フェイタル・アトラクション～「長い旅の始まり」が意味するもの

第1章 ミステリーの始まりは･･･

ダーク・スケジューラーを演じた美青年は･･･

　ドラマ「私の期限は49日」にヒロインの相手役として出演して、注目を集めた美青年俳優がいた。

　すでに話題の時代劇「美賊イルジメ伝」にも主演していたが、ドラマはブームを巻き起こしたイ・ジュンギ主演のドラマ「イルジメ」のイメージがあまりに強すぎて、二番煎じの印象をぬぐえず、結局は不発に終わっていた。

　美青年俳優の幼い頃からの顔見知りで、親友でもあったイ・ミンホは、すでに世界的大ヒットドラマ「花より男子」で大ブレイクしていた。そしてイ・ミンホと共通の友だちで、弟のようにかわいがっていたキム・ボムも、立て続けに話題作に主演していた。そのような中で、その美青年俳優は、その美男ぶりは注目されていたが、なかなかブレイクできずにいた。
　
　しかしドラマ「私の期限は49日」で、彼が演じた若くて美しいダーク・スケジューラー(死神)は、視聴者の心を引きつけた。

　注目すべきは、このダーク・スケジューラーの設定である。この死神は、なぜ自分がこの仕事をすることになったかを知らない。死神はその大事な記憶を、失っていたのだ。

　さて、このドラマの撮影時点では死神を演じた美青年俳優とソン・ジェリムはまだ出会っていない。

　しかし今になって振り返ってみると、とても意味深な役だったように思う。
　美青年俳優がこの役を演じたことも、運命の導きだったような気がする。

　実はこの作品の後に美青年俳優が主演したドラマが、ふたりの出会の場となった「イケメン・ラーメン店」なのだ。