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恥辱の邂逅 二
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「なんて様だ。足を開かされて女ものの下着を穿かされ、しかもどろどろに濡らしてるとは。あんたを崇拝していた部下たちに見せてやりたいな。いや、なによりあんたの可愛い婚約者、妻というべきか、アディーレ嬢、いやアディーレ夫人に見せてやりたいね」
「ううっ!」
神経を切り刻む言葉を投げつけておいて、最後にヴルブナは黒い下着の上からアレクサンダーの臀部をぴしゃり、と打った。まるで悪戯した幼児を罰するかのように。
アレクサンダーの胸は屈辱につぶれた。
さらに追い打ちをかけるように頭に浮かんできた、あのフィルム。
銀幕のなか、喪服のアディーレに寄り添うようにしていたヴルブナ。そんなことがあるわけないとは思うが、もしかしたらヴルブナがアディーレになにかしたのではないという疑惑がわく。二人のあいだに何かあったのでは、というどす黒い疑惑がアレクサンダーを困惑させた。
「ふん」
意外に勘の良いヴルブナはアレクサンダーの懸念を感じとったようだ。闇を呑んだ目が赤銅色に燃える。
「安心しろよ。あんな気取りかえったギスギスのお澄まし屋は俺の好みじゃないさ。こっちからご免だね。まだ淫売屋のステラの方が可愛げあるぜ。あの高慢ちきそうな女は、今頃新しい男とよろしくやっているさ」
ヴルブナは毒がしたたるような声で告げた。
「やめろ! アディーレを侮辱するな!」
「けっ、いまだに上官気取りかよ。あんたの奥方はけっこう淫乱だぜ。男がいないと耐えられないのさ」
アレクサンダーは耳を覆いたくなった。こんな下劣な男の言葉に耳をかすべきではないと思うが、心は動揺していた。
「でたらめを言うな!」
ヴルブナは小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
「知らぬは亭主ばかりとはよく言ったな。まぁ、まだ本当の亭主にすらなってなかったろうが。あの若さで未亡人になって寂しい想いをしたのだから、男が欲しくなっても仕方ないだろう。そういうあんただって、可愛いご令嬢と楽しんでいたのだから、奥方のことは言えないぜ」
「ううっ!」
神経を切り刻む言葉を投げつけておいて、最後にヴルブナは黒い下着の上からアレクサンダーの臀部をぴしゃり、と打った。まるで悪戯した幼児を罰するかのように。
アレクサンダーの胸は屈辱につぶれた。
さらに追い打ちをかけるように頭に浮かんできた、あのフィルム。
銀幕のなか、喪服のアディーレに寄り添うようにしていたヴルブナ。そんなことがあるわけないとは思うが、もしかしたらヴルブナがアディーレになにかしたのではないという疑惑がわく。二人のあいだに何かあったのでは、というどす黒い疑惑がアレクサンダーを困惑させた。
「ふん」
意外に勘の良いヴルブナはアレクサンダーの懸念を感じとったようだ。闇を呑んだ目が赤銅色に燃える。
「安心しろよ。あんな気取りかえったギスギスのお澄まし屋は俺の好みじゃないさ。こっちからご免だね。まだ淫売屋のステラの方が可愛げあるぜ。あの高慢ちきそうな女は、今頃新しい男とよろしくやっているさ」
ヴルブナは毒がしたたるような声で告げた。
「やめろ! アディーレを侮辱するな!」
「けっ、いまだに上官気取りかよ。あんたの奥方はけっこう淫乱だぜ。男がいないと耐えられないのさ」
アレクサンダーは耳を覆いたくなった。こんな下劣な男の言葉に耳をかすべきではないと思うが、心は動揺していた。
「でたらめを言うな!」
ヴルブナは小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
「知らぬは亭主ばかりとはよく言ったな。まぁ、まだ本当の亭主にすらなってなかったろうが。あの若さで未亡人になって寂しい想いをしたのだから、男が欲しくなっても仕方ないだろう。そういうあんただって、可愛いご令嬢と楽しんでいたのだから、奥方のことは言えないぜ」
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