ミチゴロウさんの触手教室

チェ・キルロイ

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第一話 ようこそ!ミチゴロウの触手教室へ

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「ようこそ!ミチゴロウの触手教室へ」
そう高らかに語るのは白い髪に白い肌、ヒゲも白く瞳が赤いアルビノの様相を示す初老の男
本人が言うように名をミチゴロウという
「ミチゴロウさん、今回のお相手は?」
そう問いかけるのは僕
名を志乃助といいこのミチゴロウの助手を努めている
「よく聞いてくれた助手くん!今回のお相手はこの触手洞窟だ」
そう言いながらミチゴロウは目の前に見える崖に空いた穴…洞窟を指差す
洞窟の中は明かりでもないとどんな様相なのかわからないほど真っ暗だ
と同時に洞窟から何か音が聞こえる
グチョグチョグチュグチュといったいやらしい音だ
僕はこの音が苦手だ
というのも触手に襲われている人間はとても悲惨な姿になっておりそれに伴っているのがいつもこの音だからだ
僕たちはとある事情で襲われないことは分かっていてもあの音を聞くたびに肝が冷える
「さて、今回はこの触手洞窟の捕獲からですよ」
ミチゴロウさんは緊張している僕を気にかけることもせず指をパチリと鳴らす
すると、僕たちの目の前に少年が現れる
青いパジャマ姿のくせ毛の少年
不思議そうにこちらを見ている少年は若いどころか幼い様子だ
背はまだ小さく肉は程々に付きどこかおっとりした様子の少年
年齢は10歳ほどだろうか
「ここはどこ?おじさんたち誰?」
その少年は早速そう問いかける
「やあ!こんにちは私はミチゴロウ!君は楽しくて気持ちがいいことが好きかな?」
ミチゴロウさんは不思議そうにする少年へそう声をかける
「こんにちは…うん、僕は楽しいことが好きだよ」
少年は屈託のない笑みを浮かべでそう返す
その顔はとても愛らしくまさにショタといった感じの少年だ
「そうか、楽しいことは好きかじゃあ、楽しんでくれ」
ミチゴロウさんは指をまたパチリと鳴らす
それと同時に洞窟から数本の触手が飛び出してくる
それらは静かに少年へ忍び寄って来る
"楽しむ?何を?"と不思議そうな顔を浮かべる少年の足元に二本の触手がやって来る
僕とミチゴロウさんはちょうど洞窟を正面に捉えているが
少年は僕らと相対し完全に不意打ちを喰らう形だ
「え、何?」
少年が気がついたときには触手がとぐろを巻いて脚を登り少年は絡め取られていた
「ちょっと、何するんだよ離せよ!」
少年は驚き声を荒げ
「おじさん助けて!」
と右手を前へと伸ばし僕たちに助けを求める
僕は憐れみのあまり眉をひそめミチゴロウさんへ目を向ける
ミチゴロウさんは意地の悪い笑みを浮かべ心底楽しそうに成り行きを眺めている
「誰でもいいから助けて!お父さん…お母さん!」
少年は必死に抵抗し助けを求める声を上げるがそれも虚しく
両腕と両足を触手に絡め取られ洞窟の方へと連れ去られて行くのであった

「以上が触手の捕獲方法だ。何か質問はあるかな?」
ミチゴロウさんは僕の方へ向き直りそう言い終える
基本的に触手は近くを通りすがった獲物を捕まえ巣穴へと引きずり込む
基本は四肢を絡めとってから連れて行く
もし、片足だけや片腕だけだとしたら獲物を傷つける危険があるから四肢を絡め取るとのことであった
そして、何か質問はあるかなと訊かれたので
「どうして、男の子なんですか?」
僕はそう返した
「いい質問だ助手くん…この触手はTS種と言ってな…」
ミチゴロウさんは説明する
TS種と言われるこの触手は男の子を女の子に変えて
オスイキしか知らない身体にメスイキを与えてその絶頂エネルギーを喰らう種族であること
それは建前で実際は奴っさんの好みであることを教えてくれた
「奴っさんの好みならしょうがないか…」
僕は納得してしまう
僕たちが触手に襲われない理由
それは僕たちが現実を改変し好きに作り変える能力
そして、第四の壁を乗り越えそちらに語りかける能力
つまりはデウス・エクス・マキナなのだから
ちなみにここで言う奴っさんとは作者のことである
「もう一つ質問です。子供を触手に襲わせるなんて倫理的にまずいのでは?」
昨今の風潮だと子供がそういった目に遭うのは児童虐待を連想させたり場合によっては児童虐待へ繋がりかねないとも謂れているのだから
「気にするな!表現の自由ってものがある。それにこれ以上続けるのであれば触手教室じゃなく倫理教室になるぞ」
ミチゴロウさんは気にするなとばっさりと切り捨てそう返す
「それもそうですね…」
「じゃあ、行こうか」
僕はその返答に納得してミチゴロウさんに先導され触手洞窟の中へ向かって歩き出す
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