あきとかな ~恋とはどんなものかしら~

穂祥 舞

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ふたたび12月 2‐②

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 その時奏人が店員に連れられて、テーブルにやって来た。彼は折り目正しく、こんばんは、遅れてすみません、と2人に頭を下げた。お疲れ様、と神崎が彼をねぎらう。
 黒いウールのコートの下に、奏人はブルーグレーのダブルのスーツを身につけていた。紫がかった濃いベージュのネクタイなど、暁斗ならとても合わせられない。今夜もええとこの子のような奏人は、コートを店員に預けて暁斗の右に座ったが、やや憂いを帯びた顔をしていた。彼に見惚みとれて幸福感に満たされていた暁斗の胸に、心配がスコールのように降って来る。

「フォーマルでなくても良かったのに」

 神崎が微笑しながら言うと、奏人はリクエストだったんだ、と口許を綻ばせた。少し目が赤い。お食事を始めましょうか、という店員の声に、神崎が頷いた。

「仕事帰り?」

 暁斗は奏人に訊いた。彼はうん、と小さく答えた。すぐに白ワインがやってきて、お疲れ様と言いながら乾杯する。神崎が奏人を覗きこんだ。

「どうかしたの、何かあったの?」
「ううん、たけ……Tさんとお別れしてたらちょっと泣けちゃった」

 奏人は暁斗の手前、さっきまで会っていた客をイニシャルで呼んだ。

「僕がこの仕事を始めてすぐからの長いお客様なんだ」

 奏人が暁斗に話し出したので、神崎が奏人に視線を送った。その客にではなく、暁斗を気遣ってのことだと察したので、暁斗は彼女にいいですよ、と言う。

 T氏は三重県在住で、東京に単身赴任に来ていた頃に奏人の客になった。地元に戻ってからは、東京に出張があり奏人のスケジュールが合えば、指名してきていた。平均4ヶ月に一回、この2年は彼が出世し、自分で出張の日程を決めることができる立場になり、奏人の都合に合わせてくれていた。 

「年が明けたらたぶんもう一つ偉くなって、もう東京に出張しなくて良くなるんだって……だから僕が辞めるのとタイミングばっちりだなんて言って……ホテルの喫茶店でアフターの最中に泣くんだもの」
「まあ、どうして今日は水道橋っておっしゃったのかと思ったら……」
「今日泊まるホテルに呼んでくださった、ほんとはディナーに付き合って欲しかったって」
「それでフォーマルをリクエスト? あのかたらしいわね」

 暁斗にはついていけなかった。贔屓のスタッフを好みの姿にして、高級な場所で楽しむ。セレブとはそういうものなのか。

「僕はあげまんなんだ、お客様で出世した人が沢山いる……暁斗さんも期待していて」

 奏人は暁斗のほうを見て言った。前菜の皿がテーブルに並ぶ。

「……男でもあげまんって言うの?」

 暁斗は小さな疑問を奏人にぶつけたが、奏人と神崎は同時に笑った。

「まんって運とか巡りあわせのことなんだよ、関西弁……若い人は使わないらしいし、主に女の人に使うみたいだけど」

 男はあげちんだと思っていた暁斗だったが、女性の手前、口にするのは控えた。

「でしょう? 奏人は相手のブースターになる子です、お客様に対してもそうなのですから」

 神崎が暁斗に言うのを聞き、奏人は前菜をフォークでつまみながら、何のこと? と訊いた。

「桂山さんが自分は平凡だからあなたに相応しくないなんておっしゃるの、私はそんなことはないと思うし、あなたが一緒ならもっとパワーを発揮してくださる気がするのに」

 奏人は目を瞬いて、再度暁斗を見た。頭の片隅で可愛いなと思う。

「……暁斗さんは己をあまり理解してない人だから……」

 奏人の顔にふわりと苦笑が浮かぶ。

「そうかなぁ」
「岸さんに訊いてみたら? あの人暁斗さんのことを会社で一番長く見てらっしゃるんだよね?」
「何て訊くんだ、俺のいいとこって何ですかね、とか?」
「うん、人事考課をきちんと言語化してもらおうよ」

