕から話しておく、ミネバにも連絡して、教会方面とも連携できるようにしておくよ」
「いつもありがとう」
「乗り掛かった舟だ。今日は栄養あるもの食わせて休ませとけ、まずは体力を戻すのが先だ」
「そうさせてもらおう」
リナルドはまだ、ハローとナルガを警戒しているようだ。今まで誰にも頼れず、独りぼっちで逃げ続けていたからかもしれない。
と、リナルドの腹の虫が鳴った。
「まずはごはんから、だね」
「スープを作ってやろう。その痩せようを見るに、ろくな物を食べてこなかっただろうからな」
「それと、そのボロ布も着替えないといけないね」
「……いいの?」
「子供が遠慮なんかするなよ。大丈夫、大人に任せておきな」
ハローはリナルドを抱き上げた。
分からない事は多いなれど、子供はちゃんと、守らないとな。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界でまったり村づくり ~追放された錬金術師、薬草と動物たちに囲まれて再出発します。いつの間にか辺境の村が聖地になっていた件~
たまごころ
ファンタジー
王都で役立たずと追放された中年の錬金術師リオネル。
たどり着いたのは、魔物に怯える小さな辺境の村だった。
薬草で傷を癒し、料理で笑顔を生み、動物たちと畑を耕す日々。
仲間と絆を育むうちに、村は次第に「奇跡の地」と呼ばれていく――。
剣も魔法も最強じゃない。けれど、誰かを癒す力が世界を変えていく。
ゆるやかな時間の中で少しずつ花開く、スロー成長の異世界物語。
荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。
しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。
しかし――
彼が切り捨てた仲間こそが、
実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。
事実に気づいた時にはもう遅い。
道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。
“荷物持ちがいなくなった瞬間”から、
アレクスの日常は静かに崩壊していく。
短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。
そんな彼と再び肩を並べることになったのは――
美しいのに中二が暴走する魔法使い
ノー天気で鈍感な僧侶
そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー
かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。
自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。
これは、
“間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる”
再生の物語である。
《小説家になろうにも投稿しています》
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる