聖女は誘惑に負けて悪魔公爵の手に堕ちてしまいました。

星華

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石化病

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セリーナは混乱していた。昨晩助けたのは少年だったはずなのに、目の前にいる男は一体誰なのか、そしてどうして自分はその男に押し倒されてまじまじと身体を見られているのか。

「やっぱりな……あぁ、自己紹介がまだだったな俺の名前はディオン・グロンブナーだ」

「グロンブナーって……こ、公爵様ですか?」

 セリーナが住むカレンデュラ国は元々、グロンブナー公爵家が治める交易都市だった。
 グロンブナーは、チートにチートを詰め込んだ何をしても規格外な成果を収めるとんでもない一族。
元々は冒険者だった初代当主がそれに飽きて、商売を
始めて成功してできたのが交易都市だった。

 だが、余りに栄えすぎて治めるのが面倒になったグロンブナー公爵の祖先は、1番適任だからと選んだ補佐官の一人であった現、王族の祖先であるカレンデュラに建国して治めよと面倒を丸投げしてできた国である。
 そういう理由から、グロンブナーは公爵を名乗っているが、治めている領地はカレンデュラ王族であっても不可侵の領域であり、影の王家と呼ばれている。

「君の名前は?」

スルスルと鮮やかな手つきで服を剥ぎ取るディオンに
抵抗しながらセリーナは律儀に答えた。

「セリーナ……です」

「ただのセリーナじゃないだろう?
君はシュペリアン家の人間だな」

「シュペリアン家をご存知なんですか!」

 平民には苗字を持つ者は少ない。
没落してしまった家名を名乗るのも気が引けていたが、グロンブナー公爵に自分の家名を知って貰えていた事にセリーナは少し嬉しくなった。

「というより、探していた」

 現当主のディオンは公爵でありながらSSSランクの冒険者でもあり、災害級のモンスターも単身で倒してしまう程の力を持ち、様々なダンジョンを踏破してきた。
 
 そんなディオンにも誤算があった、伝説級の魔術師達のように浄化する方法が見つけられず石化病になってしまったのだ。
 何か治す方法は無いかと探していたが、やはり見つからず試しに子供の姿になってみた所、理由は分からないが病の進行を遅らせる事が出来たので最近は子供の姿で過ごしていた。

「白魔法使いが現れたと聞いて君の元に訪ねてきたんだが、発作が起きてしまったんだ。助けてくれてありがとう」

「そうだったんですね。でも私には白魔法は使えなくて……」

 状況を説明されてもセリーナには力が無く
どうする事も出来ない。落ち込んでいるとディオンは
クツクツと笑った。

「見てくれ、石化していた所が治っているんだ」

「えっ?」

 ディオンは石化していた腕をセリーナに見せた。
完全に石になっていた部分が、また硬さはある様に見えるが殆ど治っていた。

「でも、魔力測定器では魔力は無いって」

「魔力測定器は本人が流し込める量しか測定出来ない。君の身体を見てみて確信した、恐らく君はずっと魔力が身体の中を滞っていたんた。おかしいと思っていた、その容姿を持ちながら白魔法が使えないとは、来てみて正解だったな」

 倒れていたディオンに触れた時にセリーナは
魔力を吸い取られていた。それはディオンが無意識に
した事だったがそのおかげで、セリーナの身体に滞っていた魔力が身体に流れ始めたのだった。

「私にも……白魔法が使える。
それなら、私も神殿で弟達と一緒に暮らせるかしら」

「喜んでいる所水を差すようで悪いが、まだ君の魔力量では神殿は動いてくれないだろう。
 もし、君さえ良ければ魔力量を増やす手伝いをしようか?どうやら君に触れていると石化病を抑えられるようだ。勿論、報酬は払うし俺の屋敷に来てくれれば
不自由はさせない」

「公爵様のお屋敷に、私が?そんな恐れ多いです!
それに仕事もありますし……」

 セリーナがどうしようかと迷っていると、ドサッと
ディオンが覆い被さってきて苦しみだした。

「え!あの、大丈夫ですか?」

「すまない……また発作が、セリーナ申し訳ないが
君の身体に触れさせてくれ」

「は、はいわかりました」

 慈悲深いシュペリアン家のさがなのが、セリーナはディオンの言葉を信じて身体をまかせた。

 そしてこの日から、石化病の治療と魔力量を増やすレッスンが始まったのだった。

 すぐにでも、公爵家に来て欲しいというディオンに
セリーナはまだ弟達にも連絡をしていないし、仕事をしている仕立屋と酒場を急に辞めたら迷惑がかかるから1か月待って欲しいと頼んだ。

 仕事の事はディオンが全てなんとかすると言ったが
律儀な性格のセリーナはそれを頑なに拒んだ。
 渋々、それを了承したディオンはほぼ毎日セリーナの家に通ってくるようになった。

「ディ、オンさま……いまは、ひゃうっ!あぁ……」

 ディオンは仕事がひと段落した夜にやってきていた。
 栄養失調気味のセリーナを心配して公爵家の料理長が作った栄養ある食事も一緒に持って来て共に食事を取るようになったのだが、ディオンは治癒や魔力量を上げる為とセリーナに良く触れてくる様になった。

「セリーナ、これは動いている時の魔力の流れを調べているから、俺の事は気にしないで大丈夫だ」

 皿を洗うセリーナの背後からディオンは手を伸ばしてスカートを捲し上げて身体を摩り、片手で乳房を弄び、もう片手はパンティの中に侵入して敏感な花芯を
クチクチと指で撫でる。
 
「あっ!それ、だめ……!んんぅ!」

 達しそうになると指を離してと生殺し状態のセリーナはとうとう立って居られなくなり、座り込みそうになった。

「おっと、頑張って皿洗いが出来て偉いなセリーナ。
疲れただろう?ベッドに運んであげよう」

 座り込みそうになったセリーナを抱きかかえて
ディオンはベッドに連れて行く、散々焦らされて
身体に力の入らないセリーナの服を脱がせた。

 「良かった、少し肉がついてきたな。
この間まで痩せすぎて痛々しかったから安心した」

 そう言うとディオンはセリーナの足の甲に見せつけるかのように、キスをすると足の間に顔を埋めて
秘列に舌を這わせる。

「やっ、そんなとこ……だめです、あっ!だめぇ」

 突然、ちゅうっと花芯に吸い付かれたセリーナは
ビクッと身体を跳ねさせて、初めての狂おしいほどに強い刺激から逃れようとするが、ディオンはセリーナの細腰を掴み逃れられないようにして更に責め立てる。

「だめ、だめ……ディオンさま……やあぁあ!」

 ビクビクと身体を震わせ涙を流しながら達したセリーナは、意識を飛ばしてそのまま眠りについた。

 翌朝、いつもならセリーナが眠りについた後に
いつの間にか帰っているディオンだが目覚めると一緒のベッドに眠っていた。
 起こさないように起きたが、結局ディオンも目が覚めて昨晩の残り物で朝食を作り一緒に食べた。

「あのっ、ディオン様。実は仕立屋と酒場に新しい人が見つかったみたいで明日にはディオン様の所で
ご奉公が出来そうなんです」

「本当か、どうしてもっと早く言わない!
今日の夜迎えに来るから準備をしておくんだ」

 ガタッと立ち上がったディオンは足早にセリーナの
家を出て行った。

 その夜、仕事を終えたセリーナは酒場の主に挨拶をして家路を急いでいた、怪しい影が潜んでいる事も知らずに……。
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