愛しいフランス

神奈川雪枝

文字の大きさ
上 下
3 / 5

mon reve

しおりを挟む
「あやめはさ、頭で考え過ぎなんだよ。」

と洋太は笑う。


「そんなことないよ。」


「そんなことあるよ。」


「そんなに考えてないよ。」


「ならいいけど。」と、

洋太は、私の鼻をつまむ。


「ちょっ。」


「ふふ、かわいい。」


考え過ぎてる?

私が?


一人でいつも堂々巡りしてるよ。


「あやめ、付き合わない?」

そう言われたのは、知り合って3ヵ月くらいのときだった。


「いいよ。」

恥ずかしくて、下を向いていた。


「ありがとう、あやめ。」


洋太は嬉しそうに、私の手を握って、ぶんぶんと振った。


付き合っても、付き合う前とは関係は変わらなかった。

それほどまでに私たちは親密だったのだ。


「付き合っても、付き合ってなくても、同じだね?」って言うと、

「ほんとに?」と彼は私はキスをした。
思わず、赤面した。

「違うでしょ?」と、2回目のキスをしてくる。

「うん。」と答えると、3回目のキスをした。

あやめと私の名前を呼ぶ洋太の声が好き。
あやめと私の手を握る洋太の暖かい手が好き。
あやめと私の頬を触る、
あやめと私の頭を撫でる、

あやめと、何回も呼んでくれる洋太が好き。

洋太は夢ある?と聞いたら、

あやめを笑わせる事って言う。

私、笑わない人みたいじゃんっていうと、

あやめを毎日笑わせることって洋太は答えてくれた。

後ね、世界一周とか?
俺、夢めっちゃあるよ。

生きてるうちに、全部叶えられるかな?(笑)と笑う、
あなたの夢がかなうことが私の夢です。
しおりを挟む

処理中です...