王を恨んだ妃 第1章~復讐~

木継 槐

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復讐のハジマリ

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部屋を出て、台所に向かう。
入口の足元には大きな買い物かごが置かれている。
カゴを掴むとすぐ後ろから地団駄が聞こえる。

「いってきます。」
「いってきまーす!」

「はい、気をつけて行っといで。」
「「はーい」」
俺は母の快活な声に返事をして家を出た。

我が家は人里を少し離れた山の上にポツリと立っている。

だから週に1回は双子の妹と二人で都に買い物に出かける。

俺の名はサン。妹が謝那シャイナ
どちらも『太陽』という意味からとったらしい。

「お兄ちゃん!!早く早く!」
「あ、こら。走るな、お前すぐ転ぶんだから。」

べしゃ……
「ふぇ……ウグッ……」
.……ほら言わんこっちゃない……。

俺は謝那の体を起こしてくるぶし丈のズボンの裾をはらってやった。

このズボンは俺とお揃いで母さんが作ってくれたもので、俺も謝那も大切に使っている。
...…と言っても謝那のはよく破れるから俺がコツコツ直してやっているのだが。
そのせいで布の切れ端だらけで少し情けなくなってしまっているのに、謝那は喜んで履いている。


……
都に着くと、やけに騒がしく賑わっていた。

「……今日って何かあるのか?」
「きっとお祭りだよ!!」

そう言って謝那シャイナは賑わいの中に入っていった。
俺は慌てて追いかける。

まぁ、これもまたいつものことで...。

「お兄ちゃん!!見て見て!!」
「おお……。……綺麗……だな。」

謝那がやっと立ち止まった出店は色鮮やかな髪飾りの店だった。

「何か買って!!」
「はぁ?お前なぁ……」

「だって私たちの誕生日じゃん!!」
「……後で母さんにふたりして叱られるぞ。」

「わーい!!」

謝那は目をキラキラさせながら髪飾りを眺めて、一つの櫛を手に取った。


「これがいい!」
「おお。おじちゃん、これいくら?」
「100両だよ。」

「……そっか……。」
財布を漁ってみたけど……あるのは3両7銭。
普段の買い物ではこれでも足りるから、これ以上持ってきてなかったんだ……。

「……ごめん、謝那……こっちの小さい方にしないか?」
「えー!!」

買ってやるとは言ったものの……やはり高いものには手が出ない。

「これがいい!!」
「……謝那……。」

「買うんかい?買わないんかい?」
「あぁ、えっと……。」

買おうにも先立つものがないし、買わないと謝那が怒りそう……ってか既に怒ってるし……。

俺がどうしたものかとオロオロとし始めた時だった。


「これで払ってくれ。」
    
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