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番外編 カッシーラ
国王妃候補
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どうやら妃候補は3人いるらしい。その令嬢方を全員集めて顔合わせを行うようだ。
大丈夫かな…女性達が牽制しあって険悪な雰囲気になるのだけは勘弁して欲しい。
嫌だな~と思っていたら、マジアリートもリュージエンス殿下、おまけにミランジェ妃殿下まで付き添いで参加してくれるようなので、心底安堵した。
茶会の当日、令嬢方が集まってきた。
そういえば、城のメイド達やサザウンテロス帝国のガンバレス大尉までもが、わざわざこちらに来ているけれど、何を騒いでいるんだ?と思ったら、そんな女性達の輪の中心に光輝く美しい令嬢が立っていた。
「わ~リュオンテ閣下に似てないね。似てるの髪色ぐらいだ」
と、リュージエンス殿下が呟いたことで女性達の輪の中心にいる令嬢があのリュオンテ閣下のご息女、ユリマラ=リュオンテ嬢だということに気がついた。
ああそういえば執筆の仕事をされているのだったな。今流行っている幼馴染の小説だったか?
そして3人の令嬢が揃い、自己紹介が行われた。
公爵家のご令嬢と侯爵家のご令嬢は自己紹介が長い。
先程からご自身の領地自慢から始まり、今一押しの化粧品の話…新作のドレス自慢…誰が興味あるのだろうか?
司会進行役のミランジェ妃殿下が令嬢方の話を上手く誘導してやっと3人目のユリマラ嬢の自己紹介が聞ける。
ユリマラ嬢はゆったりと笑みを浮かべた。
「ユリマラ=リュオンテに御座います。年は19才です」
え?
それだけ?自慢話?とか、ご自身の意気込みや国王妃になるにあたっての気持ちとかないのか?
ミランジェ妃殿下がちょっとニヤつきながら
「ユリマラ様、もっと国王陛下にお話したいことありませんの?」
と、聞いたらユリマラ嬢は首を傾げて頬を染めながら
「アレクシス国王陛下に御逢い出来ただけで幸せです」
と、キラキラした美しい目で私を見てきた。
何これ?可愛い…綺麗…
私がユリマラ嬢に見とれている間に他の令嬢達は、国王妃になる意気込みをキンキン声を張り上げて叫んでいた。
そしてユリマラ嬢はゆったりと視線を動かしている。そしてマジアリートの方を見て、マジアリートと目が合うと柔らかく微笑んでいた。
どういうことだ?
妃候補として来ているのに周りを見てばかりいる。
私に興味がないのか?
「ユリマラ嬢が考える国王妃とはどのようなものでしょうか?」
キンキン騒ぐ令嬢方の声を遮るように、私がそうユリマラ嬢に聞くと、ちょっと困ったような表情をしながら
「あの…私はこの茶会の数合わせだと聞いてますので…」
と、言いかけてユリマラ嬢はハッとしたような顔をして俯いた。
なるほど…リュオンテ閣下から参加するだけでいい…と言われてきたのか。
「不敬だな…」
リュージエンス殿下が呟いた声を聞いて女性達は悲鳴をあげた。
「ちょっと…リュー君!」
とミランジェ妃殿下がリュージエンス殿下を諌めた。
侯爵家と公爵家の令嬢達が顔色を失くしているユリマラ嬢を睨み付けている。
このままでは令嬢達の間で揉めるかも…。
「今日は令嬢方は帰ってくれ。ユリマラ嬢は残るように」
私はそう言ってユリマラ嬢を睨んでいる令嬢達を退出させた。公爵家と侯爵家の令嬢方は聞こえよがしに悪口を言いながら退出していった。
私の前で同性の悪口を言うのは心象が悪くなるとは思わないのかな?
ユリマラ嬢は顔面蒼白になっている。ちょっと脅かしすぎたかな。
何故だか殿下夫妻とマジアリートまでもが席を立ってしまったので、ユリマラ嬢と2人きりだ。
「先程…」
「はっはいっ!」
「私と会えて幸せだ…と言った言葉は嘘だったのかな?」
ユリマラ嬢は泣きそうな顔になった。
「いいえっいえ…それは間違いなく幸せに御座います!」
「私と会えて?」
「し、幸せです!今日、こうしてお声掛け頂けただけで…私の一生分の幸せを賜った心地で御座います」
頬を染めながらそう話すユリマラ嬢はもう可愛いとしか言い様がない。
「リュオンテ閣下に茶会に出るだけでよい、と言われたのだろう?ユリマラはそれで良かったのか?」
名を呼び捨てにしてユリマラとの距離感を詰めてみた。ユリマラは息を飲むと、俯いた。
「私では シスく…いえ、陛下の妃として選ばれることはないだろうと…安易に考えておりました。ですから今、国王妃候補として臨む気持ちを問われたならば、御答えできる言葉は一つです」
「ほお、何だ?」
「全力で頑張る、です」
成る程!簡単明瞭だ。
その後、ユリマラに趣味などを聞いてみたら
「人間観察です」
と恥ずかしそうにしながら答えた。
成る程、それで茶会の時に周りを見回していたのか。中々に変わった令嬢だな。
ユリマラはまた恥ずかしそうにしながら
「あの…あの…」
と、茶会の卓に置かれている焼き菓子を震える手で指差した。
「今日の記念にこの焼き菓子、頂いて帰っても宜しいでしょうかぁ!?」
やはり変わった令嬢だな。そんなに焼き菓子が好きなのかな?
