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音色に惚れました
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家に来た何気ないDMがきっかけだった。
ピアノ教室。
弾けたらかっこいいな。
そんな簡単な理由だった。
電話して予約して、
今日がレッスン初日。
社会人の初心者コース。
数人生徒が居た。
15時からのレッスンなのに、
講師がやってこない。
教室はそわそわから一転して、
ざわめいた。
しばらくすると、
がちゃっと勢いよく扉は開き、
背の高い金髪の外人が入ってきた。
「アァ。ミナサン、オクレテゴメンナサイ。」
片言だけど、
日本語でほっと安心した。
「ボクハワルクナイ。
バスデキタンダケド、
ウンテンシュガノロマデ。
ボクハチャントシタジカンニイエヲデテキタノニ。」
いい歳した大人が遅刻して、
自分は悪くないと悪びれもなく弁明していて、
子供ぽい人だと思った。
水色のシャツに染みができるくらい汗をかいていた。
(きっと、走ってきたんだろうな。)
必死にバスから降りて教室まで走ってくる姿を想像して、
少しおかしく思った。
「ジャァ、レッスンヲハジメマス。」
そういうとピアノに向き合った。
♪~
流れるようなその旋律は
さっきの言い訳をしていた姿からは想像できないような
とても繊細で綺麗な音色だった。
私は思わず見惚れてしまった。
皆が息を飲むその空間で、
彼だけが楽しそうに、
優雅にピアノを奏でていた。
彼がピアノを弾き終わると、
自然と拍手が生まれた。
「アリガト。
ダレカニヒイテモラオウカナ。
ンート。」
彼が名簿に目を通す。
「ハルカ。」
「ヤマモトハルカ。」
私だった。
驚いて声が出ない。
「マエ二キテ。」
緊張しながら、ピアノの前に向かう。
「ダイジョウブ。
リラックス。」
「私、弾けません。」
「ミンナサイショハヒケナイヨ。」
鍵盤に手を置くも、
どうしたらいいのかまったくわからない。
先生の手が私の手を掴む。
「チカラヌイテ。」
耳元で囁く声が聞こえた。
先生に導かれて、
私の指が音を奏でる。
「イイヨ。ソノチョウシ。」
人の前で弾くドキドキと、
先生との距離が近いドキドキと、
色んなドキドキを胸が刻む。
弾き終わると、
なけなしの拍手がなった。
「アリガト、ハルカ。」
先生に肩を叩かれた。
(お、終わった。)
席に着くと、
先生は自己紹介を始めた。
「ワタシノナマエハ、Lucas(リュカ)トイイマス。」
「フランスジンデス。」
愛想なく淡々と話す先生。
背が高くて素敵。
その日から私は週一でレッスンに通った。
日本人の先生じゃなかったのは意外だったけど。
それから半年後のことだった。
このピアノ教室内部で行われる発表会があるという。
「ハルカ。」
「リュカ先生。」
「ハルカハ、ショパンノノクターン20バンネ。」
課題曲が決まってからは毎日練習した。
それでもどうしてもつまづいてしまう。
レッスン時間より早くついて、
一人で練習していると、
珍しくリュカ先生がやってきた。
「 早いですね、今日?」
「アァ。ハナシガアルトヨバレテネ。」
どうしてもスムーズに流れるように弾けない。
「ハルカ。」
「リラックス。」
「ハルカハ、カタニチカラガハイッテル。」
「ソレジャダメ。」
「ハルカ、イッショニシンコキュウ。」
お互い、深く息を吸ってはく。
すーはー、すーはーと、
呼吸の音だけが室内に響く。
「ふふっ。」
思わずシュールな光景に笑ってしまった。
「ソノチョウシ。」
リュカ先生は真っ直ぐな目で私を見ていた。
綺麗な青い瞳だった。
急に心臓がドクドク脈打つ。
「ハルカ、モウ1ッカイ。」
弾く前に、大きく息を吸ってはく。
肩に力を入れない。
♪~
前よりなめらかに弾けるようになったのが嬉しくて、
思わず、リュカ先生を見上げた。
「ありがとう!ございます。
わぁ、嬉しい。」
