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61話
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61話
とるあえず二人の安否を確認し終えたので、報告をするために冒険者ギルドへ永久を連れて向かった。
当然、ウサギ達は留守番だし、ステビアは当たり前の様について来る。
早速ユリの所へ行くと、ユリは顔色を変え問答無用で俺達を例の部屋へ連れ込んだ。
「さーくん?君が凄いのはよーく分かった!でもちょーと迂闊過ぎるかな?」
「・・・久しいな”ミラージュ”?いや今はユリかのぅ?ククク」
「どちらでも構いません。それより魔王様こそ復活おめでとうございます。」
初対面同士では無いことに驚いたが、今まで事が俺の中で点と点が線で繋がった様な気がした。
「二人とも知り合いだったのか?」と聞くと、ユリは申し訳無さそうに説明してくれた。
ユリの正体は四天王の一人”ミラージュ”とのことだった。
当時は幻惑魔法のスペシャリストで魔王軍の軍略、諜報を統括していたらしい。
道理で段取りが良かった訳だ。
俺が今見ている”ユリ”の姿もフェイクなのか聞いてみると、
すまなそうに本来の姿である”ミラージュ”である姿に戻って見せた。
その姿は確かにユリの面影は全くといって残っていなかった。
服装は永久と何故か同じ巫女服を着ているが、
ツンと尖った耳が生えているし、フカフカの尻尾まで生えている。
思わずポーカーフェイスで耳と尻尾に見惚れて黙っていると、ミラージュがひたすら必死に弁明をしてきた。
「騙すつもりは無かった」とか「さーくんへの気持ちはどんな姿になったとしても変わっていない」とか仕舞には俺に抱きついて「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」と言いながらボロボロ泣き始めた。
永久は「旦那様もやるのぅ~あの堅物なミラージュを手込めにするとはのぅ~」などと言いながらニヤニヤしていた。
俺としては、確かに利用されたかもしれないが、この世界の事を教えて貰い、散々世話になっていた恩もある。
しかも本質的に俺を裏切ってはいない。
なので俺はそのモフモフの尻尾と耳を俺の気が済むまで触らせてくれるのなら全て水に流すと伝えた。
ミラージュは、「そんな!」と顔を赤くしながら衝撃を受けているようだったが、永久は何故か笑い転げている。
・・・ヤバいことだったのか?
永久はあとでイジメてやるとして、
ステビアの方をチラリと視線を送ると、「ご主人だからしょうがないよね」とでも言いたげな生暖かい視線で見つめてきた。
ミラージュは囁く様に「・・・末永くよろしくお願いします」と呟くと顔を真っ赤にしてすっかり黙り込んでしまった。
とりあえず俺は意味も分からずミラージュのモフモフの尻尾と耳を好き放題する権利を得たようだ。
恐らく多分何か取り返しがつかない事をしたような気がするが、今更撤回出来そうに無い雰囲気なので素直に権利は頂いておこうと思うことにした。
とるあえず二人の安否を確認し終えたので、報告をするために冒険者ギルドへ永久を連れて向かった。
当然、ウサギ達は留守番だし、ステビアは当たり前の様について来る。
早速ユリの所へ行くと、ユリは顔色を変え問答無用で俺達を例の部屋へ連れ込んだ。
「さーくん?君が凄いのはよーく分かった!でもちょーと迂闊過ぎるかな?」
「・・・久しいな”ミラージュ”?いや今はユリかのぅ?ククク」
「どちらでも構いません。それより魔王様こそ復活おめでとうございます。」
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「二人とも知り合いだったのか?」と聞くと、ユリは申し訳無さそうに説明してくれた。
ユリの正体は四天王の一人”ミラージュ”とのことだった。
当時は幻惑魔法のスペシャリストで魔王軍の軍略、諜報を統括していたらしい。
道理で段取りが良かった訳だ。
俺が今見ている”ユリ”の姿もフェイクなのか聞いてみると、
すまなそうに本来の姿である”ミラージュ”である姿に戻って見せた。
その姿は確かにユリの面影は全くといって残っていなかった。
服装は永久と何故か同じ巫女服を着ているが、
ツンと尖った耳が生えているし、フカフカの尻尾まで生えている。
思わずポーカーフェイスで耳と尻尾に見惚れて黙っていると、ミラージュがひたすら必死に弁明をしてきた。
「騙すつもりは無かった」とか「さーくんへの気持ちはどんな姿になったとしても変わっていない」とか仕舞には俺に抱きついて「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」と言いながらボロボロ泣き始めた。
永久は「旦那様もやるのぅ~あの堅物なミラージュを手込めにするとはのぅ~」などと言いながらニヤニヤしていた。
俺としては、確かに利用されたかもしれないが、この世界の事を教えて貰い、散々世話になっていた恩もある。
しかも本質的に俺を裏切ってはいない。
なので俺はそのモフモフの尻尾と耳を俺の気が済むまで触らせてくれるのなら全て水に流すと伝えた。
ミラージュは、「そんな!」と顔を赤くしながら衝撃を受けているようだったが、永久は何故か笑い転げている。
・・・ヤバいことだったのか?
永久はあとでイジメてやるとして、
ステビアの方をチラリと視線を送ると、「ご主人だからしょうがないよね」とでも言いたげな生暖かい視線で見つめてきた。
ミラージュは囁く様に「・・・末永くよろしくお願いします」と呟くと顔を真っ赤にしてすっかり黙り込んでしまった。
とりあえず俺は意味も分からずミラージュのモフモフの尻尾と耳を好き放題する権利を得たようだ。
恐らく多分何か取り返しがつかない事をしたような気がするが、今更撤回出来そうに無い雰囲気なので素直に権利は頂いておこうと思うことにした。
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