ありふれた日常

神奈川雪枝

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日常だって、輝くよ

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祝日とか関係無しに、
今日は仕事があった 。

(俺、誕生日なのに……っ! ←)

朝早くから仕事だったせいか、
仕事は夕方には終わった 。


夕焼け、(って言ってももうほぼ星空やけどな←)
一人、帰り道 。

今日は、月が満月やった 。

( あいつ、満月やとめっちゃ月に見惚れんねんなぁ 。)

いつかのデートの帰り道。
彼女の雪枝は、空を見上げて目をキラキラと輝かせていた 。

『月が沈むまで一緒に散歩しよ?』

「 はっ ?何、酔ってんのっ?笑」

『酔ってませんーっ。』

「……散歩するより俺は早く愛したい 。」

「 何 それぇ ~。」

俺は彼女の手を引いて、
家に向った 。





( もう、1ヶ月は確実に会うてへんなぁ ……。)


「……彼氏の誕生日やっていうのにメールの一通も無いってどーやねん ……。」

独り言が、儚く空気に溶ける 。

君と迎える朝は、何時だって特別だ 。
( 寝顔、可愛いすぎるやろっ 。)

あまりにも幸せそうに眠る君の寝顔、
あまりにも華奢な細い君の身体……。
( アンバランス差が怖くなって、思わず抱きしめていた 。)

夢の中の君にも届くように、
俺は耳元で何度も囁いた 。




「 風邪とか引いてへんよな 。」

何時だって俺の頭を占領をしているのは雪枝で 。

目を閉じれば、
雪枝の事しか思い浮かばない 。

笑った顔も泣いている顔も怒っている顔も、
君の喋り方、君の仕草 ……。


( もう、俺重症な位溺れてるわ、末期やで本間に 。)

考えただけでも、
自然に俺の頬は緩んでしまう 。

家の前に、人影 。


「 ちょ、えっ、何でっ ?!」

目の前には、君の姿 。
( ヤバイ、俺幻覚症状も出てきてもうたかもっ。 ←)


「 何でって、今日はけんの誕生日じゃんかぁ 。」

君は幸せそうに笑いながら、
僕を見つめる 。

「 えっでも今日、仕事ちゃうんっ ?」

「今日は祝日でしょっ?笑
 私想ったんだよね、別に文化の日で休みにしなくても
 けんの誕生日で休みにすればいいのにって 。 笑 ←」

「 あほか 。俺、そんなにすごないわっ。笑」

君と一緒に、
家の中に入る 。

「 何時から家の前に居ったん?笑」

「んー、何時だろう 。 ←
 6時位かな? 笑」

「はっ?!6時って今8時やでっ?!
 ちょ、もう寒かったやろ 。
 連絡しろや、もう~ 。」

「 うん。 
 連絡しようと想ったんだけどね、携帯も合鍵も忘れちゃってね 。笑」

「ほんまに、あほやんかぁ~。」

「でもね、2時間なんてけんの事想ってたらあっという間だったよ?笑」

「 あ、あほかっ 。笑」


( 何、可愛い事言ってんねんっ。 ←)


「 誕生日おめでとう ♡」

満面の笑顔で言われた 。

ありがとう。っていう言葉よりも先に体が動いていた 。
久しぶりに抱きしめる君。
君の匂いも体温も感触も、全て俺の心を刺激する 。







♦君が隣に居れば何時だってキラキラと輝いて見えるんだ 。♦
(でもね、けんへの誕生日プレゼントとケーキは忘れなかったんだよ?)( あほっw)
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