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シーズン1序章 消えた神族と悲劇の少年
第18話 とんがり帽子と赤き侍
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絶望的な状況下で、突如現れた赤い侍達。業火のように、激しく攻撃を続ける彼らを知らない虎白達は、驚いている。
「誰なんだ!?」
「わけあって助太刀致します皇国武士殿!」
馬上で槍を振るう土屋は、そう言った。迫る怨霊共を巧みな馬術と槍術で蹴散らすと、手を伸ばしてきた。
「拙者の後ろに乗られよ!」
虎白は土屋の後ろに乗ると、竹子やとんがり帽子達も、土屋の配下の後ろに乗った。颯爽と走り始める霊馬に揺られながら、虎白は土屋へ問いかけた。
「お前らが天王ってやつの迎えなのか!?」
「は!? な、何を申されているのか......」
「俺達は、朝まで耐えれば天王ってのが迎えに来てくれるって聞いたんだ」
土屋は、眉間にしわを寄せて、黙り込んだ。彼らの本来の目的は、霊界からこつ然と姿を消した皇国武士を探すことだ。そして偶然見かけた、虎白を追いかけて来たにすぎない。
困惑する土屋は、虎白の顔を一瞬見ると、前を向いて霊馬の足を早めた。
「で、では貴公は、その迎えとやらを待っていると?」
「ああ、お前らも一緒に待ってくれると助かるんだが?」
「良いでしょう。 我らとて、皇国武士には話しがありますれば。 お供致しますぞ」
やがてショッピングモールを飛び出した土屋達は、笹子と新納達とも合流した。九死に一生を得たが、今だ死地にいることに変わりなかった。
外には鬼兵と、見慣れない古代ギリシャ兵のような怨霊達が、待ち構えている。虎白ら一同は、僅かに敵から距離を取ると、対峙した。
「こうなったらやるしかねえ......もうどうせ逃げられねえんだ」
「かしこまった。 今より我らは皇国武士殿に従いまする。 良いですな殿?」
「構わんわい。 狐のお侍の指揮下とは、安心なもんじゃな」
厳三郎がこれに賛同し、新納のとんがり帽子と赤い侍による連合軍が完成した。
対峙する連合軍と怨霊の軍隊の間には、不気味なまでの静寂が流れている。誰かの一声で始まるであろう大激戦を控える一同は、極度の緊張と、恐怖心と戦っている。
虎白が腕を組んで、先頭に立っている。右側には竹子、笹子、新納が。そして左には厳三郎と土屋が、開戦の時を待っていた。
「だいぶ明るくなってきた。 もう一時間もないはずだ......俺達は、確証もない救いを信じている。 天王とやらが助けに来なければ本当に終わりだ......」
「されど、どの道逃げても長くは持ちませぬ。 最後に武士もののふらしく果てましょうぞ」
「どうなっても虎白と一緒なら怖くないって私はさっきも言ったよね?」
誰もが覚悟を決めている。逃げても、永遠に追いかけ回されるだけだ。それならせめて、聞こえこそ良いが、得体の知れない「天王」とやらの言葉でも信じてみるか。
強張った表情で、それぞれの武器を手にした一同は、虎白の顔を見た。
「お前らが期待していた狐の侍にしては、随分と頼りないかもしれねえが......お前らの命は、この鞍馬虎白が預かった! 行くぞ!」
最初に走り始めたのは、虎白だ。それに続き、竹子、笹子、新納が最後の戦いへと挑んだ。
しかし厳三郎と土屋は、互いの顔を見たまま、動かなかった。目を見開いて、言葉を失った様子だ。
「ねえ行かないの? みんな行っちゃったよ?」
そう話したのは、友奈だ。謎多き彼女は、こんな状況でも落ち着いた表情で、死地に飛び込んでいく虎白らを見ている。
「い、今鞍馬と名乗ったか?」
「名乗りましたな......まさか......」
「二人とも危ないよ!」
友奈が叫んだ。厳三郎と土屋が見る先には、鬼兵が立っている。かの邪悪な鬼兵は、手にしていた槍を投げてきたのだ。背後に立っていた配下が、鎧ごと貫かれている。
「お、おのれえ! よくも拙者の配下を......話しは後です! 行きましょうぞ!」
