聖騎士イズヴァルトの伝説 〜無双の武と凶悪無比なデカチンを持つ英雄の一大叙事詩〜

CHACOとJAGURA

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第四部 聖王編

幕間⑫・ムーツで起こっていたこと

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「ほほう。とってもぷにぷに~、でござるな!」
 
 斬った二本のツノを手に取った『司祭騎士団長』は、さわったりこすったりして確かめていた。
 
 触り心地がとても良い。表面は子供の肌みたいだ。腫れ物やにきびはできないのかと思ってパオレッタらに尋ねた。そうはならねえズラよ、と返って来た。
 
「先はとんがっているのに、ちんちんの先っちょみたいにふわふわ~でござるな!」
「ツノはこいつらの第二のちんぽみてえなもんだからな。おまんこの時にさすってやると、気持ちよくなってすぐに放っちまうズラよ」
 
 オーガをよく知るマリアは、麻痺薬が強く効いて動けない1人の頭からツノを斬り取りっていた。相手の首を抱え、ミスリルの短刀をあて、ごりごりごり。まだ意識があるもう1人が怯えながらその光景を見ていた。
 
「そいつを後で渡せ。オラと姉ちゃんが血抜きと加工をしてやるズラよ」
 
 早めにやれば切り離される前の柔らかさを保ってくれる。ツノはその大きさと太さで、良い自慰道具になるのだと教えた。
 
「で、あれば1つは『軍師殿』のしりあないじいじ用にするでござる」
 
 もう1本は、カイロネイアのダフネに送っておこう。彼女のおまんこぐちゅぐちゅに適している。彼女は人の身体に近い、程よい柔らかさと硬さのハリガタを欲していた。もしかしたら尻にも挿れるかもしれない。
 
 尋問といこう。『司祭騎士団長』はパオレッタによってみぐるみを剥がされた男を睨む。とんでもない馬鹿力を持つ種族のくせに、細くて小柄な身体だ。しかしペニスと陰嚢は体格に似合わぬご立派なものだった。
 
「……何が目的でござった?」
 
 襲撃の意図を知りたい。オーガは声を震わせながら言った。
 
「ふ……ふふん。そりゃあ、銭を奪う為だったべよ。おらたちは貧しくて困ってただ」

 パオレッタが鼻で笑う。彼女は3人のカバンの中見を調べ尽くしていた。

「その割には財布に路銀がたんまりと入っているズラな。それと具足と兜。首元を護る覆いがあるような奴は、そんじょそこらの雑兵じゃ手が出せねえズラ。それと兜の前飾りはなあ、そこそこの仕事をしている奴しかつけねえもんズラよ」
 
 おおよそ、かなり儲かっている傭兵団かどこかの領主の精鋭の護衛あたりか。具足の肩が小札式のつくりを見てパオレッタがつぶやく。
 
「こういうこまけえ造りにすんのは、ダテーゾフかクノーヘあたりズラな。南のアイヅバルドはカントニアの色が強いから鉄板1枚をまるまる使っているズラ……あと、クノーヘじゃ着物に綿を入れている。おまんが着ていたもん、ちょっと薄っぺらいズラ」
「……おら達3人とも、元はカサイニコフのさむらいだったべ」

 そうだったか、とマリアがうなずく。カサイニコフはワターリ王国の一領主だ。王国の版図である大陸中部のセンダニア平原に領地があった。
 
 西にシヴァチャコフ、南にダテーゾフと隣接し、平野中央にあるアオバグラードにほんのちょっとだけ直轄地があるワターリ王家を守っていた。表面上は。実際は実権の無い王家を無いがしろにし、互いに王家の領地をかすめ取ったり、国王の政治にあれこれと意見をする専横が目立っていた。
 
 とはいえ、この御三家は王家に連なる親族衆だった。しかし数千年の時を経て、次の王家嫡流はどちらになるかと常日頃争ってばかり。それが限界に達し、とうとう戦争となった。10年ほど前にだ。
 
 カサイニコフとシヴァチャコフは1年のうちに完膚無きまでに負かされた。ダテーゾフが有利だったからだ。平野の過半と多くの人口を有していた。緒戦で単独では勝てぬと悟り、急遽同盟を結んでもこの有様だった。
 
