etc…♡

神奈川雪枝

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笑うしかない。

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「かおりさん、温泉に行かないっすか?」

「お、いいね!」

金曜日の夜、
ちか君と居酒屋で夕飯を食べていた。

それから、
予定を決めて、
宿を予約して、
1泊2日の旅行の日になった。

「かおりさーん!こっちっす!」

「おはようー!」

「なんか朝に待ち合わせするの、
新鮮っすね!」

「わかるー!ちょっと眠いもん!」

「だから、昨日辞めときましょっていったところで飲むの辞めれば良かったんですよ!笑」

「いやいや、あの最後の1杯が美味しいのよ!」

熱海に来た。
(何気に来たことない。)

天気も良くて最高!

部屋に入ると露天風呂がついていた。

「え、こんないい部屋予約したっけ?」

「実はかおりさんに内緒で!笑」

「えー、まじか!嬉しい!」

部屋でイチャイチャする。
露天風呂で夜景を眺める。
(綺麗。)

楽しく帰り道。

「まじあっという間だったっす!」

「ねぇ!楽しかったね!」

「じゃあ、また!」

「うん、連絡するね!」

ちか君と別れて帰り道。
帰ろうとした矢先、
視線を感じて、
顔を向けると、
唯斗がいた。

「まどかさん。」

「あ、えっと。」

「今の人。」

「う、ん。」

「今日会えなかったのって
旅行、いってたの?」

「うーーー。」

「まどかさん、
僕じゃダメだった?」

「それは!違うよ!」

「ごめんなさい、まどかさん。」

「ん?」

「思ったより傷ついてます、今。」

「唯斗……。」

「今日はとりあえず、帰ります。」

唯斗は私に背を向けて歩き出す。

言い訳とか謝罪とか
しなきゃと思うのに、
何も考えられない。

心臓が脈打つ。

「馬鹿だな、私って本当……。」

はははと笑いたくなる。

私だけ傷つけばいいのに。
なんで唯斗の事傷付けちゃうんだろ?
ちか君も知ったら傷つくのにさ。













私って最低すぎない?!
(あほんだらって私の事叱ってよ……。)
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