「ダッテ、センセイダモン。
トウゼンデショ。」
リュカ先生が鼻歌を奏でながらレッスンの準備をしていた。
発表会はなんとか無事に終わった。
もうすぐ通って1年になる。
「ハルカ。」
「なんですか?」
「1ネンタツカラ、コウシンスルナラチュウキュウコースニナルケド、
ドウスル?」
ピアノを弾くのは楽しい。
もちろん、続けたい。
「更新、お願いします。」
「ハルカ、チョットスワッテ。」
レッスン終わりに私たちは二人きりだった。
♪~
素敵な曲をリュカ先生が奏でる。
「素敵です。なんて曲名なんですか?」
「ハルカ。」
「コレハ、ハルカニデアエテウレシイキモチヲヒイタキョクダヨ。」
「?」
「ハルカハ、ボクガスキ?」
「え?」
「ボクハショシンシャコースノセンセイダカラ、
ハルカガチュウキュウコースニイッチャウト、
モウアエナイ。」
「ソウダト、ボクガカナシイ、ネ。」
「リュカ、先生?」
「ボクハ、ハルカノコトガスキダヨ。」
真っ直ぐに私を見つめる力強い瞳。
「わ、私も、その、えっと、あの、その。」
「す、すき、です。」
「ホント?」
気が付くと、リュカ先生に抱きしめられていた。
背が高くて、少し背伸びしちゃう。
香水のいい香りが彼の耳の後ろから香る。
それから私たちはピアノ教室以外でも会うようになった。
リュカはとても気さくで好奇心旺盛な無邪気な人だった。
何度目のデートの帰り道だろう。
その日は朝からリュカは元気がなかった。
どうしたの?
なにかあった?
ときいても、
べつにと答えてくれない。
私の家でハグをしていたときだった。
「リュカ。」
「ハルカ。」
このまま、いつもみたいにキスをすると思った。
「ハルカ、キイテ。」
「ん?」
(早く、リュカに抱かれたい。)
「ボク、フランスニカエルコトニナッタヨ。」
「え?」
「コンドノハッピョウカイガオワッタラ、
カエルヨ。」
なんでいまいうの?
なんでもっと早くにいってくれなかったの?
帰ろうかなとか
帰りたくないとか、
一緒にこない?とかじゃなくて、
帰る報告だけを、
私にしないで。
寂しくて、
突然で、
私は泣いてしまった。
リュカは、
「ゴメンネ。」と、
私の頭を撫でていた。
発表会。
会社の外にちょっとした広場があって、
そこで講師たちが演奏する。
(もう、一週間後じゃない。)
リュカがフランスに帰ることが頭を巡る。
発表会の日は曇っていた。
リュカの番。
♪~
ベートーヴェンのピアノソナタ第8番。
優しい音色が曇天の空に吸い込まれていく。
ぽつ、ぽつ、ぽつと、
雨が降り出した。
リュカは演奏をやめない。
ざぁーと雨脚が強くなる。
皆室内へと避難する。
広場には、私とリュカだけ。
雨が、鍵盤をたたく。
(行かないで、リュカ。)
ピアノの片づけを手伝うことにした。
レッスン場。
ここで、私とリュカは出会った。
「ハルカ、ダイジョウブ?」
「アメニヌレタデショ?」
服が肌にはりつく。
「リュカ。」と、
私はリュカに抱き付いた。
「行かないでっ。」
「私を一人にしないでっ。」
「ハルカっ。」と、リュカは、
私をピアノの上に押し倒す。
はりつく衣服をはがすように、
リュカは私のワンピースをめくった。
雨でお互いの身体は冷えていた。
私のブラジャーをずらして、
私の乳首を出す。
触って、撫でて。
たってきた乳首をリュカが口に含む。
かりっと私の乳首を甘く噛む。
「ああぁっ。」
リュカ、リュカ、リュカ。
一心不乱に求めた。
気が付くと、リュカの精液が私の胸元にかけられていた。
「ハルカ。」
「マッテテ。」
リュカも泣いていた。
あぁ、良かった。
寂しいのは、私だけじゃない。
それからリュカは一人でフランスに行き、
3年がたった。
私は社会人の上級者コースに通っている。
リュカとは、
ビデオ通話している。
やっとまた日本にこれると言っていた。
あの時、ピアノの上で抱かれた時、
乳首を噛まれた時ほど、
もっとと思ったことはない。
ねぇ、リュカ。
また私の身体を抱いてよ。
