good luck!

神奈川雪枝

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またね!

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私が圭太と出会ったのは、
SNSのオフ会だった。

SNSを更新して、
フォロワーも増えてきていた。

フォロワー数が一定以上のみが
招待されるオフ会だった。

こんなの初めてで、
開催場所のレストランで、
キョロキョロした。

「こんにちは!」
と声をかけてきたのが、
圭太だった。

「こんにちはっ!」

受付の時に、自分のSNSの名前を書いたバッジをつけていた。

「ああ、君がサラちゃんなんだね!
コスプレ写真、クオリティ高いよね!」と、
圭太は私のSNSを知ってるみたいだった。

圭太は、ボカロ曲を作ってる人だった。
圭太の作るボカロ曲は、
私も好きでよく聞いていた。

「圭太さん、はじめまして!
曲よく聞いてます!」

「あ、ほんと?ありがとう!」

そのまま圭太とお喋りして、
気がつけば、
オフ会はお開きの時間になっていた。

「ごめんなさい、私ずっと話ぱなしで!」

「いやいや、楽しかったよ!」

「私人見知りするので、
声掛けてもらえて嬉しかったです!」

「そうなの?意外だな!」

「よく言われます。笑」

私たちは二人でどこかに行くことにした。

店を出て、
「どうしましょうか?」ときくと、
「結構ご飯食べてお腹いっぱいだよね?」と、圭太が聞く。

「そうなんですよ、美味しかったですけど!」

「カラオケいく?」

「ああ、いいですね!」

カラオケに来た。
圭太は、歌を作ってるだけあって、
歌が上手かった。

聞き惚れていると、
「サラちゃんのSNSにアップしてない、
オフショットの写真とかってあるのかな?」と、
歌い終わった圭太が隣に座ってきた。

異性とこんな至近距離になるのは、
滅多になくて、
頬が紅潮する。

「あ、ありますよ。」と、
携帯を触る。

「これとか、ですかね?」
と、写真を見せる。

「ああ、これ〇〇のキャラクターだよね?
俺、この漫画好きなんだよね!」

「面白いですよね!」

キャラクターによっては、
際どい衣装のキャラクターもいて、
見せるのが恥ずかしかった。

でも、圭太は全ての写真を
いいねと肯定してくれた。

「サラちゃんの事、もっと知りたいな。」と
圭太が私の耳元で囁く頃には、
カラオケで飲んだお酒が体を巡っていた。

「うん、知って欲しい。」と、
小声で返事をした。

「ほんと?」と、
圭太が手を繋ぐ。

「うん。」

そのまま、ラブホテルにやってきた。

明るい所でみたいというから、
私はそのまま服を脱いだ。

全裸になった私を見て、
圭太は、
「やっぱり、
プロポーションが全然違うね!綺麗。」
と、抱きしめた。

そのまま、
抱き合って、
朝を迎えた。

目が覚めると、
圭太は携帯をいじっていて、
「お、おはよ?」
というと、
「おはよう、目さめた?」
と、微笑んだ。

ラブホテルの朝食を食べる。

「サラちゃん、
俺さ、配信の幅を広げたいって思ってて!」

「ん?」

「俺と付き合ってくれない?」

「え、うん、いいよ?」

「ありがとう!」

圭太からの空気のような告白を、
トーストを食べながら、
流れるままOKしてしまった。

「サラちゃん、
カップル配信しない?」

「なに、それ?」

圭太がいうには、
普通に付き合ってる日常を
配信したいということだった。

「もちろん、今やってる個人の活動は続けてかまわないから!」

「うん?なんかした事なくてよくわかんないけど、いいよ!楽しそう!」と、
私は承諾した。

朝食を食べ終わって、
カップル配信用のアカウントを作ろうと、
圭太の一人暮らしの部屋にいくことになった。

圭太の部屋は、
歌を作る機材が沢山あった。

「すごいね!」

「ああ、これで歌をつくるんだよ!」

二人で写真を撮って、
アカウントを作った。

「どうせだし、
動画1本作っちゃう?」と圭太がいうので、
「ちょっとまって、
私メイクしていい?」
というと、
「ああ、そうだね、いいよ!
俺、ジングル軽く作ってるから。」と、
音楽を作り出した。

音楽を作る圭太の隣で、
私は軽くメイクをする。

用意が出来て、
動画を撮影した。

コスプレイヤーとボカロ曲pのカップル配信が始まった。

普通に動画を回さないデートもするけど、
主に圭太が企画を考えて、
圭太の部屋で動画を撮ったりした。

SNS更新は好きだし、
楽しかった。

コスプレイヤーとカップル配信のふたつをすることになって、
見てくれる人も増えて、
私はコスプレも頑張って更新していた。

圭太は、カップル配信の方が数字がいいと、ボカロ曲を作るのを休んでいるみたいだった。

出会った時は、
圭太の方がフォロワー数も多かったのが、
気がつけば、私の方がフォロワー数が多くなってた。

そんな時に、
次はどんな企画をするかって話しになって、喧嘩した。

「サラはさ、自分のコスプレのことばっかりで、全然こっちの方やる気なさすぎない?!」

「そんなことないよ!
圭太こそ、個人のボカロ曲の方更新したほうよくない?」

初めての喧嘩だった。

カップル配信は、
今まで順調だったのに
動画をあげれなくなった。

毎週水曜日が更新日だった。

配信を見てくれてる人から、
「どうしましたー?」
「何かあったのかな?」
という、コメントが届く。

圭太からは連絡が無い。

でも、こんな事で別れたくない。

そう思って、圭太の部屋に向かった。
「サラちゃんが来たい時に好きに来て?」と、付き合ってすぐに、圭太は、私に合鍵を渡していた。

圭太の部屋の玄関に入る。
圭太の靴と、女物の靴があった。

(誰だろ?)

何やら声がする。
静かにドアを開けたせいで、
忍び足になる。

声は寝室の方から聞こえてきた。
心臓が鳴る。
(まさか、ね。)

大丈夫と、自分に言い聞かせる。

寝室のドアは閉まっている。
でも聞こえてくる。

女の人の喘ぎ声が。

(え?)

静かに、ドアを少し開ける。
隙間から寝室を覗く。

圭太が、浮気をしていた。

時が止まった。

私は静かに部屋を出た。

嘘だと思いたいのに、
悪い夢だと思いたいのに。

今まで私と圭太が愛し合ったベッドで、
圭太は、私ではない女の人を抱いていた。

今までの圭太との楽しい日々が、
崩れていく。

圭太に連絡を出来ないまま、
1ヶ月がたった。

圭太から、
メールがきて、
「俺たち、もう別れてるよね?
俺、新しい彼女できたから。
その子と配信するから。
じゃあね。」
と、私を切り捨てるみたいなメールだった。

圭太は、
その3ヶ月後に、
新しい彼女とのカップル配信を始めた。

見る気なんてなかったけど、
見たら、
多分あの時抱いていた女の子だった。

女の子は、
SNSがプチバズりして、
東京にきたと初々しくはなしていた。

駆け出しの女の子だ。

そんな配信をみて、
私の元に、フォロワーから心配のメッセージが届いた。

私は、
いつもありがとう、
これからも頑張るねという趣旨のメッセージをアップした。

圭太のおかげで、
知れた景色もある。

捨てられたとは思わない。

圭太の新しいカップル配信を見て、
私はコスプレに熱が入る。














It was a wonderful time with you. Wish you good luck。
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