愛しいフランス

神奈川雪枝

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mon chaton

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「私の趣味は、洋太だよ。」と、

愛しいあやめの声が遠くに聞こえた。


あやめと出会ったのは、料理教室だった。

男も料理くらいできないとねと母親に勧められたのがきっかけだった。


そこにあやめは居た。


物静かで消えてしまいそうだった。


なんで料理教室に?って聞いたら、

専業主婦になりたいからと答える。

同じだねと微笑み合った。


あやめも大切だけど、

俺には大切なものが沢山ある。


あやめだけ独占することはできないんだよ。


あやめは寂しいって俺にいう。

もっと私だけを見てっていう。


見てるよ、もう十分。


趣味も好きな事も、
楽しいことはいっぱいあった方がいいじゃん。ってあやめにいったら、

私は、洋太しかいらない。って俺に抱き付く。

可愛いけど、それじゃぁ、心配。

俺がいなくなったら、
あやめはどうするの?

あやめ。

ねぇ、あやめ。

人は一人じゃいきていけないけれど、

一人で生きてく強さも必要なんだよ?

あやめが俺の胸板をなぞる。

本当は起きてるよ。

お前、知らないだろ?(笑)

あやめにはもっと強くなってほしい。


でも、あやめに俺以外にも趣味を作れっていったら、
拗ねちゃうからな。

困ったな。

俺の可愛い子猫ちゃん。
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