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第2話 私は野獣の群れに囲まれてます(たぶん)
案内されたのは、先ほどの牢とは打って変わって、小綺麗で、なんだか妙に落ち着く部屋だった。無駄な装飾はなく、ベッド、机、椅子。それだけなのに、なんだかホッとする。
でも、私はまだこの場所の正体を知らない。下手に安心して、実は盗賊のアジトでした~、なんてオチだったら、笑えないにも程がある。
案内してくれた鎧姿の彼に、試しに聞いてみた。あえて遠回しに。
「ねぇ、ちょっと聞いてもいいかしら?ここって……盗賊とか、山賊のアジトだったりする?」
わざと“騎士団”って言葉は使わなかった。
すると彼はピシッと背筋を伸ばして、少し慌てたように返した。
「いえ、ここはテイゼル王国の第三騎士団の砦です。……その、ご心配はわかりますが、団長と参謀殿は見た目こそ……ええ、少し怖そうではありますが、心根は非常にお優しい方々ですので。どうか誤解のないよう、お願い申し上げます」
深々と頭を下げてきたので、つい意地悪を言いたくなった。
「へぇ、そんな優しい方々がねぇ?女性の背中をどついたり、頭の髪の毛をガシッと掴んだり、しちゃうわけなんだ、こっわ~」
皮肉たっぷりに笑うと、彼は赤くなりながらしどろもどろに――
「そ、それは……あの、ハナ殿の見た目が……その、男性のように見えてしまったので……つい、勘違いを……」
「もういいわ。ありがと。……目の前から、消えてくれる?」
抑えた声でそう言うと、彼は小さく「失礼します……」と呟き、部屋から去っていった。
ふぅ、と深く息をつき、内鍵をカチリとかける。
さて、これからどうするか。
ベッドに胡座をかいて、あれこれ思案を巡らす。
まず、なんで自宅のアパートのドアを開けたら、森だったのか。異世界転移ってやつ?でも、よくある勇者召喚とか聖女降臨とか、そういうノリじゃなかった気がする。私は誰にも呼ばれていない。あくまで勝手に踏み込んだだけ。
それに、「光の柱が立った」って騒いでいたけど、そんなの私、見ていないし。むしろ扉を開けたら、普通に森だったし。
んで、ここは“テイゼル王国”って言うらしいけど、明らかに地球じゃない。というか、中世ヨーロッパもびっくりな生活様式と服装。しかも成人は18歳、20歳で夫が5人いるのが普通?いやいや、何その文化。モテない私にケンカ売ってるの?
……まさか、この砦にいるのって、私一人だけが女性?
ゾクリと背筋が凍った。そうなったらもう、騎士団って言ったって、実質“野獣の巣”でしょ。やばい。ちょっと逃げたい。ていうか、逃げるべき? でもどこへ?
なんて考えていたら、突然ノックの音。
「……はい?」
返事をした瞬間、ガンガン!と扉が揺れる。な、何事!?
「ど、どちら様!?」
「俺だ」
……は?誰?
「いや、だから“俺”じゃわかんないのよ、こっちは」
「あっ、すまん。さっき尋問所まで案内したレインだ」
ああ、あの背中をどついて案内した人。
「……何の用?」
「夕食を持ってきた」
……食事が出るってことは、一応、客扱い?
渋々鍵を開けると、レインがカートを押して入ってきた。
テーブルに食事を並べながら、私はムスッとしたまま口を開く。
「ねぇ、私、あなたの名前知らないし、“俺だ”とか言われても正直不審者よ? しかもレディの部屋に無断で入るとか、マナー違反じゃなくて?」
「す、すまない……女性と接するのに慣れていなくて……どうしていいか……」
「いやさ、こっちはさっき気づいたばかりなのよ。多分この砦って男だらけで、私が唯一の女の子なんじゃない?って。そりゃ警戒もするわよ」
するとレインは胸を張って、やたら真剣な顔で言ってきた。
「安心して欲しい。ここにいる者たちは信頼できる。誰もハナ殿を襲ったりはしない」
「いや、言葉じゃ信じられないでしょ。私、まだ“乙女”なのよ?初めてが無理やりなんて、怖すぎるでしょ」
そう言った瞬間、彼の顔がポッと赤くなった。
「そ、そうだったのか……ハナ殿は、まだ……処女なのか……」
……は? え、そこ反応すんの?
