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薄暗い外を窓越しに眺めていた。
(なんで、こーなってもうたんやろ。
俺、何処で間違った?)
がちゃがちゃと手錠の音がして、
ベッドの方を見たら、
先生が目を開けてぼんやりと俺の方を見ていた。
「……品川、君……。」
俺の名前を呼ぶ声が愛しくて、
思わず頬が緩んだ。
「 おはよう、先生。」
笑顔で近づけば、
先生の顔は引きつっていた。
( 怖い ?)
軽蔑したような目で見つめる先生に腹が立った。
( そんな目で見んなや。)
先生の上に馬乗りになった。
がちゃがちゃと微かに抵抗する音が聞こえる。
( もっと、俺だけの事だけ見て 。)
泣き出しそうな先生の顔が、
可愛くて仕方ない。
(好きになってくれって言わんから、せめて嫌いになってくれへんかな。)
(俺の事、世界で一番大嫌いになってほしい。)
頬に指を添えただけで、
先生は震えだした。
「 寒い ?」
「 えっ?」
「えって、震えてるやん自分。笑」
「 ち、がっ。」
なんで、目逸らすん?
こっち見て。
バチン。
平手で先生の頬を打ったら、
先生は吃驚した目で俺の事を見た。
「 寒いんやろ?」
「……寒くないよ ?」
「 うそつけっ。笑」
にやって笑って、
先生の肌蹴ている服を丁寧に脱がし始めた。
「 あっためてあげるな。笑」
そう言って笑ったら、
先生の目から涙が流れた。
(あー、愛しい。)
高校なんて、
俺の人生のたかが通過点にしか過ぎない。
将来を有意義に過ごすための、余暇なんや。
(あー、汚い。)
教室の窓側の一番後ろの席。
黙って、眼鏡越にクラスを眺めていた。
ぎゃーぎゃー、ざわざわ、
うっさいったらありゃしない。
自分を飾り付けてる奴等を見ると、
虫唾が走る。
そんな俺の席の前には、
馬場が居た。
背が高くて、顔が整っていて、
勉強も運動も出来て、
美的センスもある。
(まぁ俺も馬場も眼鏡掛けて、周りから見たらかなりダサい部類に入るんやろうな~。苦笑)
「 なぁ。」
「あ?」
突然馬場が振り返ってきた。
「 部活、どーする?」
「(いきなりやったから、何かあんのかと思った。)」
馬場とは高校で初めて知り合った。
自由席やから、窓際の一番後ろに座った。
目の前の席の男は、黙ってカメラを弄ってた。
しばらくすると、
その男はがさごそと動き出した。
ひらりと一枚の写真が俺の方に落ちてきたから、
拾ってあげたのがきっかけだった。
「 ( これ 。)」
「ないないっ。」
「ちょ。」
「あーっ。」
「これ、自分のやろ?」
ばっ、勢いよく俺の手から写真を奪った馬場は、
大事そうに胸の前で握り締めた。
「 見た?」
「 見た、けど。」
「…… きもい やろ、俺 。」
嘲笑うみたいに、目を細めて大事そうに写真を眺めていた。
「 引かへんよ。」
「嘘やん。笑」
「……俺も。」
「えっ?」
「俺もその、蝶とか好きやねん 。」
「 ……馬路で ?」
「……馬路や 。」
二人で気まずそうに目をあわしたら、
なんや面白くなって、
笑い合っていた。
これが、馬場との出会いだった。
「品川っ。」
「えっ。」
「えっちゃうわ、はげ。」
「はげてへんしっ。」
「そんなんどーでもええ。
部活、どーする?」
「あぁ~。」
「やっぱ、生物部やろ?」
「うん~そやな~。」
このときはまだ、
馬場の事をただの趣味の合うクラスメイトにしか思っていなかった。
放課後。
俺と馬場は理科室へと足を運んでいた。
薄暗い室内。
中には誰も居なくて、とても静かだった。
荷物を適当に机の上に置いた。
馬場の方を見ると、口をあけたまま一点を見つめたまま突っ立ていた。
「馬場、なに見てるん?」
そういいながら、馬場の見てる方を見てみた。
( …… 。)
「 綺麗でしょ?」
いきなり後ろから女の声が聞こえて、
俺も馬場もびくっとして後ろを振り返った。
「 こんにちわ。
一年生さんだよね??」
白衣を着た若い女は、
俺等に笑顔を向けていた。
( ……。)
「 生物部に入部希望さん、かな?」
何も言えなかった。
ただ、見つめていた。
心臓がドキドキと高鳴っていた。
人間には感じたことのない感情。
蝶とは違う、高鳴り。
この気もちは、何なんやろ ?
「 似てます、ね。」
「えっ?」
馬場を見ると、蝶をまた見ていた。
「この黒アゲハと先生。」
「ちょ。(いきなり何言ってんねん、先生困るやんかっ。)」
「 そっかなぁ~、嬉しいな。」
(えっ。)
「こんな綺麗な蝶に似てるなんて、嬉しい。」
「先生、綺麗ですよ。」
俺はまた女の事をじっと見つめて居た。
……なんで、馬場はそんな簡単にすらすら言葉言えんねんな。
つか、この女馬路で教師なん?
何歳なんや?
こんなに真っ直ぐで綺麗なもの、
人間にあるなんて思わなかったんや 。
でも、
この時はまだ欲しいなんて思ってなかってん 。
ただ、
綺麗やなってしか思ってなかったんやで ?
