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第三部 青年編
第二十四回
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一緒に旅について来て欲しい。イズヴァルトの誘いにオクタヴィアはできぬと答えた。
「何故にござる?」
「旅の手助けとかはしてやれるずら。けど、おらは長い間ここを空けることはできねえ身の上ずら。1年2年であればついていけるけど、おまんが考えていることは5年や10年かかる大仕事ずら」
でももしそれでもと言うのであれば、結婚して欲しいとオクタヴィアは言った。マイヤと別れたのならできるはず。他に女がいるのは全然かまわないので、おらの恋心を満足させて欲しい。
「重婚なんぞぜんぜん気にせんずら。どーせおらとおまんの寿命は違うし。おらは産まれてこのかた、がきんちょの頃に面白半分に貴族どもから結婚指輪をはめさせられてばかりいたから、実のところこういうことについては、あんまし重く考えてねえずら」
「よろしい。ならば結婚いたそう!」
翌日。イズヴァルトとオクタヴィアは形ばかりの結婚式をシンプーラ城の本丸で開いた。エルフの花嫁衣裳に身を包んだオクタヴィアは3700歳あまりの中年エルフ女に見えない若い花嫁に見えた。エルフだから死ぬまで若い姿であるのだが。
エルフの結婚式は至って簡素だ。皆の前で指輪を交換した後、誓いのキスの代わりにその場で交合を行う。誓いの儀式と結婚初夜を同時に兼ねる。ある意味では合理的である。
言われるままにイズヴァルトは陰茎を出すと、オクタヴィアはそれをつかんでしごき始めた。絹の手袋でやるそれは、亀頭と肉軸をなめらかに刺激した。
「おお、おおお。オクタヴィアどの……」
オクタヴィアはしごくだけでなくしゃぶりもする。彼女のフェラチオは相手をしたちんぽの数だけ巧みであった。早い話、イズヴァルトは2度も口の中で果ててしまった。
陰茎への誓いのキスが終わると、オクタヴィアはスカートをめくり腿をはだけた。細く引き締まっているようでいて、近くで見て触るとふんわりとして太くもある。イズヴァルトは彼女を抱き上げた。陰茎が女膣の肉と絡み始めた。
「おおおおーっ。オクタヴィアどの!」
「イズヴァルトさん。おら、今とってもしあわせずらよ!」
皆が祝福の声を投げかける中、イズヴァルトとオクタヴィアは猛烈に絡み合った。女たらしのヒモ男だの、ちんぽしか取柄の無い人間の屑などと罵ったマイヤのことを忘れ、イズヴァルトは交歓に浸った。
とはいえ、これでよかったのだろうかと自問もした。いや、オクタヴィアは気が強く世話好きで一途な美人だと思うと、むしろ安心できた。死ぬまでつきあう女房に丁度良い。彼はオクタヴィアにも強く惹かれていた。陰茎もまた意思を同じくしていた。彼女の中で盛大に果てたのだ。
「あうっ! あっついもんが流れ込んでくるずら!」
そう叫んでのけぞるオクタヴィアに皆が拍手。かくしてイズヴァルトとオクタヴィアは夫婦として皆に認められた。夫婦の絆となる子を為す為、1カ月ほど2人は他の異性を近づけなかった。
【オクタヴィア=アーマリク本人の注:おらはイズヴァルトさんと結婚式をあげたことは無いずら。それと、ニラッサ式の結婚式なら3日4日続く厳かなものになるずらよ。夫婦が素っ裸のままおまんこをして、山車に乗ってあちこちを練り歩くのがそれずらな。】
新婚の1カ月が終わると今度は、里の女エルフ達に誘われて『浮気』を毎日楽しんだ。川べりや森の中、山登りの最中にと陰茎が休む暇も無かった。それが4カ月も。
イズヴァルトはそういうところで人気者であった。とはいえ妊婦となり、活発に動けなくなったエレクトラと楽しまぬ日は無かった。その時には必ず、オクタヴィアと3人で寝床に入った。
その時には必ず、2人にフェラチオをされた。艶めかしく動く2枚の舌が亀頭を巡り、肉の棒を這うのは視覚と触覚を大いに楽しませた。ちゅぱっ、とねちっこく鳴る音も耳から欲情を増させてくれた。
