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4章 紅の姫 "エキドナ"との邂逅
キャラ増えて来ると会話の一人称が被りまくって、まずい気がしてきた、今日このごろ。
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~前回のあらすじ~
ラーメンだっ!ラーメンを寄こせ!
うひゃぁぁぁ!(キチガイ)
つまり、カサカサがチュドーンです。
*
地下への道は、ひんやりとした空気に包まれており、階段を降りる三人の足音は、ひっそり閑としたここにカン、カンと音を響かせた。
「なぁ、アルゴス。闇の商人は起きてる?」
「いや、まだ気絶してるぜ?なんか、
"来るな……来るなっ……"って寝言を言っているが」
「ならさ、今、なんで三つも足音が聞こえてるんだろう?」
「え、そりゃあ……まさか……」
私達は後ろを振り返った。
そこには……背中にタコのような触手をつけた、全体的に猩々緋色のイメージのロリがいた。
……エキドナだろうか?私は訊いてみる。
「あのぉ……どちら様ですか?」
彼女は、重々しいアルトで話し始めた。
「汝がダーク勇者か?アプロディテを
頭突きで"消滅"させたと言われている」
「うん、そうらしいね。もうその話題は忘れよ……ね?」
「ふむ……闇魔法を使えるのか……なるほど……さて、今日は、何の用か?
……なるほど……我をスカウトしに来たと。断る。」
何がなんだか分からなかったが、とにかく、断られたのは分かった。
どうせ人の心を読めるみたいな能力を使ったのだろう。
「なぜ嫌なのでしょうか?」
「理由は単純明快だ。"手伝う義理がない""理由がない"それだけだ。」
私は少し考えて、某モノクロの熊が出るゲームで鍛えた洞察力を発揮した。
「それは裏を返せば、"理由があれば手伝う"という解釈でいいですね?」
「あぁ、そうだ」
「なら、貴女が私を手伝うハメになるように今から、そのご説明をしましょう。まず、貴女がなぜこんな所にいるのか……それは、貴方がここに住んでいたわけではなく、単純明快、闇の商人も言っていましたが、"地下に封印されている"んですよね?」
「封印?……ハハハ、笑わせるな、そんなものとっくに解いておるわ。我は、この館を気に入っているからこそ、ここに住んでいるのじゃ。」
「おかしいですね……なら一つ聞いていいですか?」
「なんじゃ?」
「館の入口の横には何が落ちていました?」
「そ、それは……そんなもの知らん!
どうせホコリなどと言うのじゃろ!」
「おかしいですね……あんなインパクトのある"頭蓋骨"が落ちていれば、流石に意志がある生物なら、中々忘れないと思うんですけどね……」
「っ……!忘れていただけじゃ!」
「はぁ……面倒臭いですけど、一番簡単で説得力のある証明をしましょう。
今から私達と一緒に階段を上に上がって、トイレの床に足を触れに行ってくれませんか?それが出来たら、私は貴女のスカウトを諦めます。さぁ、行きましょう?」
「ぐぬぬ……分かった!分かった!汝を手伝ってやるわ!手伝えばいいんじゃろ!我だって解けない封印があるんじゃ!それを隠したいプライドがあるんじゃ!」
「あざっす!」
こうして、エキドナが仲間になった。
「で、エキドナは、今、誰に封印されてるの?」
「最近、札による封印をようやく解いてんじゃが、解いてすぐに、"ヘスティア"なるものがやってきてな……地下全体に生体リンク魔法をかけたんじゃ……」
「なるほど……」
そんな感じで会話していると、闇の商人が寝言を言い始めた。
「炉の神 ヘスティアは、のんびりやなのですが、中々の魔力を持っているので気を付けてください……すやぁ……」
「闇の商人……本当は起きてるんじゃないか?」
「いや、寝言らしいぞ……」
「とにかく行くぞよ!」
徐々にキャラの個性がデコボコとしてきた私達一行は、地下の奥地になんとか着いた。
奥地は、舗装が何もされていないので
ゴツゴツとした薄い茶色の岩肌が丸見えだった。
「ヘスティアは……いたぞよ!」
エキドナが指で指しながら叫ぶ。
指の先にいたのは、白いブラウスとフリルを着た、清楚な顔のロリだった。
「んっ?誰?あ、ダーク勇者?ちょうどよかった!お願いがあるんだ!」
「はい?」
「私を貴方達の仲間に入れてくれない?」
「は?」
私とアルゴスとエキドナは声を揃えて、いかにも耳を疑ったような声を出した。
「だーかーらー、仲間に入れてくれない?」
「なんで?騙したりしない?後々、"
ゴメンね、勇者君"とか言って、刀で刺したりしない?」
「しないよ!てゆうか、今、本当にマズイの!君達がアプー"消滅"させてから、やばいの!アプーの分の仕事が今天界にいる、十人に綺麗に分配されちゃって、私、もう面倒臭いのなんので、とりあえず、"エキドナ封印強化任務"ていうのがあったから、それで"仕事"としてここに逃げてきたんだけど……お願い!どうにかして仕事をしたくないの!仲間に入れてください!」
ヘスティアは、必死に嘆願してきた。
「エキドナどうする?」
「封印解いてくれるなら、我は別にいいぞよ」
「だ、そうです。」
「ヤッター!ひゃっほい!さらば、
大役!こんにちは!脇役!ひゃっほい!」
よほど嬉しいのか、ヘスティアはぴょんぴょん跳ねた。
「さて、封印解くね!エイっ!」
……ピュん。
「よし、封印解けたよ!」
軽っ!封印解く音、軽っ!