 神崎には2人の会話が面白いようだ。くすくすと忍び笑いを洩らしている。奏人はフォークを優雅に動かしつつも、健康的にぱくぱくと料理を口に入れていた。

「仲良くやってくれそうね」
 
 神崎の言葉に暁斗は照れてしまった。奏人はふふふ、と楽しげに笑う。その後他愛ない話のうちに食事が進み、飲み会とは違う落ち着いた空気に寛いでいた暁斗だったが、メインのチキンステーキが終わり、残すところはデザートのみとなった時、神崎が意を決したように言った。

「たむらゆうじを訴えることにしたわ」

 奏人が身体を硬くしたのが、暁斗にも伝わってきた。彼女は暁斗のほうを向き、説明する。

「奏人とお客様の情報を週刊誌に売った元スタッフです」
「え……今更、ですか」

 神崎は頷く。

「多くのお客様から訴えてけじめをつけたほうがいいという意見があること、弁護士も彼の行為を悪質だと看做していること、佐々木さんたちフリーのライターの裁判にもかかわる案件であること……以上の理由からです」

 奏人はそう、とぽつりと言った。

「あなたたちはどうしますか?」
「どう……とは」

 暁斗は神崎の言葉の意味が飲み込めず、訊き返す。

「あなたたち2人は被害者にあたります、ディレット・マルティールと連名で、あるいは個人で被害届を出すかということです」

 さっきまで柔らかな空気をかもし出していた神崎が、緊張感をはらんだ圧力をかけてくる。暁斗ははっきり答えた。

「私は結構です、佐々木さんによると私の情報はその……たむらと言いましたね、彼から出版社に漏れたのではないようですから」

 奏人はカプチーノのカップに触れたが、すぐに皿に戻した。言葉は出なかった。暁斗は神崎に視線を戻す。

「他の人たちも被害届を出すんですか?」
「区議は出すつもりです、他のかたからはその気は無いと返事をいただいています」
「……僕もいいよ」

 奏人は視線を落としたまま答えてから、カプチーノを口に含んだ。
 田村佑二は、情報が多少古くても構わないと記者に言われ、小金欲しさに覚えている限りのことを伝えたという。まさかこんな大ごとになるとは思わなかったと口にしつつも、事実を話しただけなので、クラブと奏人に謝罪する気は無いとも――コンプライアンスという言葉が自分の辞書に無いのだろうと暁斗は呆れ半ばに考えたが、そういう人間が世の中少なくないのも事実である。

「佑ちゃんどんな生活送ってたんだろう」

 奏人はチョコレートのケーキを黙って食べていたが、小さく呟いた。

「クラブを辞める前にいい加減なことをしていたのは、好きな男ができたからだったみたいね」

 神崎の冷ややかな口調に、暁斗の胸もひやりとした。彼女は容赦なく、元同僚について奏人に話し続ける。

「本業も辞めてしまっていたのに結局その男に捨てられて、複数のアルバイトで食い繋いでいたそうよ」

 神崎は田村を許す気は無いのだと暁斗は感じた。ディレット・マルティールを危険に晒し、名誉顧問と大切なスタッフを侮辱した者など、彼女にとっては排除の対象でしかない。客へのアピールはもちろん、今働くスタッフへの見せしめもあるのではないか。そして今奏人に、あんな者に同情する必要は無いと訴えて、奏人の甘さを断たせようとしている。本当に頼もしく、恐ろしい人だと暁斗は思う。