その日の夜もイズヴァルトは2人に可愛がられていた。オクタヴィアが亀頭を責め、エレクトラが目立ち始めた腹を抱えながらきんたま袋を愛でる。まさに桃源郷での遊戯であった。
「ああ……ニラッサは良いところでござる……」
山に入ってゆるい『きゃんぷ』を楽しめれば、川遊びも楽しめる。ニラッサには芸術工房や手習い所が多く、絵画や彫像を楽しめればその技を学ぶこともできる。
この頃、イズヴァルトは木彫りで動物像を作るのに熱中していた。ギターやハープと違ってまったく上達しなかったが、それっぽいものを彫ることができた。
エルフ達の技はすごかった。特にオクタヴィアは絵画と人物像づくりについてはどの大陸でも芸術の大家と見なされていた。
彼女が作った男女の交合像や小さな女の子が自分のおまんこをいじいじする像は、カントニアでは高値で取引された。
数千年もの昔、とある転生人の絵師が持ち出した、おめめぱちくりでおっぱいが不自然にでかい少女を描く『萌え絵』の流派としてもこの当時の指折りの達者者であった。彼女が描くスカートを翻して生ケツをちらと見せる少女の絵画は、手淫の道具として世に知られていた。
【オクタヴィア=アーマリクによる注:モエモエした絵もいろいろと技法があってなあ……おらは『ぜろねんだい流』ちゅうのを研究していた事があったずら。あの転生人の坊やがいうには、そのころが『萌え』の最盛期だと言ってたがどんなもんずらな?】
「おまんこが充実していれば、芸術や山歩きで昇華ができるでござる。山菜料理もおいしい。まこと、この世の天国でござる」
「それ、ツックイーでも似たようなことを言っていたずらな?」
「あはは……」
イズヴァルトはこの街での生活をもっと続けたいとぼやいた。芸術に親しみながら、ニラッサで望んでいる女人全員に赤ちゃんを抱かせてあげたいでござるよ。オクタヴィアが叱責した。
「ニラッサどころじゃならなくなるずら! カイロネイアじゃイズヴァルトさんは、相当に有名人になっているずらよ!」
「なんと!」
「疲れ知らずのおちんぽの持ち主と、みーんなに噂されているずら!」
サガミニアから自分の作品を買い付けに来た商人から聞いた。滞在した先々のエルフの女から『無双ちんぽ』の男についての話があがっていた。
ちなみにだがエルフの領土をゆくニンゲンの男は、皆が貫頭衣をまとうかズボンを穿かない事にしている。何故ならきんたまが過労するので常に冷やさないといけないのだ。
「そうですよ、イズヴァルトさん」
「エレクトラどの……」
「けどあたしが裏で、オクタヴィアさんのお友達と準備をしてましたからね」
エレクトラは街のエルフとともに計画を立て手配も行っていた。旅の計画や必要な経費。船の手配と保存食料の調達だ。エルフの船は魔法で動くから船員は必要最低限で良かったが、これからやるのは一旗あげるというもの。同志がいる。
イズヴァルトとの交合を前に、己らを高ぶらせようとオクタヴィアをひっくり返しておまんこをぺろぺろと舐めながら、エレクトラは重要なことをさらっと言った。
「というわけで翌日か翌々日、しばらくお留守だったツックイーから助っ人が来ますからね」
果たして翌々日、ツックイーからの助っ人というのが船でやって来た。川べりの桟橋に着いたそれをイズヴァルトは出迎えた。
女エルフのパオレッタとマリア。ツックイーの里に戻っていたミツクニュモス=ミートパトロスである。それから村に居ついた騎馬の民が10名ほど。
騎馬の民は出会った時より皆が太って顔が緩んでいた。この場合は過酷な乱交で2年以内に死ぬルートを辿らず、エルフの恋人として老衰で亡くなるまで村で暮らすことになる。パオレッタによれば、この10名は金色エルフの血がかなり濃いらしい。
しかしイズヴァルトにとって不可解だったのはミツクニュモスだった。おっぱいとギャンブル以外は何も楽しみたくない、怠け者として有名な人物なのに旅に加わるとはどういうことか。
「ミツクニュモスどの、生きて帰れる旅ではないかもしれないでござるよ?」