(なんで、こーなってもうたんやろ。
俺、何処で間違った?)
がちゃがちゃと手錠の音がして、
ベッドの方を見たら、
先生が目を開けてぼんやりと俺の方を見ていた。
「……品川、君……。」
俺の名前を呼ぶ声が愛しくて、
思わず頬が緩んだ。
「 おはよう、先生。」
笑顔で近づけば、
先生の顔は引きつっていた。
( 怖い ?)
軽蔑したような目で見つめる先生に腹が立った。
( そんな目で見んなや。)
先生の上に馬乗りになった。
がちゃがちゃと微かに抵抗する音が聞こえる。
( もっと、俺だけの事だけ見て 。)
泣き出しそうな先生の顔が、
可愛くて仕方ない。
(好きになってくれって言わんから、せめて嫌いになってくれへんかな。)
(俺の事、世界で一番大嫌いになってほしい。)
頬に指を添えただけで、
先生は震えだした。
「 寒い ?」
「 えっ?」
「えって、震えてるやん自分。笑」
「 ち、がっ。」
なんで、目逸らすん?
こっち見て。
バチン。
平手で先生の頬を打ったら、
先生は吃驚した目で俺の事を見た。
「 寒いんやろ?」
「……寒くないよ ?」
「 うそつけっ。笑」
にやって笑って、
先生の肌蹴ている服を丁寧に脱がし始めた。
「 あっためてあげるな。笑」
そう言って笑ったら、
先生の目から涙が流れた。
(あー、愛しい。)
高校なんて、
俺の人生のたかが通過点にしか過ぎない。
将来を有意義に過ごすための、余暇なんや。
(あー、汚い。)
教室の窓側の一番後ろの席。
黙って、眼鏡越にクラスを眺めていた。
ぎゃーぎゃー、ざわざわ、
うっさいったらありゃしない。
自分を飾り付けてる奴等を見ると、
虫唾が走る。
そんな俺の席の前には、
馬場が居た。
背が高くて、顔が整っていて、
勉強も運動も出来て、
美的センスもある。
(まぁ俺も馬場も眼鏡掛けて、周りから見たらかなりダサい部類に入るんやろうな~。苦笑)
「 なぁ。」
「あ?」
突然馬場が振り返ってきた。
「 部活、どーする?」
「(いきなりやったから、何かあんのかと思った。)」
馬場とは高校で初めて知り合った。
自由席やから、窓際の一番後ろに座った。
目の前の席の男は、黙ってカメラを弄ってた。
しばらくすると、
その男はがさごそと動き出した。
ひらりと一枚の写真が俺の方に落ちてきたから、
拾ってあげたのがきっかけだった。
「 ( これ 。)」
「ないないっ。」
「ちょ。」
「あーっ。」
「これ、自分のやろ?」
ばっ、勢いよく俺の手から写真を奪った馬場は、
大事そうに胸の前で握り締めた。
「 見た?」
「 見た、けど。」
「…… きもい やろ、俺 。」
嘲笑うみたいに、目を細めて大事そうに写真を眺めていた。
「 引かへんよ。」
「嘘やん。笑」
「……俺も。」
「えっ?」
「俺もその、蝶とか好きやねん 。」
「 ……馬路で ?」
「……馬路や 。」
二人で気まずそうに目をあわしたら、
なんや面白くなって、
笑い合っていた。
これが、馬場との出会いだった。
「品川っ。」
「えっ。」
「えっちゃうわ、はげ。」
「はげてへんしっ。」
「そんなんどーでもええ。
部活、どーする?」
「あぁ~。」
「やっぱ、生物部やろ?」
「うん~そやな~。」
このときはまだ、
馬場の事をただの趣味の合うクラスメイトにしか思っていなかった。
放課後。
俺と馬場は理科室へと足を運んでいた。
薄暗い室内。
中には誰も居なくて、とても静かだった。
荷物を適当に机の上に置いた。
馬場の方を見ると、口をあけたまま一点を見つめたまま突っ立ていた。
「馬場、なに見てるん?」
そういいながら、馬場の見てる方を見てみた。
( …… 。)
「 綺麗でしょ?」
いきなり後ろから女の声が聞こえて、
俺も馬場もびくっとして後ろを振り返った。
「 こんにちわ。
一年生さんだよね??」
白衣を着た若い女は、
俺等に笑顔を向けていた。
( ……。)
「 生物部に入部希望さん、かな?」
何も言えなかった。
ただ、見つめていた。
心臓がドキドキと高鳴っていた。
人間には感じたことのない感情。
蝶とは違う、高鳴り。
この気もちは、何なんやろ ?
「 似てます、ね。」
「えっ?」
馬場を見ると、蝶をまた見ていた。
「この黒アゲハと先生。」
「ちょ。(いきなり何言ってんねん、先生困るやんかっ。)」
「 そっかなぁ~、嬉しいな。」
(えっ。)
「こんな綺麗な蝶に似てるなんて、嬉しい。」
「先生、綺麗ですよ。」
俺はまた女の事をじっと見つめて居た。
……なんで、馬場はそんな簡単にすらすら言葉言えんねんな。
つか、この女馬路で教師なん?
何歳なんや?
こんなに真っ直ぐで綺麗なもの、
人間にあるなんて思わなかったんや 。
でも、
この時はまだ欲しいなんて思ってなかってん 。
ただ、
綺麗やなってしか思ってなかったんやで ?
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