「言い方!!そうよ、何か文句でも!?」
「い、いえ。我が国では、処女のまま結婚式を迎えると、神の祝福を受け、永遠に別れることがないのです!」
って、めちゃくちゃ嬉しそうじゃん!
なんで!?私あなたと結婚するなんて一言も言ってないし! そもそも家に帰りたいし!
「さ、ハナ殿。席にお掛け下さい」
半ば強引に椅子に座らされると、レインが隣に腰を下ろし、肉の塊をフォークに刺して――なぜか私の口元に差し出してきた。
「え、なに? 自分で食べるわよ?てか一口がデカすぎ」
でかい肉を無理やり口に入れて来た。口一杯のお肉を咀嚼し終えると、レインが
「夫が妻に給餌するのがマナーです」
「誰が夫?誰が妻!?」
「これからですが、私が夫、ハナ殿が妻です」
「……ちょっと待って。何でそうなるの?」
「すでに触れましたし、責任を取って……」
「いやいや、“触れたら責任”って何ルールよそれ」
「はい、まずハナは20歳ですので、夫が必要です。しかも5人以上。私は、ハナの手足を縛り、横抱きにし、ベッドに寝かせ、そして……給餌しました」
「……いや、それ全部“罪人扱い”の延長じゃん?てか“給餌”ってなに?」
「愛する者にだけ許される、食事の与え合いの儀式です」
……はぁ。知らんがな。ていうか、そっちが勝手に口に肉を突っ込んできただけでしょ。
……美咲はもう、いろんな意味で疲れてきた。
「……分かった。もういい。食べるわ。自分で」
諦めてナイフを手に取ったその瞬間、再び満面の笑みで肉を切って寄越すレイン。
「でも、私が夫ですから」
やっぱり、どこから突っ込めばいいのか分からない――この世界。
でも、私はまだこの場所の正体を知らない。下手に安心して、実は盗賊のアジトでした~、なんてオチだったら、笑えないにも程がある。
案内してくれた鎧姿の彼に、試しに聞いてみた。あえて遠回しに。
「ねぇ、ちょっと聞いてもいいかしら?ここって……盗賊とか、山賊のアジトだったりする?」
わざと“騎士団”って言葉は使わなかった。
すると彼はピシッと背筋を伸ばして、少し慌てたように返した。
「いえ、ここはテイゼル王国の第三騎士団の砦です。……その、ご心配はわかりますが、団長と参謀殿は見た目こそ……ええ、少し怖そうではありますが、心根は非常にお優しい方々ですので。どうか誤解のないよう、お願い申し上げます」
深々と頭を下げてきたので、つい意地悪を言いたくなった。
「へぇ、そんな優しい方々がねぇ?女性の背中をどついたり、頭の髪の毛をガシッと掴んだり、しちゃうわけなんだ、こっわ~」
皮肉たっぷりに笑うと、彼は赤くなりながらしどろもどろに――
「そ、それは……あの、ハナ殿の見た目が……その、男性のように見えてしまったので……つい、勘違いを……」
「もういいわ。ありがと。……目の前から、消えてくれる?」
抑えた声でそう言うと、彼は小さく「失礼します……」と呟き、部屋から去っていった。
ふぅ、と深く息をつき、内鍵をカチリとかける。
さて、これからどうするか。
ベッドに胡座をかいて、あれこれ思案を巡らす。
まず、なんで自宅のアパートのドアを開けたら、森だったのか。異世界転移ってやつ?でも、よくある勇者召喚とか聖女降臨とか、そういうノリじゃなかった気がする。私は誰にも呼ばれていない。あくまで勝手に踏み込んだだけ。
それに、「光の柱が立った」って騒いでいたけど、そんなの私、見ていないし。むしろ扉を開けたら、普通に森だったし。
んで、ここは“テイゼル王国”って言うらしいけど、明らかに地球じゃない。というか、中世ヨーロッパもびっくりな生活様式と服装。しかも成人は18歳、20歳で夫が5人いるのが普通?いやいや、何その文化。モテない私にケンカ売ってるの?