 ダテーゾフとの戦争に負けた両国は、アオバグラードからの綸旨を受け取った。領地を奪われた彼等を残す為だ。クノーヘから領する理由が無い、と返上を受けていたトォーノ山地の一部に転封された。
 
 しかし、ほとんど人がいない僻地であった。貧し過ぎて食って行けなかった。
 
「だからおらたちはカサイニコフを捨ててダテーゾフを頼ったべ。一応はさむらいにしてくれたけどな、領地も仕事ももらえなかった」
 
 しかしこのカントニアでの仕事を命じられた。成功すればさむらいどころか、館持ちの側近に取り立ててくれるという。どんな任務なのかと『司祭騎士団長』が尋ねると、その男は意地悪く語った。
 
「キファニアの首を取れ、と命じられたべ」
「な……なんと!」
「たぶん、ダテーゾフの殿様が約を結んでいるクボーニコフからの依頼だべ。あっちはパラッツォとの戦争でのナエバニアの裏切りと、カタシナシュフとヌマタラシュクからの冷たい返事に怒って、ミナッカミニアへの遠征を企図しているらしいからなあ」
 
 ミナッカミニアへの侵攻計画とは、初耳だった。その最大の障壁がカタシナシュフのキファニアとなるだろう。マリベーラはエチウにいるから戦力としては数えられない。
 
「……が、先代の王様を闇討ちしたのが、マリベーラだっていう噂もあるからなあ」
 
 パオレッタとマリアの眉と目が、何かをうかがわせる動きをする。彼女達は知っている、と思った『司祭騎士団長』が問いかけた。嘘はつけねえ、とパオレッタは白状した。
 
「本当の話ズラ。マリベーラさんと語らって仕留めたズラよ」
 
 先代のノブスヴィ=ヒヤマウスキ王は、遠い祖先でもある海賊王・チアン=カイシェックに強く憧れていた。彼が好んだエルフの少女を強姦し妾にするのをよく真似た。
 
 目を付けた少女を初潮前から子宮に精液を流し込み、マーキングさせるという趣味を持つことでも有名だった。
 
「ムラカミヴィアの知り合いを頼って、マリベーラさんを『貢ぎもの』として送り込んだズラ」

 それから自分達はクボーニコフ城下に隠れた。脱出の手助けをする為だ。ムラカミヴィアの要人の力を借りなければ成功しない謀だった。その人物が王妃だと聞かされ、『司祭騎士団長』は驚いた。
 
「パオレッタどの、王妃さまがでござるか! そなたといかなる間柄でござるのか……?」
「オラの……玄孫にあたる女ズラよ……」
 
 ムラカミヴィア王の今の王妃こそ、パオレッタの玄孫娘である。ついでにマリベーラには会った時から趣味を狂わされたらしい。男に対しては姉御口調で冷たい彼女だが、女には甘えん坊の本性を見せた。
 
 行かせる前は事務的に接していたが、任務から戻って来て「こわかったよー!」と泣いて甘えて来たのに母性愛みたいなものを刺激され、彼女を寝室に連れて行って「ひああああんっ♡」とよがらせたそうだ。半年近くも傍に置いたらしい。
 
「……だったら、マリベーラどのを狙えばよかったのに。クボーニコフは」
「それはできねえズラよ。ノブスヴィの倅のタカスヴィも、がきんちょにはとってもあめえズラ。それとな、あいつ」
 
 父親の貢ぎものだったマリベーラに、懸想をしていたそうだ。彼女が任務の為に猫をかぶって強く出られないのをいいことに、父がいない時に彼女をさらって犯していたという。
 
「ちんちんはでっかかったけど、どっちも好きになれねえって言ってたズラな」
「……ろくでもない王様たちでござる」
 
 しかしそのろくでもない王の国と、ダテーゾフは手を結んでいた。ナンブロシアのドミトリー公子が危惧していたことが、起こりそうな気がした。
 
 エチウの件といい、野心を捨てぬクボーニコフには一度、手痛い『おしりぺんぺん』を食らわせたほうがいい。まさかキファニアまで殺そうとたくらんでいるとは。
 
 そこではたと気が付いた。キファニアを討つ。言ったことの意味から恐れが生じる。『司祭騎士団長』はパオレッタとマリアに呼びかけた。
 
「拙者は急ぎあちらへ戻るでござるよ! ダテーゾフの衆はこの3人だけでは無いはずでござる!」
 
 それを聞いたオーガが高笑いを放つ。もう遅い!
 
