空菜

保護猫カフェ

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彼はいい人だったはず

なにが狂ってしまったのか
私がいけなかったのか…

面会の度に理由を聴く

悪くないと言われる…

彼は
家庭では
優しく、頼りがいのある何でも話せる相手

父親としても
しっかりと守ってくれた

良い人だった

幸せだったはず
そう思っていたのは、私だけかもしれない

彼は
良い人を演じていたのかもしれない

言い訳だろうが
彼は、ボソボソと
今まで辛かった事を話した

仕事が辛かった
私達がお金だけ待ってると思ってた
子供達の病気が辛かった
自分なんていらないと思った

今考えると、言い訳だ
辛いからと、他人を傷つけるのは
ありえない

でも
その時の私は
私が悪い…
彼を苦しめていた…
わかってあげれなかった…

自暴自棄

彼を更生させたい
一緒に償おうと思っていた

良い人だったから


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