「かまわないさ。どうせ村にいても頭がくさっちまうからな。いろいろなところを旅する方が性にあっている。それと、行く先々の土地の女の子を抱いてみたいんだ」
マリアがミツクニュモスの腹を肘で小突いた。もちっと格好つけろ。ミツクニュモスが照れ笑いする。
「ホントのところはシャウジャーさんに頼まれたのさ。代わりにイズヴァルトさんのお手伝いをしてくれってさ」
牛男のシャウジャーは、おいしい『練乳』をエルフ達に提供するという大事な役目があった。味は近隣のニンゲンの村でも評判で、毎日ちんぽから大量に放つ毎日を送っているという。
「早死にならなければ良いのでござるが……」
「魔族だから大丈夫だろう。それより、もう1人同行したいっていう子を連れて来たぜ」
さあおいで。ミツクニュモスは甲板に立っていた娘を呼び出した。イズヴァルトと一緒に演奏をしていた少女エルフのオルタンスであった。
「お、お久しぶりですズラ……」
「オルタンスどのが! なにゆえでござろうか?」
「いっぺん外の大陸に行ってみたいそうなんだ。ラッパだけしか芸がないかと思いきや、剣の腕前もなかなかだし、何より、えへへへ……」
ミツクニュモスはオルタンスに抱き着かれた。可愛い顔して床技もなかなかのもの。しかも丸一日ぶっ通しでせがんでくる。イズヴァルトは呆れて笑うしかなかった。
かくして準備は整い、船は西へと出発した。西の湾岸地方を出てシマナミスタンの北部海域を航行し、チンゼーの東部・ヒューガスタン王国へと向かう。
チンゼーを選んだ理由だが、亜人こそ非力な羽根妖精族しかいないが、あの大陸には勇猛果敢で強靭な体を持つ男が多いと聞いたからだ。元気な船乗りが多い事でも有名で、あちらこちらの港に女を作って種を振りまいているともよく聞く。
船室でエレクトラがチンゼー人についていろいろと語る。仲良しになったオクタヴィアの裸身に絡みつき、互いにまさぐりながらであった。
「シマナミスタンも悪くは無いらしいけど、どうにもぐうたらなところがあるってもんでおすすめはいたしません。けど、あそこにいる黒髪エルフとシマナミスタン=ドワーフは、揃いも揃って猛者ぞろいですけどねえ」
「いやいや、あいつらは大陸の外の仕事だと、とってもいいかげんずらよ?」
イズヴァルトの亀頭を舐めまわしながらオクタヴィアは言った。シマナミスタンの亜人は血の気が濃くて素行が悪いのが多い。特にサヌキスタンのソゴプール=エルフは乱暴者が多くて厄介だ。
どうせならナハリジャーヤの兄弟姉妹を連れて行け。亜人としては世界最強の肉体を持ち、女のほうが武道の才に恵まれている。しかし彼等は諸外国に出てまで戦うことを嫌った。根が平和主義者だからだ。
それから、シマナミスタンの戦士は皆、寒いところに行くとサボり癖がひどくなるらしい。2人の意見を総合すると、良質な傭兵を得る事は難しいという事だった。ゆえにチンゼー大陸に決まった。
シマナミスタンの沿岸を渡りながらの船旅は、えらくゆっくりだ。暑くて不潔なだけの国ばかりという話をミツクニュモスはしていたが、この常夏の病だらけの国々もまた、どこも歴史が古く、物見遊山にぴったりな遺跡が数多くあったからである。
サヌキスタン沿岸部の古代城塞跡にクルシマーヴァラの島寺院。どれもが赤茶けていていたが美麗で怪奇な彫刻を施し、イズヴァルトの目を充分に楽しませた。
それと、シマナミスタンの土地で食べる料理は油を多く使っていて辛く、飲み物は砂糖をどばどばと入れているゆえに甘ったるく冷たかった。
イズヴァルトとミツクニュモスは下痢ばかり続いたが、エルフ達は「うめえズラ!」と悦んでむしゃむしゃと喰いながらもりもりと硬いうんちをひねった。エルフは胃腸が丈夫なのだ。
【オクタヴィアの注:ホーデンエーネン版のイズヴァルトさんのサーガは、このへんをはしょっておるずらな。ほんとうは海賊どもとしょっちゅうぶつかったり、人助けをやってたずら。そんなんで4カ月近くも過ごしちまったずらよ。】
かくして、シマナミスタン沿岸での旅を終えていよいよ船はチンゼーへと。果たしてこの新天地はイズヴァルトに何をもたらすのであろうか?