「……しっかりした人だったのに」

 奏人は残念そうに呟いた。

「そうね、好きな人ができて悪いように脱線するタイプには見えなかったわね」

 暁斗はつい神崎に目をやり、小さく首を横に振った。奏人がこれ以上沈むのを見たくなかった……彼を甘やかしているのかも知れないが。彼女は微笑して頷いた。

「これであの件に関しては全て片づくことになるわ、奏人は出発の日取りもほぼ固まったのだから、心置きなく勉強に励みなさい」

 暁斗はえっ、と声を立てた。奏人は暁斗を見て、2月の半ばに、と応じた。明日にでも会社に、今後のことを相談するという。

「そう……準備が大変だね、手伝えそうなことがあれば言って」
「引っ越しというか、家を引き払うのを手伝って欲しいな……あ、時間の許す範囲でいいから、もちろん」

 あの大量の本は、選別してレンタルスペースに預けていくつもりだという。

「だから暁斗さんは慌てて家を探さなくていいから」

 神崎は目を見開いた。一緒に暮らす話が2人の間に出ていることに驚いたらしい。奏人は失礼、と会釈して席を立った。神崎は彼の背中を目で追いながら言う。

「桂山さん、あの子と離れて辛くてたまらなくなったらご連絡くださいね」

 彼女が名刺ケースから出したのは、あの薄青いものではなく、オフホワイトの簡素な名刺だった。名前とメールアドレス、彼女が勤務するクリニックとその所在地が書かれている。

「お酒やギャンブルに逃げないでください」

 言われて暁斗は苦笑した。眠れなくてアルコールをやや過剰に摂取した時期があったことは、奏人からは伝わっていない筈なのだが。

「神崎さん、私の担当する相談室から……あなたやその他のメンタルケアラーを紹介することは可能ですか? うちに常駐している内科医だけでは将来的に荷が重くなりそうで」

 あら、と神崎は言って、晴れやかな笑顔になった。あまり見たことのない表情だった。

「もちろんです、私のクリニックの院長は産業医と連携していますし……私は性的マイノリティとDVを受けた女性の患者様を主に診ています、お役に立てると思います」
「弁護士にも繋がらないといけないと考えていまして」

 暁斗は目の前の女性が、尋常でなく広い人脈を持つと察していた。彼女は期待通りの反応を見せてくれる。

「西澤先生のご友人の弁護士さんを紹介いたしましょう、先生と一緒に性的マイノリティのために働いていらっしゃった人権派です」
「西澤先生が亡くなった時に……奏人さんがお世話になった人ですか?」

 暁斗が言うと、神崎はご存知でしたか、と少し驚いたようだった。

「佐々木さんたちの弁護団にも入ってらっしゃいますよ」

 世の中は、広いようで狭い。暁斗がそう言うと、神崎も笑った。学生時代の友人の一人が、自分の会社に勤める従弟から話を聞き、友人たちに自分がゲイだと広まった話をすると、神崎は少し複雑な表情になった。

「ああ、友人たちにはそのうち話すつもりでいたので構わないんです、よくわからないんですが皆で祝ってくれました」
「桂山さんが納得されているならいいと思います、良いご関係ですね」

 暁斗はちょっと笑ってから、神崎の目を見て言った。

「……もう奏人さんはICレコーダーを持ち歩かなくていいんですね」
「ゴールドスタッフの誰もが持ち歩かなくていいようにしたいと思います……ディレット・マルティールと母団体との関係を勘ぐっている人たちがいるようなのです、現顧客の整理と新規客受け入れの停止を考えています」

 神崎は経営者の顔になって、静かに答えた。暁斗は小さく頷く。
 奏人が戻ってくる時、彼が横を通った席の女性の2人連れが、彼を目で追った。ダブルのスーツは、奏人くらいの身長だと普通は着こなすのが難しい。だが奏人はコーディネートの色味を薄めにすることで、スーツを自分の白い肌に馴染ませている。彼女らは奏人が席に着くまでこちらを見ていた。自分たちは人から見たら、どんな関係に映るのだろうと暁斗は思う。