大丈夫かな…女性達が牽制しあって険悪な雰囲気になるのだけは勘弁して欲しい。
嫌だな~と思っていたら、マジアリートもリュージエンス殿下、おまけにミランジェ妃殿下まで付き添いで参加してくれるようなので、心底安堵した。
茶会の当日、令嬢方が集まってきた。
そういえば、城のメイド達やサザウンテロス帝国のガンバレス大尉までもが、わざわざこちらに来ているけれど、何を騒いでいるんだ?と思ったら、そんな女性達の輪の中心に光輝く美しい令嬢が立っていた。
「わ~リュオンテ閣下に似てないね。似てるの髪色ぐらいだ」
と、リュージエンス殿下が呟いたことで女性達の輪の中心にいる令嬢があのリュオンテ閣下のご息女、ユリマラ=リュオンテ嬢だということに気がついた。
ああそういえば執筆の仕事をされているのだったな。今流行っている幼馴染の小説だったか?
そして3人の令嬢が揃い、自己紹介が行われた。
公爵家のご令嬢と侯爵家のご令嬢は自己紹介が長い。
先程からご自身の領地自慢から始まり、今一押しの化粧品の話…新作のドレス自慢…誰が興味あるのだろうか?
司会進行役のミランジェ妃殿下が令嬢方の話を上手く誘導してやっと3人目のユリマラ嬢の自己紹介が聞ける。
ユリマラ嬢はゆったりと笑みを浮かべた。
「ユリマラ=リュオンテに御座います。年は19才です」
え?
それだけ?自慢話?とか、ご自身の意気込みや国王妃になるにあたっての気持ちとかないのか?
ミランジェ妃殿下がちょっとニヤつきながら
「ユリマラ様、もっと国王陛下にお話したいことありませんの?」
と、聞いたらユリマラ嬢は首を傾げて頬を染めながら
「アレクシス国王陛下に御逢い出来ただけで幸せです」
と、キラキラした美しい目で私を見てきた。
何これ?可愛い…綺麗…
私がユリマラ嬢に見とれている間に他の令嬢達は、国王妃になる意気込みをキンキン声を張り上げて叫んでいた。
そしてユリマラ嬢はゆったりと視線を動かしている。そしてマジアリートの方を見て、マジアリートと目が合うと柔らかく微笑んでいた。
どういうことだ?
妃候補として来ているのに周りを見てばかりいる。
私に興味がないのか?
「ユリマラ嬢が考える国王妃とはどのようなものでしょうか?」
キンキン騒ぐ令嬢方の声を遮るように、私がそうユリマラ嬢に聞くと、ちょっと困ったような表情をしながら
「あの…私はこの茶会の数合わせだと聞いてますので…」
と、言いかけてユリマラ嬢はハッとしたような顔をして俯いた。
なるほど…リュオンテ閣下から参加するだけでいい…と言われてきたのか。
「不敬だな…」
リュージエンス殿下が呟いた声を聞いて女性達は悲鳴をあげた。
「ちょっと…リュー君!」
とミランジェ妃殿下がリュージエンス殿下を諌めた。
侯爵家と公爵家の令嬢達が顔色を失くしているユリマラ嬢を睨み付けている。
このままでは令嬢達の間で揉めるかも…。
「今日は令嬢方は帰ってくれ。ユリマラ嬢は残るように」
私はそう言ってユリマラ嬢を睨んでいる令嬢達を退出させた。公爵家と侯爵家の令嬢方は聞こえよがしに悪口を言いながら退出していった。
私の前で同性の悪口を言うのは心象が悪くなるとは思わないのかな?
ユリマラ嬢は顔面蒼白になっている。ちょっと脅かしすぎたかな。
何故だか殿下夫妻とマジアリートまでもが席を立ってしまったので、ユリマラ嬢と2人きりだ。
「先程…」
「はっはいっ!」
「私と会えて幸せだ…と言った言葉は嘘だったのかな?」
ユリマラ嬢は泣きそうな顔になった。
「いいえっいえ…それは間違いなく幸せに御座います!」
「私と会えて?」
「し、幸せです!今日、こうしてお声掛け頂けただけで…私の一生分の幸せを賜った心地で御座います」
頬を染めながらそう話すユリマラ嬢はもう可愛いとしか言い様がない。
「リュオンテ閣下に茶会に出るだけでよい、と言われたのだろう?ユリマラはそれで良かったのか?」
名を呼び捨てにしてユリマラとの距離感を詰めてみた。ユリマラは息を飲むと、俯いた。
「私では シスく…いえ、陛下の妃として選ばれることはないだろうと…安易に考えておりました。ですから今、国王妃候補として臨む気持ちを問われたならば、御答えできる言葉は一つです」
「ほお、何だ?」
「全力で頑張る、です」
成る程!簡単明瞭だ。
その後、ユリマラに趣味などを聞いてみたら
「人間観察です」
と恥ずかしそうにしながら答えた。
成る程、それで茶会の時に周りを見回していたのか。中々に変わった令嬢だな。
ユリマラはまた恥ずかしそうにしながら
「あの…あの…」
と、茶会の卓に置かれている焼き菓子を震える手で指差した。
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やはり変わった令嬢だな。そんなに焼き菓子が好きなのかな?
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