青春聖戦 24年の思い出

くらまゆうき

文字の大きさ
7 / 140

第7話 勝と祐輝の衝突

しおりを挟む
タイガースから始まった祐輝の野球人生は少しずつ彩り始めていた。


一輝との日々は少しずつ祐輝を成長させ、親友の大切さも良く知った。


そんな祐輝と一輝は夏祭りへ出かけた。


的屋が並び、浴衣を着た女の子達がさらに祭りに花を持たせる。


祐輝と一輝はたこ焼きを食べながら歩いていた。




「射的やろうぜー!」
「おおいいねえ!」




射的を楽しんでいる2人をじっと見る存在。


勝と取り巻きだ。


懲りもせずしつこく2人を挑発していた。


射的を楽しむ2人はまだ勝に気がついていない。




「おお祐輝上手いなあ!」
「でしょ。 なんか得意なんだよね。」
「祐輝あれ狙ってよ!」
「いいよ!」




そして祐輝が撃とうとした瞬間に勝は祐輝の背中を押した。


弾が的を外して、祐輝は前のめりになる。


慌てて一輝が祐輝を引っ張ると祐輝は振り返った。


そこにはニヤける勝。




「何するんだよ。」
「へへー当たらなかったな。」
「いつもいつも嫌がらせしやがって。」
「えー? そんな事してないよー」




祐輝は勝の胸ぐらを掴んで思い切り殴った。


転んで顔を押さえる勝に祐輝はまだ殴ろうとする。


すると的屋のおじさんが2人の首根っこを掴んで押さえつける。





「おらガキ。 喧嘩なら祭りの外でしやがれ。」




的屋のおじさんは新宿では有名なヤクザの構成員。


そしてその組長の娘は祐輝や勝と同じ小学校にいた。


下手に暴れたらヤクザが出てくる。


既に他の的屋からも睨まれている。


祐輝は大人しくおじさんに謝った。




「喧嘩するのは構わねえ。 でもここでやるんじゃねえ。 わかったら向こうの公園で続きやれ。」
「行くぞ勝。 続きやろうぜ。」
「父ちゃんに言ってやるー!」




勝は走って逃げていった。


2人の犬猿の仲は何処までも続いた。


その後の学校でも校庭で先生が5人も出てくる乱闘を行った。


勝は取り巻きを連れて我が物顔。


15人ほどの取り巻きをいつも連れている。


祐輝は家で見た歴史のテレビからヒントを貰った。




「今日は無名の織田信長がどうして天下の表舞台に立てたのか?」





1時間ほどの歴史番組を見続けて祐輝は答えに辿り着く。


取り巻きの数は多い。


それなら自分も仲間を増やさなくてはいけない。


次の日学校で一輝に話した。




「ええ? で、でもタイガースのみんなだよ?」
「関係ない。 勝は俺達をいじめるんだから。 監督に言っても信じてなんかくれないさ。 だったらいじめられない様に俺達で仲間を増やすんだ。」




困った表情の一輝は横目で勝にいじめられる生徒を見る。


すると祐輝は真っ先に走っていった。


勝を後ろから押し倒すといじめられる男の子の前に立った。




「弱い者いじめばっかりしやがって。」
「うわーバイキンが来たー逃げろー!!」




祐輝はいじめられていた男の子に手を差し伸べた。


立ち上がり涙を拭くと嬉しそうに祐輝の顔を見た。





「あ、ありがとう。」
「これからは俺達が守ってあげる。 一緒に遊ぼう!」
「ありがとう。 俺は駿太!」
「祐輝と一輝!」
「よろしくね!」




駿太は頭が良く、授業を真面目に行っていた。


それを良く思わない勝の標的にされていた。


駿太は1年A組だ。


祐輝はB組で一輝はC組。


そして勝と取り巻きはDとE組にいた。


全F組まである小学校のクラスは勢力図となっていった。


祐輝はさっそくAからC組までの仲間集めに着手した。



「俺はB組のみんなに声かけるよ。 一輝も自分のクラスから仲間誘ってよ。」
「わかった。 で、でもいいのかな・・・タイガースのみんなと喧嘩なんて・・・」
「弱い者いじめから友達を守るんだ。 どう考えても勝が悪い。」



こうして祐輝と勝は1年生を巻き込む大喧嘩を始めた。


小学校1年の秋の事だった。


夏は終わり、涼しくなる頃だ。


しかし少年の魂は熱く燃えたぎっていた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...