その続きについてはまた、次回にて。
「何故にござる?」
「旅の手助けとかはしてやれるずら。けど、おらは長い間ここを空けることはできねえ身の上ずら。1年2年であればついていけるけど、おまんが考えていることは5年や10年かかる大仕事ずら」
でももしそれでもと言うのであれば、結婚して欲しいとオクタヴィアは言った。マイヤと別れたのならできるはず。他に女がいるのは全然かまわないので、おらの恋心を満足させて欲しい。
「重婚なんぞぜんぜん気にせんずら。どーせおらとおまんの寿命は違うし。おらは産まれてこのかた、がきんちょの頃に面白半分に貴族どもから結婚指輪をはめさせられてばかりいたから、実のところこういうことについては、あんまし重く考えてねえずら」
「よろしい。ならば結婚いたそう!」
翌日。イズヴァルトとオクタヴィアは形ばかりの結婚式をシンプーラ城の本丸で開いた。エルフの花嫁衣裳に身を包んだオクタヴィアは3700歳あまりの中年エルフ女に見えない若い花嫁に見えた。エルフだから死ぬまで若い姿であるのだが。
エルフの結婚式は至って簡素だ。皆の前で指輪を交換した後、誓いのキスの代わりにその場で交合を行う。誓いの儀式と結婚初夜を同時に兼ねる。ある意味では合理的である。
言われるままにイズヴァルトは陰茎を出すと、オクタヴィアはそれをつかんでしごき始めた。絹の手袋でやるそれは、亀頭と肉軸をなめらかに刺激した。
「おお、おおお。オクタヴィアどの……」
オクタヴィアはしごくだけでなくしゃぶりもする。彼女のフェラチオは相手をしたちんぽの数だけ巧みであった。早い話、イズヴァルトは2度も口の中で果ててしまった。
陰茎への誓いのキスが終わると、オクタヴィアはスカートをめくり腿をはだけた。細く引き締まっているようでいて、近くで見て触るとふんわりとして太くもある。イズヴァルトは彼女を抱き上げた。陰茎が女膣の肉と絡み始めた。
「おおおおーっ。オクタヴィアどの!」
「イズヴァルトさん。おら、今とってもしあわせずらよ!」
皆が祝福の声を投げかける中、イズヴァルトとオクタヴィアは猛烈に絡み合った。女たらしのヒモ男だの、ちんぽしか取柄の無い人間の屑などと罵ったマイヤのことを忘れ、イズヴァルトは交歓に浸った。
とはいえ、これでよかったのだろうかと自問もした。いや、オクタヴィアは気が強く世話好きで一途な美人だと思うと、むしろ安心できた。死ぬまでつきあう女房に丁度良い。彼はオクタヴィアにも強く惹かれていた。陰茎もまた意思を同じくしていた。彼女の中で盛大に果てたのだ。
「あうっ! あっついもんが流れ込んでくるずら!」
そう叫んでのけぞるオクタヴィアに皆が拍手。かくしてイズヴァルトとオクタヴィアは夫婦として皆に認められた。夫婦の絆となる子を為す為、1カ月ほど2人は他の異性を近づけなかった。
【オクタヴィア=アーマリク本人の注:おらはイズヴァルトさんと結婚式をあげたことは無いずら。それと、ニラッサ式の結婚式なら3日4日続く厳かなものになるずらよ。夫婦が素っ裸のままおまんこをして、山車に乗ってあちこちを練り歩くのがそれずらな。】
新婚の1カ月が終わると今度は、里の女エルフ達に誘われて『浮気』を毎日楽しんだ。川べりや森の中、山登りの最中にと陰茎が休む暇も無かった。それが4カ月も。
イズヴァルトはそういうところで人気者であった。とはいえ妊婦となり、活発に動けなくなったエレクトラと楽しまぬ日は無かった。その時には必ず、オクタヴィアと3人で寝床に入った。
その時には必ず、2人にフェラチオをされた。艶めかしく動く2枚の舌が亀頭を巡り、肉の棒を這うのは視覚と触覚を大いに楽しませた。ちゅぱっ、とねちっこく鳴る音も耳から欲情を増させてくれた。
その日の夜もイズヴァルトは2人に可愛がられていた。オクタヴィアが亀頭を責め、エレクトラが目立ち始めた腹を抱えながらきんたま袋を愛でる。まさに桃源郷での遊戯であった。
「ああ……ニラッサは良いところでござる……」
山に入ってゆるい『きゃんぷ』を楽しめれば、川遊びも楽しめる。ニラッサには芸術工房や手習い所が多く、絵画や彫像を楽しめればその技を学ぶこともできる。
