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トマス
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一時的な警備業務、役人たちの話では廃貴族から接収した有価物を古物業者が買い取るまでの一時保管場所の警備が任務だった、期間は三日間。
給与は悪くない。
盗賊や強盗の話はよく聞こえていた、領主移行に伴う混乱で犯罪者が増加するのは常だ、集積所の規模は大きくない、よほどの貴重品なのかもしれない。
カーニャとギルには相談はするが三日間限定なら問題ないだろう、新領主は当然国王派閥、僅かでもエドとフローラにとってもプラスになると判断して任を受諾した。
「ありがとう、ありがとう、本当に助かったよ」
役人たちは終始低頭して礼を言って帰っていった、人手不足は深刻のようだ。
ギルドや商店での新領主トマス・バーモンドについて聞いてみると評判は悪くない、領主といっても仮でバーモンド家の次男、この領の立ち上げを任される前までは王宮で次官をしていた小太りで少し背の低い男だという。
野心家タイプではないが仕事は細かく煩いと煙たがられる一面もあるようだ。
直接人代を見ない限り確実とは言えないが、聞く限りでは裏がある人物とは思えない、以来の内容に嘘はないだろう。
新領主のために働くことをカーニャはどう思うだろうか、いや、新領主がカーニャをどう思っているかが重要だ、必然とは言えカーニャを追いやったのは新領主だ、一緒にいることが知れればどう転ぶかはトマス領主の気持ち次第だ、領主に近づけば何らかの情報を得ることが出来るかもしれない、カーニャの今後の事を思えば有益だ。
今はカーニャの事は伏せておこう、エミーは買い物を終わらせると急いで小屋への帰路についた。
「トマス・バーモンド・・・懐かしい名です」
カーニャはトマスを知っていた。
「真面目で温厚な方です、そうですか・・・トマスが来ているのですね」
寂しそうに伏せた顔には悔恨の影が差している。
「カーニャ、君をここへ追いやったのはトマスなのか?」
「分かりません、でも違うと思います、私が追放された時はまだ新領主は決まっていませんでした」
「街で聞く限りトマスという男は誠実な男のように思える」
「はい、幼い頃に我儘な私を持て余さずに遊んでくれたのはトマスくらいなものでした、でも家の属する派閥が違うようになり、家柄と容姿ばかり重視する世界の中で私はいつしか兄のような存在だった彼を疎遠にするようになってしまった、今頃きっと蔑み笑っているでしょう、当然です」
「アングリー(怒れる)・ドワーフが通称らしいな」
「フフッ、髭無しドワーフとも言われていました」
懐かしさが滲むカーニャの言葉に悪意は見えない、トマスの人柄が伺えた。
「分かった、君の話は伏せておいた方がいいか?」
「ええ、今更トマス様に迷惑をかけたくありませんし、この姿の私を晒す勇気はとてもありません」
「生きていれば笑って会える時がくる」
「・・・」哀しそうに骨と皮だけになった手を見つめたカーニャは無言だった。
エミーはその手に自分の手を優しく重ねた、フローラならこうするだろう。
ドンドンッ 裏口のドアを誰かが叩いた。
「!?」ギルなら正面から入ってくる、視線でカーニャに問いかけるが首は横に振られた。
ドンドンッ もう一度のノック、そして皺がれた声が小さく聞こえた。
「カーニャ、生きているのかい、私だよ、ベスだよ」
「ベスおばあちゃんだ・・・」
「知り合いか」
「ここより山奥に一人で住んでいるお婆ちゃんです、すごく口は悪いですが殴られた事はありません、食べ物を持ってきてくれたりします」
「そうか、では開けるぞ」