……まさか、この砦にいるのって、私一人だけが女性?
ゾクリと背筋が凍った。そうなったらもう、騎士団って言ったって、実質“野獣の巣”でしょ。やばい。ちょっと逃げたい。ていうか、逃げるべき? でもどこへ?
なんて考えていたら、突然ノックの音。
「……はい?」
返事をした瞬間、ガンガン!と扉が揺れる。な、何事!?
「ど、どちら様!?」
「俺だ」
……は?誰?
「いや、だから“俺”じゃわかんないのよ、こっちは」
「あっ、すまん。さっき尋問所まで案内したレインだ」
ああ、あの背中をどついて案内した人。
「……何の用?」
「夕食を持ってきた」
……食事が出るってことは、一応、客扱い?
渋々鍵を開けると、レインがカートを押して入ってきた。
テーブルに食事を並べながら、私はムスッとしたまま口を開く。
「ねぇ、私、あなたの名前知らないし、“俺だ”とか言われても正直不審者よ? しかもレディの部屋に無断で入るとか、マナー違反じゃなくて?」
「す、すまない……女性と接するのに慣れていなくて……どうしていいか……」
「いやさ、こっちはさっき気づいたばかりなのよ。多分この砦って男だらけで、私が唯一の女の子なんじゃない?って。そりゃ警戒もするわよ」
するとレインは胸を張って、やたら真剣な顔で言ってきた。
「安心して欲しい。ここにいる者たちは信頼できる。誰もハナ殿を襲ったりはしない」
「いや、言葉じゃ信じられないでしょ。私、まだ“乙女”なのよ?初めてが無理やりなんて、怖すぎるでしょ」
そう言った瞬間、彼の顔がポッと赤くなった。
「そ、そうだったのか……ハナ殿は、まだ……処女なのか……」
……は? え、そこ反応すんの?
「言い方!!そうよ、何か文句でも!?」
「い、いえ。我が国では、処女のまま結婚式を迎えると、神の祝福を受け、永遠に別れることがないのです!」
って、めちゃくちゃ嬉しそうじゃん!
なんで!?私あなたと結婚するなんて一言も言ってないし! そもそも家に帰りたいし!
「さ、ハナ殿。席にお掛け下さい」
半ば強引に椅子に座らされると、レインが隣に腰を下ろし、肉の塊をフォークに刺して――なぜか私の口元に差し出してきた。
「え、なに? 自分で食べるわよ?てか一口がデカすぎ」
でかい肉を無理やり口に入れて来た。口一杯のお肉を咀嚼し終えると、レインが
「夫が妻に給餌するのがマナーです」
「誰が夫?誰が妻!?」
「これからですが、私が夫、ハナ殿が妻です」
「……ちょっと待って。何でそうなるの?」
「すでに触れましたし、責任を取って……」
「いやいや、“触れたら責任”って何ルールよそれ」
「はい、まずハナは20歳ですので、夫が必要です。しかも5人以上。私は、ハナの手足を縛り、横抱きにし、ベッドに寝かせ、そして……給餌しました」
「……いや、それ全部“罪人扱い”の延長じゃん?てか“給餌”ってなに?」
「愛する者にだけ許される、食事の与え合いの儀式です」
……はぁ。知らんがな。ていうか、そっちが勝手に口に肉を突っ込んできただけでしょ。
……美咲はもう、いろんな意味で疲れてきた。
「……分かった。もういい。食べるわ。自分で」
諦めてナイフを手に取ったその瞬間、再び満面の笑みで肉を切って寄越すレイン。
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