霊馬にまたがる赤き侍達も、最後の戦いへと向かった。友奈の周りを守る、僅かな侍だけを残して。
朝まで残り三十分。
「誰なんだ!?」
「わけあって助太刀致します皇国武士殿!」
馬上で槍を振るう土屋は、そう言った。迫る怨霊共を巧みな馬術と槍術で蹴散らすと、手を伸ばしてきた。
「拙者の後ろに乗られよ!」
虎白は土屋の後ろに乗ると、竹子やとんがり帽子達も、土屋の配下の後ろに乗った。颯爽と走り始める霊馬に揺られながら、虎白は土屋へ問いかけた。
「お前らが天王ってやつの迎えなのか!?」
「は!? な、何を申されているのか......」
「俺達は、朝まで耐えれば天王ってのが迎えに来てくれるって聞いたんだ」
土屋は、眉間にしわを寄せて、黙り込んだ。彼らの本来の目的は、霊界からこつ然と姿を消した皇国武士を探すことだ。そして偶然見かけた、虎白を追いかけて来たにすぎない。
困惑する土屋は、虎白の顔を一瞬見ると、前を向いて霊馬の足を早めた。
「で、では貴公は、その迎えとやらを待っていると?」
「ああ、お前らも一緒に待ってくれると助かるんだが?」
「良いでしょう。 我らとて、皇国武士には話しがありますれば。 お供致しますぞ」
やがてショッピングモールを飛び出した土屋達は、笹子と新納達とも合流した。九死に一生を得たが、今だ死地にいることに変わりなかった。
外には鬼兵と、見慣れない古代ギリシャ兵のような怨霊達が、待ち構えている。虎白ら一同は、僅かに敵から距離を取ると、対峙した。
「こうなったらやるしかねえ......もうどうせ逃げられねえんだ」
「かしこまった。 今より我らは皇国武士殿に従いまする。 良いですな殿?」
「構わんわい。 狐のお侍の指揮下とは、安心なもんじゃな」
厳三郎がこれに賛同し、新納のとんがり帽子と赤い侍による連合軍が完成した。
対峙する連合軍と怨霊の軍隊の間には、不気味なまでの静寂が流れている。誰かの一声で始まるであろう大激戦を控える一同は、極度の緊張と、恐怖心と戦っている。
虎白が腕を組んで、先頭に立っている。右側には竹子、笹子、新納が。そして左には厳三郎と土屋が、開戦の時を待っていた。
「だいぶ明るくなってきた。 もう一時間もないはずだ......俺達は、確証もない救いを信じている。 天王とやらが助けに来なければ本当に終わりだ......」
「されど、どの道逃げても長くは持ちませぬ。 最後に武士もののふらしく果てましょうぞ」
「どうなっても虎白と一緒なら怖くないって私はさっきも言ったよね?」
誰もが覚悟を決めている。逃げても、永遠に追いかけ回されるだけだ。それならせめて、聞こえこそ良いが、得体の知れない「天王」とやらの言葉でも信じてみるか。
強張った表情で、それぞれの武器を手にした一同は、虎白の顔を見た。
「お前らが期待していた狐の侍にしては、随分と頼りないかもしれねえが......お前らの命は、この鞍馬虎白が預かった! 行くぞ!」
最初に走り始めたのは、虎白だ。それに続き、竹子、笹子、新納が最後の戦いへと挑んだ。
しかし厳三郎と土屋は、互いの顔を見たまま、動かなかった。目を見開いて、言葉を失った様子だ。
「ねえ行かないの? みんな行っちゃったよ?」
そう話したのは、友奈だ。謎多き彼女は、こんな状況でも落ち着いた表情で、死地に飛び込んでいく虎白らを見ている。
「い、今鞍馬と名乗ったか?」
「名乗りましたな......まさか......」
「二人とも危ないよ!」
友奈が叫んだ。厳三郎と土屋が見る先には、鬼兵が立っている。かの邪悪な鬼兵は、手にしていた槍を投げてきたのだ。背後に立っていた配下が、鎧ごと貫かれている。
「お、おのれえ! よくも拙者の配下を......話しは後です! 行きましょうぞ!」
霊馬にまたがる赤き侍達も、最後の戦いへと向かった。友奈の周りを守る、僅かな侍だけを残して。
朝まで残り三十分。
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