裏口の鍵を開けると浅黒い肌に腰の曲がった老女が立っていた、手に下げた籠には芋や乾物が乗っているが調理はされていない。
開いた扉の前にいたエミーを見てあからさまに不審な目を向けた。
「誰だいあんた?」
言った後エミーの腰にある刀を見て後退さる。
「ベスさん、大丈夫です、エミーさんは怪しい人ではありません」
カーニャの声を聞くと不審さを露にした視線をエミーに向けたままベス婆は扉をくぐる。
「ギルが帰らないって聞いてさ、食事を運んできてやったよ、ありがたく食いな」
テーブルの上に食材を並べる、今の体調で食べられそうな物はない、第一に調理することなど無理だ、知っていて並べているなら嫌みな婆だ。
「ベスさん、いつもすいません、でも今の私には食べることができません、貴重な食材を無駄にしないでください」
「なにを言っているんだい、あんたはもう子爵令嬢じゃないんだ、一人で生きていくには食べ物位自分で創れなくてどうするのさ、さあベッドから降りな!」
「まて婆さん、今カーニャは絶対安静だ、ベッドから降りることは許さない」
エミーが婆さんの前に立ちはだかる。
「何だいこいつは?金もないのにメイドでも雇ったのかい、あんた、もうこのお嬢様には何にも残っちゃいないよ、取りっぱぐれる前に帰んな」
婆さんの問いには答えずにエミーは確信だけを言う。
「一昨日にカーニャの心臓は一度止まった、蘇生は出来たが無理はさせられない、私が変わるから食材を置いたら帰るのは貴方だ」
「何だって!心臓が止まった!本当なのかい、カーニャ!?」
婆さんが慌ててエミーの脇をすり抜けるとカーニャに駆け寄る。
「ええ、綺麗な川を渡るところでした、でもあの川の河口にはヒンノムの谷があったのでしょうね、私はきっと地獄に落ちなければいけない」
「なに言っているだい、この世に神も悪魔もいやしないよ、でもどうやって戻ってきたんだい」
「エミーさんが助けてくれました、その、ナントかマッサージで・・・」
「心マッサージだ」
一般人は除細動の理論や心臓マッサージなど知らない、エミーも教会の医学書で読んだだけで実践したのは初めてだった。
「しんま・・・なんだそりゃ、あんた魔女か!?」
「冒険者でエミーという、今はカーニャの護衛だ、それからギルの手伝いだな」
「冒険者!?さっきも言ったがこの娘から金を毟るつもりなら無駄だよ、爵位を剥奪された令嬢には財産なんてありゃしない」
「知っている、だからといって放っておく人間ばかりじゃない」
「へぇ、変わった女だね、あんた」
「いえ、エミーさんは・・・」
「まあいいや、冒険者の護衛が付いたなら安心だ、そういうことならこの婆が料理していくさね」
カーニャが言いかけたがベス婆は遮ると竈に火を入れて準備を始めてしまう、どうやら口が悪いだけで悪意はないようだ。
手際よく芋の皮を剥いて茹で始める、他の野菜や肉を炒めていくと優しい匂いが部屋に満ちていく。
「ほれ、突っ立ってないであんたも手伝いな、この位出来ないと嫁の貰い手がないよ」
オタマをエミーに向ける。
「私はだな・・・」やはり訂正するのは面倒だ、溜息だけついて包丁を手に取った。
「それで何を創るのだ?」
「カーニャの身体は徹底的に弱っているからね、消化に負担のないお粥だろう、繊維質を減らして酵素を含んだ素材を多くするのさ、それにカルシウムとマグネシウム、鉄と亜鉛だね」
メニュー名ではなく成分名で婆は答える。
「驚いた、婆さん博識だな」
「昔取った何とかだね、それと塩分は控えめだ、あんたらの分は食べる時に足しな」
「了解だ」
手順を聞くこともなくエミーはベス婆の調理過程を予測して作業を割り込ませる、次何をしたらいいとは聞かないエミーを感心したようにベス婆は見てニヤリと笑った。
