長谷川さんへ

神奈川雪枝

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平気だよ、ぜんぜん。

長谷川さんとそういう関係になった最初のころは、
全然信じられなくて、
これっきりだろうなって毎回思ってた。(のに、長谷川さんは屈託ない笑顔でホテルに誘う。)
 
だから、
全然罪悪感とかも感じなかったし、
会えば会うほど、
私って長谷川さんに必要とされてる?好意もたれてるの?って浮かれちゃっただけで。
(多分長谷川さんは、勝手にそう思い込んだだけやろって馬鹿にする。)
 
長谷川さん的にはセフレ感覚で、
だからあんなに笑顔で優しくフランクに接してくれる訳で。(友達、やろ?って殺し文句言ってくる。)
そう思うと、一度も好きって言われてないなって思うあたり、
私と長谷川さんは認識がそもそも違う 。
 
その認識の違いに気づかず、
私は浮かれて、無意識の内に長谷川さんの彼女♡なんて痛い自演し始めてた。
 
意気揚揚と、お昼休みに長谷川さんにメールを送った。
(今日、お弁当作ってきたんで一緒に食べませんか?
 一緒にが無理なら、お弁当だけでも食べてください^^)
 
どっちも痛すぎる。
長谷川さんはこの段階で私とはそういう関係にはなれないとわかっていたのに、
どうして関係を終わりにしてくれないんだろう。
 
すぐに返事は着て、
(ごめん!
 お昼は愛妻弁当あるから間に合ってる^^笑)
予想だにしなかった当時の私は、
(そう、ですよね!)しか思えなくて一人で弁当を昼と夜に食べた訳で。
 
ある時は、ホテルで。
 
「今度、私の家に来てください~!」
 
「なんで?」
 
「ホテル、お金かかるじゃないですか?
 夜ご飯、作りますし!」
「ホテルでええよ。笑
 俺、金持ってるし!」
「で、でも!」
 
「 家に来て欲しいの?」
 
「」
 
「俺、怖いんよなぁ~。」
 
「 怖い?何がですか?」
 
 
「 雪枝ちゃんの手料理、毒入ってそうで!笑」
 
 
「 な、何言ってるんですかぁ~?!」
 
長谷川さんはそう言って笑って、その話はなかったことにされて。
その時は冗談でもひどいなって思ったけど、
今ならわかる。
冗談なんかじゃない。
部屋に入れたら帰れないようにするだろうし、
最悪、本当に毒もって心中はかってしまうかもしれない。
 
長谷川さんはそんなに前から、
私がセフレに向かない重い彼女面する物わかりの悪い面倒な女だとわかっていたのに、
どうしてまだ関係を続けているのか。
わからないけど。
それに気づいた今は、そのころよりも性質が悪い。
そのころなら、終わりにしようって言われたら多少は粘ったかもしれないけど、
泣いて、わかりましたって言えたけど、
今じゃ絶対に言えない。
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