リュカにだけ弾かれたい。
弱く、強く、優しく。
あなたのその細長い白い指で。
ピアノ教室。
弾けたらかっこいいな。
そんな簡単な理由だった。
電話して予約して、
今日がレッスン初日。
社会人の初心者コース。
数人生徒が居た。
15時からのレッスンなのに、
講師がやってこない。
教室はそわそわから一転して、
ざわめいた。
しばらくすると、
がちゃっと勢いよく扉は開き、
背の高い金髪の外人が入ってきた。
「アァ。ミナサン、オクレテゴメンナサイ。」
片言だけど、
日本語でほっと安心した。
「ボクハワルクナイ。
バスデキタンダケド、
ウンテンシュガノロマデ。
ボクハチャントシタジカンニイエヲデテキタノニ。」
いい歳した大人が遅刻して、
自分は悪くないと悪びれもなく弁明していて、
子供ぽい人だと思った。
水色のシャツに染みができるくらい汗をかいていた。
(きっと、走ってきたんだろうな。)
必死にバスから降りて教室まで走ってくる姿を想像して、
少しおかしく思った。
「ジャァ、レッスンヲハジメマス。」
そういうとピアノに向き合った。
♪~
流れるようなその旋律は
さっきの言い訳をしていた姿からは想像できないような
とても繊細で綺麗な音色だった。
私は思わず見惚れてしまった。
皆が息を飲むその空間で、
彼だけが楽しそうに、
優雅にピアノを奏でていた。
彼がピアノを弾き終わると、
自然と拍手が生まれた。
「アリガト。
ダレカニヒイテモラオウカナ。
ンート。」
彼が名簿に目を通す。
「ハルカ。」
「ヤマモトハルカ。」
私だった。
驚いて声が出ない。
「マエ二キテ。」
緊張しながら、ピアノの前に向かう。
「ダイジョウブ。
リラックス。」
「私、弾けません。」
「ミンナサイショハヒケナイヨ。」
鍵盤に手を置くも、
どうしたらいいのかまったくわからない。
先生の手が私の手を掴む。
「チカラヌイテ。」
耳元で囁く声が聞こえた。
先生に導かれて、
私の指が音を奏でる。
「イイヨ。ソノチョウシ。」
人の前で弾くドキドキと、
先生との距離が近いドキドキと、
色んなドキドキを胸が刻む。
弾き終わると、
なけなしの拍手がなった。
「アリガト、ハルカ。」
先生に肩を叩かれた。
(お、終わった。)
席に着くと、
先生は自己紹介を始めた。
「ワタシノナマエハ、Lucas(リュカ)トイイマス。」
「フランスジンデス。」
愛想なく淡々と話す先生。
背が高くて素敵。
その日から私は週一でレッスンに通った。
日本人の先生じゃなかったのは意外だったけど。
それから半年後のことだった。
このピアノ教室内部で行われる発表会があるという。
「ハルカ。」
「リュカ先生。」
「ハルカハ、ショパンノノクターン20バンネ。」
課題曲が決まってからは毎日練習した。
それでもどうしてもつまづいてしまう。
レッスン時間より早くついて、
一人で練習していると、
珍しくリュカ先生がやってきた。
「 早いですね、今日?」
「アァ。ハナシガアルトヨバレテネ。」
どうしてもスムーズに流れるように弾けない。
「ハルカ。」
「リラックス。」
「ハルカハ、カタニチカラガハイッテル。」
「ソレジャダメ。」
「ハルカ、イッショニシンコキュウ。」
お互い、深く息を吸ってはく。
すーはー、すーはーと、
呼吸の音だけが室内に響く。
「ふふっ。」
思わずシュールな光景に笑ってしまった。
「ソノチョウシ。」
リュカ先生は真っ直ぐな目で私を見ていた。
綺麗な青い瞳だった。
急に心臓がドクドク脈打つ。
「ハルカ、モウ1ッカイ。」
弾く前に、大きく息を吸ってはく。
肩に力を入れない。
♪~
前よりなめらかに弾けるようになったのが嬉しくて、
思わず、リュカ先生を見上げた。
「ありがとう!ございます。
わぁ、嬉しい。」
「ダッテ、センセイダモン。
トウゼンデショ。」
リュカ先生が鼻歌を奏でながらレッスンの準備をしていた。
発表会はなんとか無事に終わった。
もうすぐ通って1年になる。
「ハルカ。」