無言のままでも息の合った料理人のように作業を分担しながら二人は素材を料理に変えていく。
料理には人の気が入る、出来上がった料理からはベス婆の情が立ち昇った。
給与は悪くない。
盗賊や強盗の話はよく聞こえていた、領主移行に伴う混乱で犯罪者が増加するのは常だ、集積所の規模は大きくない、よほどの貴重品なのかもしれない。
カーニャとギルには相談はするが三日間限定なら問題ないだろう、新領主は当然国王派閥、僅かでもエドとフローラにとってもプラスになると判断して任を受諾した。
「ありがとう、ありがとう、本当に助かったよ」
役人たちは終始低頭して礼を言って帰っていった、人手不足は深刻のようだ。
ギルドや商店での新領主トマス・バーモンドについて聞いてみると評判は悪くない、領主といっても仮でバーモンド家の次男、この領の立ち上げを任される前までは王宮で次官をしていた小太りで少し背の低い男だという。
野心家タイプではないが仕事は細かく煩いと煙たがられる一面もあるようだ。
直接人代を見ない限り確実とは言えないが、聞く限りでは裏がある人物とは思えない、以来の内容に嘘はないだろう。
新領主のために働くことをカーニャはどう思うだろうか、いや、新領主がカーニャをどう思っているかが重要だ、必然とは言えカーニャを追いやったのは新領主だ、一緒にいることが知れればどう転ぶかはトマス領主の気持ち次第だ、領主に近づけば何らかの情報を得ることが出来るかもしれない、カーニャの今後の事を思えば有益だ。
今はカーニャの事は伏せておこう、エミーは買い物を終わらせると急いで小屋への帰路についた。
「トマス・バーモンド・・・懐かしい名です」
カーニャはトマスを知っていた。
「真面目で温厚な方です、そうですか・・・トマスが来ているのですね」
寂しそうに伏せた顔には悔恨の影が差している。
「カーニャ、君をここへ追いやったのはトマスなのか?」
「分かりません、でも違うと思います、私が追放された時はまだ新領主は決まっていませんでした」
「街で聞く限りトマスという男は誠実な男のように思える」
「はい、幼い頃に我儘な私を持て余さずに遊んでくれたのはトマスくらいなものでした、でも家の属する派閥が違うようになり、家柄と容姿ばかり重視する世界の中で私はいつしか兄のような存在だった彼を疎遠にするようになってしまった、今頃きっと蔑み笑っているでしょう、当然です」
「アングリー(怒れる)・ドワーフが通称らしいな」
「フフッ、髭無しドワーフとも言われていました」
懐かしさが滲むカーニャの言葉に悪意は見えない、トマスの人柄が伺えた。
「分かった、君の話は伏せておいた方がいいか?」
「ええ、今更トマス様に迷惑をかけたくありませんし、この姿の私を晒す勇気はとてもありません」
「生きていれば笑って会える時がくる」
「・・・」哀しそうに骨と皮だけになった手を見つめたカーニャは無言だった。
エミーはその手に自分の手を優しく重ねた、フローラならこうするだろう。
ドンドンッ 裏口のドアを誰かが叩いた。
「!?」ギルなら正面から入ってくる、視線でカーニャに問いかけるが首は横に振られた。
ドンドンッ もう一度のノック、そして皺がれた声が小さく聞こえた。
「カーニャ、生きているのかい、私だよ、ベスだよ」
「ベスおばあちゃんだ・・・」
「知り合いか」
「ここより山奥に一人で住んでいるお婆ちゃんです、すごく口は悪いですが殴られた事はありません、食べ物を持ってきてくれたりします」
「そうか、では開けるぞ」
裏口の鍵を開けると浅黒い肌に腰の曲がった老女が立っていた、手に下げた籠には芋や乾物が乗っているが調理はされていない。
開いた扉の前にいたエミーを見てあからさまに不審な目を向けた。
「誰だいあんた?」
言った後エミーの腰にある刀を見て後退さる。
