完璧過ぎってどういうこと?

turarin

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一回目のマリー1

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 レジェンド公爵家がざわついていた。婚姻後3年を経て、漸く妊娠したメリンダ夫人が産気づいたのだ。初めてのことに夫のレジェンド公爵ヘンリーも、どうしていいものかわからず、ただただ廊下を歩き回っていた。
 
そして、遂に産声が聞こえた。部屋に駆け込んだヘンリーは、しわしわの、真っ赤な、まだ目も開けていないような赤子を、本当に可愛いと思って、泣いた。疲れ切って、汗にまみれた妻の額に何度も口づけた。 

「ありがとう。本当にありがとう。
 そして君が無事で、本当に良かった…」

当時、出産は命がけであった。 

これが、主人公マリーの誕生の様子である。
メリンダの紫の瞳と、ヘンリーの金髪を受け継いだマリーは、とても可愛いらしく、元気にすくすくと育っていった。
2年後に妹のアリサも産まれた。彼女もまたメリンダの銀髪とヘンリーの琥珀色の瞳を持った可愛らしい娘だった。

出産前は、ひたすら五体満足を願うのみなのに、いつしか子どもへひどく期待してしまうのは世の常である。が、しかし、レジェンド公爵家では、それが極端であった。長子は公爵家を継がねばならないのだ。

ヘンリーは自分が受けてきた全てをマリーにも与えたいと思った。それが、彼女が将来公爵となった時に、絶対に助けになると思ったから。

アリサは、マリーに何かあったときの予備であるから、そこまでの必要は無い。むしろ、妻のメリンダのように、貴族の婦人としての嗜みを
身につけ幸せに嫁いでくれれば良い。

純粋に娘達の幸せのために、ヘンリーはそう思ったのだ。

こうして、わずか5歳の時から、マリーの後継者教育は始まった。

マリーは賢かったし、身体も丈夫で運動神経も特別に良かった。しっかりと父から受け継いだのである。

子供らしい自由時間は無かった。午前中は座学の家庭教師が、昼食後は魔塔から魔法使いが、その後夕食前まで、剣術の訓練、夕食後は日によって、音楽の教師が来たり、母メリンダと刺繍をしたりした。マナーやダンスの講師が来る日もあった。
教師の評価が良いと、ヘンリーもメリンダも、とても喜び、マリーを褒め、抱きしめた。
その時はマリーも父母の温かさを感じることができた。


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