ピンクマフラー

神奈川雪枝

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あったかい

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彼女はまた、
今日も、
泣きはらした眼で、
俺に笑いかけるんだ 。


「 おはよう 。」

「おはよう。」

彼女は、
いつも、
けらけら笑って、
おちゃらけて、
心配すらもさせてくれない 。

「 なぁ 。」

「んー?
 そー言えばさ、昨日ね……。」

ほら、
話題、変えた 。

「 めっちゃ、久しぶりやってん。
 嬉しかったなぁ 。」

ふとした瞬間に見せる、
切ない顔 。

「 そっか 。」

「うん。笑」

にこって笑う顔も、
何か隠されてるみたいで、
ちょっと心にチクリ 。

「 なぁ 。」

「 そや、太郎。
 今日、一緒に帰ろう?」







 はぐらされてばかりの 朝 。
 ( 君はまた話題を変えて、からっと笑った 。)



「 くしゅん 。」

朝から、
くしゃみ、
くしゃみ、
く し ゃ み !

「 ぐっえくっじゅんっ 。」
( もう、勘弁してーや !)

ずずって、
鼻水を啜りながらの、
登校 。
( 寒すぎるわ 。)

「 、おはよう 。」

後ろから可愛い笑顔で走ってくる、野郎。←

「 ぐえくしょんっ。
 おはよ 。」

「ちょ、風邪?」

「知らないけど、
 何か、朝からめっちゃくしゃみすんねん。」

「もう、そんな薄着やからやでー。」
って、
巻いていたマフラーを私の首に巻きつけた。

「ちょ、何してんのっ?」

「何って、暖かいやろ?」

「暖かいけど、
 そrぐえっくっしょっんっ !」

「もう、そんなくしゃみしてるんやから。」

甘い声と陽気な笑顔を私に向けた。

(くしゃみのせいかな、
 ちょっと、頼もしく見えんねんけど!←)







*あったか温もりぴんくまふらー*
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