晴れ、時々百合。

神ノ駿

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朝ごはん、時々百合。

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タンタンタンタン……
包丁とまな板が当たる音がリビングに響き渡る。その音に気づき心音が階段を降りてきて

「あ、起きてきた。おはよう心音」
「ふぁ~…おはよ~駿河…」
眠そうに目をこすりながら心音が降りてきて、駿河はそれを涼しげな表情で心音を見て

「ん?なーんかいい匂い…何作ってるの~?」
「今朝の朝食は秋刀魚とキャベツの千切りと、お味噌汁と白米。」
「通りでいい匂いな訳だねぇ~」
心音が椅子に座ってから何を作っていると聞く、聞かれれば当然の如く献立を教え、それを聞いた心音は大きく息を吸って匂いを嗅げばこちらの方を向いてにへら、とふにゃふにゃな笑みを見せる。
「………」
ちら、と駿河はその笑みを見るがすぐに視線を料理の方へ向ける。一見ポーカーフェイスだが内心
「(可愛い可愛い、心音ってば何でこんな愛おしいの…)」
この通りである。

そして暫く経って朝餉が出来上がり、それを机上に置いて

「お待ちどうさま。」
「わあ!美味しそー!」

「それじゃ……頂きます。」
互いに手を合わせ、同時に食事の際の言葉を言えば食べ始めて…

「…どう、美味しい?」
「うん!すっごく美味しい!駿河の料理って凄く美味しいよね!ミシュラン星幾つ?」
「……良かった。」
やはり味の感想を聞くのは当然で、それに対して心音はかなり持ち上げた様な物言いをする。
口角を少し上げ、駿河も嬉しそうにしていて。
「駿河ぁ、そんな見られるとちょっと食べ辛い…」
「うん、見ていたいから。」
先に食べ終わった駿河は寝起きで箸運びが遅い心音をじっと見つめていて、その視線に気づいた心音は思わず苦笑いして。
少ししてから心音も食べ終わり
「…ご馳走さま。」
手を合わせて、二人同時に言えば朝食は終わる…

「さーて!シャワーでも浴びちゃおうかな!」
「ん、もう浴びるのか?…分かった、先に浴びてきなよ」
心音が大きく伸びをしてからそんな事を言い出して、駿河はその言葉にほんの少し驚いた様な顔をしていたがすぐに何時もの顔に戻り

「えー、駿河も一緒に入ろ…?」
「え、私も?…心音が入りたいなら、一緒に入ろ」
今度は驚いてはいるのだが一周回ってポーカーフェイスのままで…
少し考えてから一応了承をして

「じゃあ行こっか!」.
「うん」

………次回に続く。
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