「あちらの席の女性たちがあなたに見惚れてるわ」

 神崎も暁斗と同じことを考えていたらしかった。奏人がえ? と言ってそちらをちらりと見ると、女性たちは大胆にも小さく手を振った。奏人が会釈すると、きゃっ、という声がした。

「外国人と思われたのかな」

 奏人は目をぱちくりさせた。そう見えなくもない。暁斗は最近になって、どちらかと言えば地味な奏人が他人の目を引くことが増えたように感じる。元々美形なのだからおかしなことではないが、鎌倉で一緒に食事をした時も、明らかにどういう関係なのだろうと思われている視線を周囲から浴びたのである。
 それからしばらくして、3人はレストランを出た。奏人は暁斗にちらちら目配せをしてきたが、暁斗は心を鬼にして、自宅が神田だという神崎と一緒に電車に乗るよう言った。奏人は唇を尖らせたが、もう22時半を過ぎている。

「暁斗さんは7時に僕を家に帰すんだ」

 奏人は神崎に不満を訴えた。神崎は母親のように彼を諭した。

「あなたのためでしょ?」
「わかってるけど」

 順番に改札に入り、階段の手前で神崎から丁寧な挨拶を受けて、2人と別れた。少し名残り惜しい。

「暁斗さん」

 奏人の声がして振り返ると、彼がコートの裾を翻して走ってくる。暁斗は階段の踊り場で足を止めた。

「どうしたの……」

 奏人は軽やかに階段を駆け上がってきて、踊り場の暁斗に飛びかかるように抱きついた。暁斗は足を踏ん張らないと、倒れてしまいそうだった。自分が不安定で、奏人の背中に腕を回す。その髪から微かに甘い香りがした。

「大晦日に大森に行っていい?」

 奏人は暁斗を見上げながら言った。

「いいよ、でも除夜の鐘も聞こえないし初詣する場所もないんだけど」
「そんな混雑したところに行かなくていい、あなたと寝正月だ」

 奏人の持つ傘が暁斗のそれとぶつかった。お揃いの長傘。顔を見合わせて、笑う。ようやく暁斗は、階段を上がってくる人たちから、じろじろ見られていることに気づいた。階段の下では、笑顔の神崎がこちらを見上げている。

「……これじゃバカップルだ」
「僕が外国人なんだからいいじゃん」

 奏人は悪戯っぽく笑うと、背伸びして暁斗の頬に軽くキスをした。そして昇ってきた時と同じように、軽やかな足取りで、人を避けながら階段を降りて行った。

「おやすみ!」

 奏人は手を振って反対側の乗り場の階段に向かう。神崎がにこやかに会釈した。暁斗は不思議な2人を踊り場に立ったまま見送る。……暁斗の進む道を未知の場所にじ曲げ、目に見える風景を極彩色にした魔物とその庇護者。暁斗から常識という名の分厚い鎧を引き剥がして、本当の自由を与えた審判者たち。
 雪降ってきたよ、とホームのほうから声が聞こえてきた。暁斗も階段を昇りきって、はらはらと白いものが舞い始めたのを視界に入れた。息が一気に白くなる。
 向かいのホームで、奏人がこっちに向かって手を振っているのが見えた。暁斗は少し恥ずかしかったが、手を振り返す。奏人の隣に立つ神崎は微笑んでいた。奏人を託してくれた、彼の姉のような神崎は、弟より背が低かった。それに気づいて暁斗は少し驚く。神崎はその存在感で、自分を大きく見せることができる人なのだと思った。
 向かいのホームに電車が入ってきて、雪が飛ばされる。電車は混んでいて、2人の姿は見えなかった。すぐに滑り込んできた電車に暁斗が乗ると、ポケットでスマートフォンが震えた。すぐに取り出し、奏人がLINEでスタンプを送ってきたことを確認する。画面をスワイプすると、布団を被ったゴールデンレトリバーの上に、「おやすみなさい」の文字が踊っていた。神崎と笑いながらこのスタンプを送ってきたのだろうと思うと、暁斗の頬まで自然と緩んだ。
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