この頃、イズヴァルトは木彫りで動物像を作るのに熱中していた。ギターやハープと違ってまったく上達しなかったが、それっぽいものを彫ることができた。
エルフ達の技はすごかった。特にオクタヴィアは絵画と人物像づくりについてはどの大陸でも芸術の大家と見なされていた。
彼女が作った男女の交合像や小さな女の子が自分のおまんこをいじいじする像は、カントニアでは高値で取引された。
数千年もの昔、とある転生人の絵師が持ち出した、おめめぱちくりでおっぱいが不自然にでかい少女を描く『萌え絵』の流派としてもこの当時の指折りの達者者であった。彼女が描くスカートを翻して生ケツをちらと見せる少女の絵画は、手淫の道具として世に知られていた。
【オクタヴィア=アーマリクによる注:モエモエした絵もいろいろと技法があってなあ……おらは『ぜろねんだい流』ちゅうのを研究していた事があったずら。あの転生人の坊やがいうには、そのころが『萌え』の最盛期だと言ってたがどんなもんずらな?】
「おまんこが充実していれば、芸術や山歩きで昇華ができるでござる。山菜料理もおいしい。まこと、この世の天国でござる」
「それ、ツックイーでも似たようなことを言っていたずらな?」
「あはは……」
イズヴァルトはこの街での生活をもっと続けたいとぼやいた。芸術に親しみながら、ニラッサで望んでいる女人全員に赤ちゃんを抱かせてあげたいでござるよ。オクタヴィアが叱責した。
「ニラッサどころじゃならなくなるずら! カイロネイアじゃイズヴァルトさんは、相当に有名人になっているずらよ!」
「なんと!」
「疲れ知らずのおちんぽの持ち主と、みーんなに噂されているずら!」
サガミニアから自分の作品を買い付けに来た商人から聞いた。滞在した先々のエルフの女から『無双ちんぽ』の男についての話があがっていた。
ちなみにだがエルフの領土をゆくニンゲンの男は、皆が貫頭衣をまとうかズボンを穿かない事にしている。何故ならきんたまが過労するので常に冷やさないといけないのだ。
「そうですよ、イズヴァルトさん」
「エレクトラどの……」
「けどあたしが裏で、オクタヴィアさんのお友達と準備をしてましたからね」
エレクトラは街のエルフとともに計画を立て手配も行っていた。旅の計画や必要な経費。船の手配と保存食料の調達だ。エルフの船は魔法で動くから船員は必要最低限で良かったが、これからやるのは一旗あげるというもの。同志がいる。
イズヴァルトとの交合を前に、己らを高ぶらせようとオクタヴィアをひっくり返しておまんこをぺろぺろと舐めながら、エレクトラは重要なことをさらっと言った。
「というわけで翌日か翌々日、しばらくお留守だったツックイーから助っ人が来ますからね」
果たして翌々日、ツックイーからの助っ人というのが船でやって来た。川べりの桟橋に着いたそれをイズヴァルトは出迎えた。
女エルフのパオレッタとマリア。ツックイーの里に戻っていたミツクニュモス=ミートパトロスである。それから村に居ついた騎馬の民が10名ほど。
騎馬の民は出会った時より皆が太って顔が緩んでいた。この場合は過酷な乱交で2年以内に死ぬルートを辿らず、エルフの恋人として老衰で亡くなるまで村で暮らすことになる。パオレッタによれば、この10名は金色エルフの血がかなり濃いらしい。
しかしイズヴァルトにとって不可解だったのはミツクニュモスだった。おっぱいとギャンブル以外は何も楽しみたくない、怠け者として有名な人物なのに旅に加わるとはどういうことか。
「ミツクニュモスどの、生きて帰れる旅ではないかもしれないでござるよ?」
「かまわないさ。どうせ村にいても頭がくさっちまうからな。いろいろなところを旅する方が性にあっている。それと、行く先々の土地の女の子を抱いてみたいんだ」
マリアがミツクニュモスの腹を肘で小突いた。もちっと格好つけろ。ミツクニュモスが照れ笑いする。
「ホントのところはシャウジャーさんに頼まれたのさ。代わりにイズヴァルトさんのお手伝いをしてくれってさ」