「引っかかったな! おら達は囮だぁ! 今頃一番の腕自慢、キム=ジョングが務めを成し遂げているはずだべっ!」
 
 
□ □ □ □ □
 
 
 囮。そうは言ったが実のところは違う。あの3人はマリーヤ国の救援を止める為に配された。本命は宿場町に戻ったキファニア達だった。
 
 ダテーゾフのオーガ達のチームは15人。うち3人は索敵を担当する魔道士である。
 
 『司祭騎士団長』が様子を見に向かった後、草むらの陰で宿場に戻った『軍師殿』とキファニアらを見張る者が2人いた。身長が145」にも満たぬ小男2人で綿を詰めた服をまとっていた。それがダテーゾフのオーガの仲間だった。
 
「おい、入っていくべ」
「人気の無いところで襲おうと考えたけどな……どうすっかジョングに聞いてみるべ?」
 
 キム=ジョングはカン=インドクらと共に、街道の西にある丘に潜んでいた。木に馬を繋いで刃を拭いながら休んでいたと思いきや、若い女のすすり泣く声とオーガ達の笑い声が聞こえて来た。
 
「ややっ! なんてことしやがんだ!」

 オーガ達は乱暴なお楽しみの最中だった。1人の若い女を草むらに抑えつけ尻を上げさせ、そいつをでかいものに突き込んでいた。大振りの尻が激しくたわむのには小さな欲情を覚えたが、無理やりに辱を受ける女への同情が勝っていた。
 
「おい、その女は誰だべ?」
 
 魔道士の片方が眉をしかめながら尋ねると、ジョングがほくそ笑む。腰巻の裾からのぞく陰茎から、放ち終えたばかりの精液を垂らしていた。
 
「みんなが終わったらお前らも楽しめよ!」

 ダテーゾフの武者は合戦の前に、遊女や村娘などとまぐわうことを必ず為した。死んでも悔いが残らぬ為にだ。それと女肉を味わうのは験担げんかつぎの意味もあった。彼等が信奉するオーシラ神の教えでもあった。

「だから、誰だって聞いてるだ!」
「この辺の集落に住む女のようだ。茸を取りにこの丘に来たらしい」
 
 確かに、と魔道士たちは思った。まわりを見れば茸がたくさんあった。おいしく食べられる種類ばかりだ。しかし戦いの前の強姦はいただけない。
 
「もうやめてください……家には小さな子供がお腹を空かせて待っているんです……」
 
 すすり泣きながらの女の懇願を、長いペニスを泡立たせながら犯しているオーガがせせら笑った。
 
「生えてる茸より、おらの股に生えている茸のほうがうまいだろ!」
「やめてえ……やめてえ……」
「もっとよがれっ! おいしいおいしいと言って見せろよっ!」

 男は平手で尻をばんばんと叩く。強く叩かれたせいで不本意にも膣の中の濡れが良くなってしまった。
 
「やめてよう……」
「おっ、おほおっ!」
 
 オーガが女の中に放った。素早く引っこ抜いてぱっくりと空いたままの膣口から、どろりと精液がこぼれる様を眺めて笑った。それを見ていたインドクが立ち上がった。
 
「じゃあ、宿場町に向かうぞ!」
「そりゃあよくねえべ! マリーヤの奴らにばれたらどうすっぺ?」
 
 魔道士たちが批難をすると、キム=ジョングは自信ありげに笑ってみせた。
 
「は? 俺達が弱糞ばかりのカントニア人にやられると思うか? ここまで来る途中の荒事でわかっているじゃないか?」
 
 賊も野伏も敵では無かった。屠った相手の生首と、彼等が囲っていた女の肉の味を思い出しながらキム=ジョングは言った。彼はダテーゾフで屈指の荒武者オーガだった。
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