「なんですか?」
「1ネンタツカラ、コウシンスルナラチュウキュウコースニナルケド、
ドウスル?」
ピアノを弾くのは楽しい。
もちろん、続けたい。
「更新、お願いします。」
「ハルカ、チョットスワッテ。」
レッスン終わりに私たちは二人きりだった。
♪~
素敵な曲をリュカ先生が奏でる。
「素敵です。なんて曲名なんですか?」
「ハルカ。」
「コレハ、ハルカニデアエテウレシイキモチヲヒイタキョクダヨ。」
「?」
「ハルカハ、ボクガスキ?」
「え?」
「ボクハショシンシャコースノセンセイダカラ、
ハルカガチュウキュウコースニイッチャウト、
モウアエナイ。」
「ソウダト、ボクガカナシイ、ネ。」
「リュカ、先生?」
「ボクハ、ハルカノコトガスキダヨ。」
真っ直ぐに私を見つめる力強い瞳。
「わ、私も、その、えっと、あの、その。」
「す、すき、です。」
「ホント?」
気が付くと、リュカ先生に抱きしめられていた。
背が高くて、少し背伸びしちゃう。
香水のいい香りが彼の耳の後ろから香る。
それから私たちはピアノ教室以外でも会うようになった。
リュカはとても気さくで好奇心旺盛な無邪気な人だった。
何度目のデートの帰り道だろう。
その日は朝からリュカは元気がなかった。
どうしたの?
なにかあった?
ときいても、
べつにと答えてくれない。
私の家でハグをしていたときだった。
「リュカ。」
「ハルカ。」
このまま、いつもみたいにキスをすると思った。
「ハルカ、キイテ。」
「ん?」
(早く、リュカに抱かれたい。)
「ボク、フランスニカエルコトニナッタヨ。」
「え?」
「コンドノハッピョウカイガオワッタラ、
カエルヨ。」
なんでいまいうの?
なんでもっと早くにいってくれなかったの?
帰ろうかなとか
帰りたくないとか、
一緒にこない?とかじゃなくて、
帰る報告だけを、
私にしないで。
寂しくて、
突然で、
私は泣いてしまった。
リュカは、
「ゴメンネ。」と、
私の頭を撫でていた。
発表会。
会社の外にちょっとした広場があって、
そこで講師たちが演奏する。
(もう、一週間後じゃない。)
リュカがフランスに帰ることが頭を巡る。
発表会の日は曇っていた。
リュカの番。
♪~
ベートーヴェンのピアノソナタ第8番。
優しい音色が曇天の空に吸い込まれていく。
ぽつ、ぽつ、ぽつと、
雨が降り出した。
リュカは演奏をやめない。
ざぁーと雨脚が強くなる。
皆室内へと避難する。
広場には、私とリュカだけ。
雨が、鍵盤をたたく。
(行かないで、リュカ。)
ピアノの片づけを手伝うことにした。
レッスン場。
ここで、私とリュカは出会った。
「ハルカ、ダイジョウブ?」
「アメニヌレタデショ?」
服が肌にはりつく。
「リュカ。」と、
私はリュカに抱き付いた。
「行かないでっ。」
「私を一人にしないでっ。」
「ハルカっ。」と、リュカは、
私をピアノの上に押し倒す。
はりつく衣服をはがすように、
リュカは私のワンピースをめくった。
雨でお互いの身体は冷えていた。
私のブラジャーをずらして、
私の乳首を出す。
触って、撫でて。
たってきた乳首をリュカが口に含む。
かりっと私の乳首を甘く噛む。
「ああぁっ。」
リュカ、リュカ、リュカ。
一心不乱に求めた。
気が付くと、リュカの精液が私の胸元にかけられていた。
「ハルカ。」
「マッテテ。」
リュカも泣いていた。
あぁ、良かった。
寂しいのは、私だけじゃない。
それからリュカは一人でフランスに行き、
3年がたった。
私は社会人の上級者コースに通っている。
リュカとは、
ビデオ通話している。
やっとまた日本にこれると言っていた。
あの時、ピアノの上で抱かれた時、
乳首を噛まれた時ほど、
もっとと思ったことはない。
ねぇ、リュカ。
また私の身体を抱いてよ。
リュカにだけ弾かれたい。
弱く、強く、優しく。
あなたのその細長い白い指で。
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