「ベスさん、大丈夫です、エミーさんは怪しい人ではありません」
カーニャの声を聞くと不審さを露にした視線をエミーに向けたままベス婆は扉をくぐる。
「ギルが帰らないって聞いてさ、食事を運んできてやったよ、ありがたく食いな」
テーブルの上に食材を並べる、今の体調で食べられそうな物はない、第一に調理することなど無理だ、知っていて並べているなら嫌みな婆だ。
「ベスさん、いつもすいません、でも今の私には食べることができません、貴重な食材を無駄にしないでください」
「なにを言っているんだい、あんたはもう子爵令嬢じゃないんだ、一人で生きていくには食べ物位自分で創れなくてどうするのさ、さあベッドから降りな!」
「まて婆さん、今カーニャは絶対安静だ、ベッドから降りることは許さない」
エミーが婆さんの前に立ちはだかる。
「何だいこいつは?金もないのにメイドでも雇ったのかい、あんた、もうこのお嬢様には何にも残っちゃいないよ、取りっぱぐれる前に帰んな」
婆さんの問いには答えずにエミーは確信だけを言う。
「一昨日にカーニャの心臓は一度止まった、蘇生は出来たが無理はさせられない、私が変わるから食材を置いたら帰るのは貴方だ」
「何だって!心臓が止まった!本当なのかい、カーニャ!?」
婆さんが慌ててエミーの脇をすり抜けるとカーニャに駆け寄る。
「ええ、綺麗な川を渡るところでした、でもあの川の河口にはヒンノムの谷があったのでしょうね、私はきっと地獄に落ちなければいけない」
「なに言っているだい、この世に神も悪魔もいやしないよ、でもどうやって戻ってきたんだい」
「エミーさんが助けてくれました、その、ナントかマッサージで・・・」
「心マッサージだ」
一般人は除細動の理論や心臓マッサージなど知らない、エミーも教会の医学書で読んだだけで実践したのは初めてだった。
「しんま・・・なんだそりゃ、あんた魔女か!?」
「冒険者でエミーという、今はカーニャの護衛だ、それからギルの手伝いだな」
「冒険者!?さっきも言ったがこの娘から金を毟るつもりなら無駄だよ、爵位を剥奪された令嬢には財産なんてありゃしない」
「知っている、だからといって放っておく人間ばかりじゃない」
「へぇ、変わった女だね、あんた」
「いえ、エミーさんは・・・」
「まあいいや、冒険者の護衛が付いたなら安心だ、そういうことならこの婆が料理していくさね」
カーニャが言いかけたがベス婆は遮ると竈に火を入れて準備を始めてしまう、どうやら口が悪いだけで悪意はないようだ。
手際よく芋の皮を剥いて茹で始める、他の野菜や肉を炒めていくと優しい匂いが部屋に満ちていく。
「ほれ、突っ立ってないであんたも手伝いな、この位出来ないと嫁の貰い手がないよ」
オタマをエミーに向ける。
「私はだな・・・」やはり訂正するのは面倒だ、溜息だけついて包丁を手に取った。
「それで何を創るのだ?」
「カーニャの身体は徹底的に弱っているからね、消化に負担のないお粥だろう、繊維質を減らして酵素を含んだ素材を多くするのさ、それにカルシウムとマグネシウム、鉄と亜鉛だね」
メニュー名ではなく成分名で婆は答える。
「驚いた、婆さん博識だな」
「昔取った何とかだね、それと塩分は控えめだ、あんたらの分は食べる時に足しな」
「了解だ」
手順を聞くこともなくエミーはベス婆の調理過程を予測して作業を割り込ませる、次何をしたらいいとは聞かないエミーを感心したようにベス婆は見てニヤリと笑った。
無言のままでも息の合った料理人のように作業を分担しながら二人は素材を料理に変えていく。
料理には人の気が入る、出来上がった料理からはベス婆の情が立ち昇った。
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