牛男のシャウジャーは、おいしい『練乳』をエルフ達に提供するという大事な役目があった。味は近隣のニンゲンの村でも評判で、毎日ちんぽから大量に放つ毎日を送っているという。
「早死にならなければ良いのでござるが……」
「魔族だから大丈夫だろう。それより、もう1人同行したいっていう子を連れて来たぜ」
さあおいで。ミツクニュモスは甲板に立っていた娘を呼び出した。イズヴァルトと一緒に演奏をしていた少女エルフのオルタンスであった。
「お、お久しぶりですズラ……」
「オルタンスどのが! なにゆえでござろうか?」
「いっぺん外の大陸に行ってみたいそうなんだ。ラッパだけしか芸がないかと思いきや、剣の腕前もなかなかだし、何より、えへへへ……」
ミツクニュモスはオルタンスに抱き着かれた。可愛い顔して床技もなかなかのもの。しかも丸一日ぶっ通しでせがんでくる。イズヴァルトは呆れて笑うしかなかった。
かくして準備は整い、船は西へと出発した。西の湾岸地方を出てシマナミスタンの北部海域を航行し、チンゼーの東部・ヒューガスタン王国へと向かう。
チンゼーを選んだ理由だが、亜人こそ非力な羽根妖精族しかいないが、あの大陸には勇猛果敢で強靭な体を持つ男が多いと聞いたからだ。元気な船乗りが多い事でも有名で、あちらこちらの港に女を作って種を振りまいているともよく聞く。
船室でエレクトラがチンゼー人についていろいろと語る。仲良しになったオクタヴィアの裸身に絡みつき、互いにまさぐりながらであった。
「シマナミスタンも悪くは無いらしいけど、どうにもぐうたらなところがあるってもんでおすすめはいたしません。けど、あそこにいる黒髪エルフとシマナミスタン=ドワーフは、揃いも揃って猛者ぞろいですけどねえ」
「いやいや、あいつらは大陸の外の仕事だと、とってもいいかげんずらよ?」
イズヴァルトの亀頭を舐めまわしながらオクタヴィアは言った。シマナミスタンの亜人は血の気が濃くて素行が悪いのが多い。特にサヌキスタンのソゴプール=エルフは乱暴者が多くて厄介だ。
どうせならナハリジャーヤの兄弟姉妹を連れて行け。亜人としては世界最強の肉体を持ち、女のほうが武道の才に恵まれている。しかし彼等は諸外国に出てまで戦うことを嫌った。根が平和主義者だからだ。
それから、シマナミスタンの戦士は皆、寒いところに行くとサボり癖がひどくなるらしい。2人の意見を総合すると、良質な傭兵を得る事は難しいという事だった。ゆえにチンゼー大陸に決まった。
シマナミスタンの沿岸を渡りながらの船旅は、えらくゆっくりだ。暑くて不潔なだけの国ばかりという話をミツクニュモスはしていたが、この常夏の病だらけの国々もまた、どこも歴史が古く、物見遊山にぴったりな遺跡が数多くあったからである。
サヌキスタン沿岸部の古代城塞跡にクルシマーヴァラの島寺院。どれもが赤茶けていていたが美麗で怪奇な彫刻を施し、イズヴァルトの目を充分に楽しませた。
それと、シマナミスタンの土地で食べる料理は油を多く使っていて辛く、飲み物は砂糖をどばどばと入れているゆえに甘ったるく冷たかった。
イズヴァルトとミツクニュモスは下痢ばかり続いたが、エルフ達は「うめえズラ!」と悦んでむしゃむしゃと喰いながらもりもりと硬いうんちをひねった。エルフは胃腸が丈夫なのだ。
【オクタヴィアの注:ホーデンエーネン版のイズヴァルトさんのサーガは、このへんをはしょっておるずらな。ほんとうは海賊どもとしょっちゅうぶつかったり、人助けをやってたずら。そんなんで4カ月近くも過ごしちまったずらよ。】
かくして、シマナミスタン沿岸での旅を終えていよいよ船はチンゼーへと。果たしてこの新天地はイズヴァルトに何をもたらすのであろうか?
その続きについてはまた、次回にて。
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ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
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