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75話
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75話
まだぐずっている永久が俺の中腕の中から離れてくれない。
そんな状況が面白くないのか、影に潜む娘達からイライラしとした感情と物騒な囁きが聞こえる。
このままでは世界を滅ぼす可能性がある戦いが勃発しかねないので、この状況を打破すべくなんとか話題を振ってみた。
「な、なあ、永久四天王は他にも居るんだろう?どんな奴らなのか教えてくれないか?」
「勿論良いぞ!お主の為ならば!」
俺は疑問を投げかけながら話し始めた永久からある程度の距離を取る事に成功した。
永久によると四天王の面々は
魔族のミラージュ、ドラゴンの龍子、ヴァンパイアのノア先の戦いで命を落としたというのワーウルフのフェンリルがいるらしい。
因みにこの深淵の大地を覆っている漆黒の霧はノアが発生させているらしい。
「ノア!お主もいい加減姿を現したらどうじゃ?」
「・・・男の子に会いに行く服がないからイヤ」
声の主は距離感を捉える事が難しい声で、本心かとぼけているかまるで分からない雰囲気で反応があった。
・・・おいおいってことは今までずっと見られていたのかよ。
だが、俺の能力が全く反応すらしなかったぞ!?
今だって声の主がどこにいるか俺は全く分からない。
まさか初めから敵意が無かった・・・?
いやそんなハズはない。
俺は底知れない戦慄を感じつつ流石は四天王を名乗るだけはあるなと、感心しつつ二人の会話の成り行きを見守った。
だが、服が無いの一点張りで一向に姿を現そうとしないノアに対して永久がイライラし始めているのがわかる。
地味に俺の能力が差し迫る危機を教えてくれる位になった段階でノアも状況の不味さを悟り渋々姿を現した。
「・・・もう、これで満足?」
服が無いってのは本気で無かった様でくたびれた黒色のシャツ一枚しか着ていなかった。
下着はしっかり着てはいたが、ほぼ見えている状況だった。
散々女の子を抱いてはいるが、目の前に扇情的な格好の子がいたら思わず見てしまうのは男のサガって奴だろう。
俺の視線に気が付きノアは
「・・・だから嫌だったのに」
と頬を染めながら必死にシャツで身体を隠そうと身を捩っている。
どうじゃ?と言わんばかりのドヤ顔をしている。
仕方がないので俺は魔王さんの頭を撫でてあげた。
その様子をじーっと羨ましそうに見ているノアの視線に気が付いたので、手招きすると恥ずかしそうにトコトコと俺に近付いてきた。
上目づかいで俺に頭を向けてきたので、永久と同じ様に優しく撫でてあげた。
ノアの綺麗なプラチナブロンドな髪はとてもサラサラしていて俺もずっと触っていたくなるような手触りだった。
まだぐずっている永久が俺の中腕の中から離れてくれない。
そんな状況が面白くないのか、影に潜む娘達からイライラしとした感情と物騒な囁きが聞こえる。
このままでは世界を滅ぼす可能性がある戦いが勃発しかねないので、この状況を打破すべくなんとか話題を振ってみた。
「な、なあ、永久四天王は他にも居るんだろう?どんな奴らなのか教えてくれないか?」
「勿論良いぞ!お主の為ならば!」
俺は疑問を投げかけながら話し始めた永久からある程度の距離を取る事に成功した。
永久によると四天王の面々は
魔族のミラージュ、ドラゴンの龍子、ヴァンパイアのノア先の戦いで命を落としたというのワーウルフのフェンリルがいるらしい。
因みにこの深淵の大地を覆っている漆黒の霧はノアが発生させているらしい。
「ノア!お主もいい加減姿を現したらどうじゃ?」
「・・・男の子に会いに行く服がないからイヤ」
声の主は距離感を捉える事が難しい声で、本心かとぼけているかまるで分からない雰囲気で反応があった。
・・・おいおいってことは今までずっと見られていたのかよ。
だが、俺の能力が全く反応すらしなかったぞ!?
今だって声の主がどこにいるか俺は全く分からない。
まさか初めから敵意が無かった・・・?
いやそんなハズはない。
俺は底知れない戦慄を感じつつ流石は四天王を名乗るだけはあるなと、感心しつつ二人の会話の成り行きを見守った。
だが、服が無いの一点張りで一向に姿を現そうとしないノアに対して永久がイライラし始めているのがわかる。
地味に俺の能力が差し迫る危機を教えてくれる位になった段階でノアも状況の不味さを悟り渋々姿を現した。
「・・・もう、これで満足?」
服が無いってのは本気で無かった様でくたびれた黒色のシャツ一枚しか着ていなかった。
下着はしっかり着てはいたが、ほぼ見えている状況だった。
散々女の子を抱いてはいるが、目の前に扇情的な格好の子がいたら思わず見てしまうのは男のサガって奴だろう。
俺の視線に気が付きノアは
「・・・だから嫌だったのに」
と頬を染めながら必死にシャツで身体を隠そうと身を捩っている。
どうじゃ?と言わんばかりのドヤ顔をしている。
仕方がないので俺は魔王さんの頭を撫でてあげた。
その様子をじーっと羨ましそうに見ているノアの視線に気が付いたので、手招きすると恥ずかしそうにトコトコと俺に近付いてきた。
上目づかいで俺に頭を向けてきたので、永久と同じ様に優しく撫でてあげた。
ノアの綺麗なプラチナブロンドな髪はとてもサラサラしていて俺もずっと触っていたくなるような手触りだった。
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