今日何の日か知ってる?

神奈川雪枝

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あたりまえ

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「太郎~っ。」

「……。」

「ねぇ~?」

「……。」

「(ん~。)」

「……。」

「太郎、二郎からメール来てるよ?」

「馬路でっ?!」

「(二郎だと反応するんだっ!)」

「……。」

「 あ、あのっごめん ね?」

「 はぁー。」

「(溜息っ!)」

「……。」

「しょーもないって思った?」

「……。」

「ねっねっ、私の事嫌い?(多分こーいうのウザイんだろうな。)」

「……。」

「(やっぱり無視なの?)ねっ、太郎~。」


夏の新作ワンピ、
可愛くてお店で見た瞬間に一目惚れ。
(これ、似合ってないのかな?)

太郎に可愛いって、似合ってるねって言ってもらいたかったな。
なのに、チャイム鳴らして玄関開けた瞬間、
太郎は私を見て仏頂面。
( ねぇっ、なんで?)

そっからずっと太郎は一人難しそうな本読んでて 。
(せっかくの誕生日なのになぁ。)



本取り上げてみた。

「 太郎っ。」

「……。」

太郎はめんどそうに私を見て、
別の難しそうな本をまた手に取り出した。
(わたし、なんかしたっけ?)

太郎に構って欲しくて、
後ろから抱き着いてみた。

「ねぇ、太郎。」

「……。」

「 今日、なんの日か知ってる ?」

「……。」

「今日、太郎の誕生日でしょ?
 私、御祝いしたいよ。」

太郎は小さく息を吐くと、
私の方に振り返った。

「 ! んっ 。」


「 太郎んんっ 。」

そのまま後ろに押し倒された。
見上げると太郎。
私の太股を厭らしく触る。

「 太郎?」

唇が熱い。

「 この服、何?」

「えっ?」

「嫌がらせ?」

「 ! ひどいっ。そんなに似合ってない?」

「……。」

「わたしは太郎にかわいって言ってもらいたくて着てきたんだけ どっ 。」

喋ってる途中なのにまたいきなり唇塞がれて。
太郎の手が動いて、ボタンが外されていって 。

「 ちょ 太郎やだぁ ん 。」

「 俺の誕生日祝いたいんじゃなかったの?」

力強い目で見られて、
散々無視されてきたからいきなり見つめられるから、
顔が熱くなった。


「 今日は俺の我侭何でも聞いてくれるよね?」

「 う うん ん~っ。」

太郎はニヤって笑って私に深い深いキスをした。
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