「さ、帰ろっか!」
「あ、ハイ」
ということで、私達は安定と信頼の(仮)ハウスへと帰宅したのだった。
ところでパーティに、私を除くと、ショタとロリしかいない気がするのは気のせいだろうか。
ラーメンだっ!ラーメンを寄こせ!
うひゃぁぁぁ!(キチガイ)
つまり、カサカサがチュドーンです。
*
地下への道は、ひんやりとした空気に包まれており、階段を降りる三人の足音は、ひっそり閑としたここにカン、カンと音を響かせた。
「なぁ、アルゴス。闇の商人は起きてる?」
「いや、まだ気絶してるぜ?なんか、
"来るな……来るなっ……"って寝言を言っているが」
「ならさ、今、なんで三つも足音が聞こえてるんだろう?」
「え、そりゃあ……まさか……」
私達は後ろを振り返った。
そこには……背中にタコのような触手をつけた、全体的に猩々緋色のイメージのロリがいた。
……エキドナだろうか?私は訊いてみる。
「あのぉ……どちら様ですか?」
彼女は、重々しいアルトで話し始めた。
「汝がダーク勇者か?アプロディテを
頭突きで"消滅"させたと言われている」
「うん、そうらしいね。もうその話題は忘れよ……ね?」
「ふむ……闇魔法を使えるのか……なるほど……さて、今日は、何の用か?
……なるほど……我をスカウトしに来たと。断る。」
何がなんだか分からなかったが、とにかく、断られたのは分かった。
どうせ人の心を読めるみたいな能力を使ったのだろう。
「なぜ嫌なのでしょうか?」
「理由は単純明快だ。"手伝う義理がない""理由がない"それだけだ。」
私は少し考えて、某モノクロの熊が出るゲームで鍛えた洞察力を発揮した。
「それは裏を返せば、"理由があれば手伝う"という解釈でいいですね?」
「あぁ、そうだ」
「なら、貴女が私を手伝うハメになるように今から、そのご説明をしましょう。まず、貴女がなぜこんな所にいるのか……それは、貴方がここに住んでいたわけではなく、単純明快、闇の商人も言っていましたが、"地下に封印されている"んですよね?」
「封印?……ハハハ、笑わせるな、そんなものとっくに解いておるわ。我は、この館を気に入っているからこそ、ここに住んでいるのじゃ。」
「おかしいですね……なら一つ聞いていいですか?」
「なんじゃ?」
「館の入口の横には何が落ちていました?」
「そ、それは……そんなもの知らん!
どうせホコリなどと言うのじゃろ!」
「おかしいですね……あんなインパクトのある"頭蓋骨"が落ちていれば、流石に意志がある生物なら、中々忘れないと思うんですけどね……」
「っ……!忘れていただけじゃ!」
「はぁ……面倒臭いですけど、一番簡単で説得力のある証明をしましょう。
今から私達と一緒に階段を上に上がって、トイレの床に足を触れに行ってくれませんか?それが出来たら、私は貴女のスカウトを諦めます。さぁ、行きましょう?」
「ぐぬぬ……分かった!分かった!汝を手伝ってやるわ!手伝えばいいんじゃろ!我だって解けない封印があるんじゃ!それを隠したいプライドがあるんじゃ!」
「あざっす!」
こうして、エキドナが仲間になった。
「で、エキドナは、今、誰に封印されてるの?」
「最近、札による封印をようやく解いてんじゃが、解いてすぐに、"ヘスティア"なるものがやってきてな……地下全体に生体リンク魔法をかけたんじゃ……」
「なるほど……」
そんな感じで会話していると、闇の商人が寝言を言い始めた。
「炉の神 ヘスティアは、のんびりやなのですが、中々の魔力を持っているので気を付けてください……すやぁ……」
「闇の商人……本当は起きてるんじゃないか?」
「いや、寝言らしいぞ……」
「とにかく行くぞよ!」
徐々にキャラの個性がデコボコとしてきた私達一行は、地下の奥地になんとか着いた。
奥地は、舗装が何もされていないので
ゴツゴツとした薄い茶色の岩肌が丸見えだった。
「ヘスティアは……いたぞよ!」
エキドナが指で指しながら叫ぶ。
指の先にいたのは、白いブラウスとフリルを着た、清楚な顔のロリだった。
「んっ?誰?あ、ダーク勇者?ちょうどよかった!お願いがあるんだ!」
「はい?」
「私を貴方達の仲間に入れてくれない?」
「は?」
私とアルゴスとエキドナは声を揃えて、いかにも耳を疑ったような声を出した。
「だーかーらー、仲間に入れてくれない?」
「なんで?騙したりしない?後々、"
ゴメンね、勇者君"とか言って、刀で刺したりしない?」
「しないよ!てゆうか、今、本当にマズイの!君達がアプー"消滅"させてから、やばいの!アプーの分の仕事が今天界にいる、十人に綺麗に分配されちゃって、私、もう面倒臭いのなんので、とりあえず、"エキドナ封印強化任務"ていうのがあったから、それで"仕事"としてここに逃げてきたんだけど……お願い!どうにかして仕事をしたくないの!仲間に入れてください!」
ヘスティアは、必死に嘆願してきた。
「エキドナどうする?」
「封印解いてくれるなら、我は別にいいぞよ」
「だ、そうです。」
「ヤッター!ひゃっほい!さらば、
大役!こんにちは!脇役!ひゃっほい!」
よほど嬉しいのか、ヘスティアはぴょんぴょん跳ねた。
「さて、封印解くね!エイっ!」
……ピュん。
「よし、封印解けたよ!」
軽っ!封印解く音、軽っ!
「さ、帰ろっか!」
「あ、ハイ」
ということで、私達は安定と信頼の(仮)ハウスへと帰宅したのだった。
ところでパーティに、私を除くと、ショタとロリしかいない気がするのは気のせいだろうか。
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