【完結】フェンリルと勇者と魔王と王子

turarin

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今後のこと3(ソラとウィルの結婚式)

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アオをなんとか振り払って朝食に行くと、げっそりとした顔のミミが居た。明らかに眠れなかった顔をしている。

そうだよな…俺にはアオがいるけど、ミミにはこの世界に頼れる人間は居ない。敢えて言うなら、同じ世界から来た俺か…

「眠れなかったのか?」
「そりゃ、そうよ。でも、部屋に籠もってても仕方ないじゃない?今後のこと考えないとだからさ。」

「アキラはどうするの?」
「アオと冒険者やろうと思ってる。」
「アキラ、強いもんね。できるわよ。」

「ミミも魔力あるよな。」
「うん、私も考えた。薬師の勉強しようかと思う。ポーションなら作れるから。もっと勉強しようかなって。一人でちゃんと生きれるようになりたい。誰かに頼るのはもうやめなくちゃ。」

頼りすぎで大失敗しちゃったからなあ………エドだけじゃない。もう亡くなってしまったかもしれない母や、歴代の彼氏の顔も浮かんだ。
神様のおぼしめしかも。こんなことでも無ければ、私は一生そのまま生きていっただろう。

「ミミ、おまえ強いなぁ!」
「ふん、いまさら何よ。」
「どこで修業するんだ?」

「うーん、ここだと、まだ聖女だからさ。ここでは無理だと思うんだよね。だから、魔王様に頼んで、あっちのお城でまた働かせてもらおうと思って。ウィルもいるし。」

俺じゃなくて、頼るのはウィルかい?ちょっと寂しいアキラである。


そして、魔王ソラと第2王子ウィルバートの結婚式の日がやって来た。魔王ソラが側近とともに王宮を訪れ、挙式後、ともに魔王城へ戻る形である。魔族と人間の和平の象徴として、この式だけは大々的に行われた。

ウィルとミミは魔王達が現れた時、びっくり仰天した。なぜなら、彼らには角やしっぽなど無く、全員目が冷めるような男前だったからだ。

「ねぇ、こんなの聞いてないわよ。魔王様の角、どこ言ったのよ!ヤバっ!かっこいい。」

「ていうか、側近の3人って、魔神3人衆のはずなんだけど、なんだあいつら!」

あ、うん、の、金剛力士と三面六臂の阿修羅じゃなかったのかよ!松竹梅のお笑いトリオだろう?

長い金髪と銀髪をポニーテールに束ね、黒に近い、切れ長の深緑の瞳も涼やかに、程よく引き締まった筋肉を、東洋風の衣装で包んだ長身の双子騎士。息を呑む美しさ。金剛力士どこいった?

そして、もう一人。おまえ、女だった?!
真っ赤な肩までのストレートヘアを、片方だけ耳にかけた小さな顔には濃紺の瞳が煌めく。白磁の肌に真っ赤な唇が艶めかしい。しっかりと筋肉がついているが、全体的に華奢で、細い腰と、首筋には隠しきれない色気が漂う。ヤバいだろ…これで男って……アキラは密かに隣のアオの様子をうかがう。

「なんだ?」
目が合った。
「い、いや、魔神達すげえなあって。」
「ああ、今日は人間仕様にしているな。」
「あ、あのさ、あの赤髪のやつ、色っぽいよな?」

「は?!なんだ?!気に入ったのか?俺の方が色気はあるぞ。何なら今夜、本気の色気を見せてやるが。」
「結構です。」
心配したのと、全く違う返事が返ってきた。思わずアキラはほほ笑んでアオ見上げた。
チュッ
「!」
「そんなに可愛い顔をするな。」

「どこででも、勝手にやってなさいよ!」
ミミの機嫌が悪くなった。





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