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1☆叙任式
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いだだだだ。痛ったーーい。
私こと、ユオは、たった今腎臓の後ろに1つ目の焼き孔をあけるという、実にありがたくない処刑を受けてきたところ。
処刑ですよ、処刑!予防接種とかじゃなくっ。も、最悪。
人体には処刑可能な場所が3つある。各腎臓の後ろに2つ、心臓の後ろに1つ。3つともに焼き孔が開くと人は生命力が抜けて死ぬ。
1つでも、「気」が垂れ流しになるわけだから健康じゃないし、手から炎を出すような特殊能力とかは潰える。で、ここは、特殊能力がモノ言う世界だから、焼き孔=レッツゴートゥ最下層、二度と這い上がってくんなよ、って感じの処刑です。
もちろん私が何か悪いことをやらかしたわけじゃありません。ただ、この処刑法、権力者が気に入らない人間潰すのにはすごく都合いいんだよね。
でっち上げだろうが言いがかりだろうが、権力者からすれば、弱者に冤罪なんてかぶせ放題な世の中なので、合法に邪魔者を消す方法、って感じでつかわれている。
私は、設定上は12歳で、やたらと線の細い、というか、発育が悪い女性体のクローン人間。ぱっと見で最弱クラスだし、特殊能力も大したことない、というか、権力者たちには、特殊能力があること自体理解できいないと思う。
じゃぁ、なんでわざわざ処刑されたのかというと。うーん、一言でまとめると、利害の一致?
相手は、私が将来、万が一にも有能になると困る。
私のほうは、どうしても守りたいひとができて、その目的上、完全な無能者と思われたい。あとは、訳あって、私は短寿命が約束されているので、将来が減ったところで微差誤差かなって。
痛みの逃がし方が少しわかって、普通に近い歩き方ができるようになった頃。
「ユオーっっ」
無茶苦茶にかわいい笑顔の男の子が、そこそこ発達している人混みをすりぬけ、私に向かってすっ飛んでくる。
彼はサフラ。うふふ。どうしても守りたいひとってやつです。
サフラは、分類上は、貴族種という権力者層に属しているものの、父親がボロいせいで最低限の安全すら与えられていない王子様、という厄介なご身分。
でも、天才、なんじゃないかな、多分。
まだ7歳だから定かじゃないけど。
「おかえりーっ」
ぎゅむむむむ
飛びついてきたサフラを、思いっきりだっこ。
私の筋力は貧弱だから、力いっぱい抱きかえしても大丈夫。
「ただいま。おまたせしましたっ」
中央政府から渡されたおそろいのピンキーリングを、うずうず顔のサフラに見せる。
世間様的には、私は貴族種師範の叙任式なるものに出かけたのであって、別に処刑されに行ったわけではない。
金色のリングは、師匠と弟子でひとセット。私が師匠でサフラが弟子。
ぱぁぁ、とサフラのかおが明るく輝く。
かっわいいわぁ。これぞしあわせ。焼き孔なんてどーでもよくなっちゃう。
にっこにこが止まらない私の指に、サフラはそおっと指輪をはめてくれた。で、自分にもはめて、手をつないでくる。
「ユオがぼくの師匠だぁ!ずーっと師匠で、すーっと一緒だぁ!」
「はい、一緒に毎日おいしいものたべられるようにがんばりましょお」
私たちの相性は抜群で、主観的には、毎日がサバイバル・ゲームのようでもあり、美少年育成ゲームのようでもあり、ホームドラマのようでもあり、グルメ番組のようですらあった。
・・・客観的には、ただの逃亡劇でしかないのだろうけれど。
私こと、ユオは、たった今腎臓の後ろに1つ目の焼き孔をあけるという、実にありがたくない処刑を受けてきたところ。
処刑ですよ、処刑!予防接種とかじゃなくっ。も、最悪。
人体には処刑可能な場所が3つある。各腎臓の後ろに2つ、心臓の後ろに1つ。3つともに焼き孔が開くと人は生命力が抜けて死ぬ。
1つでも、「気」が垂れ流しになるわけだから健康じゃないし、手から炎を出すような特殊能力とかは潰える。で、ここは、特殊能力がモノ言う世界だから、焼き孔=レッツゴートゥ最下層、二度と這い上がってくんなよ、って感じの処刑です。
もちろん私が何か悪いことをやらかしたわけじゃありません。ただ、この処刑法、権力者が気に入らない人間潰すのにはすごく都合いいんだよね。
でっち上げだろうが言いがかりだろうが、権力者からすれば、弱者に冤罪なんてかぶせ放題な世の中なので、合法に邪魔者を消す方法、って感じでつかわれている。
私は、設定上は12歳で、やたらと線の細い、というか、発育が悪い女性体のクローン人間。ぱっと見で最弱クラスだし、特殊能力も大したことない、というか、権力者たちには、特殊能力があること自体理解できいないと思う。
じゃぁ、なんでわざわざ処刑されたのかというと。うーん、一言でまとめると、利害の一致?
相手は、私が将来、万が一にも有能になると困る。
私のほうは、どうしても守りたいひとができて、その目的上、完全な無能者と思われたい。あとは、訳あって、私は短寿命が約束されているので、将来が減ったところで微差誤差かなって。
痛みの逃がし方が少しわかって、普通に近い歩き方ができるようになった頃。
「ユオーっっ」
無茶苦茶にかわいい笑顔の男の子が、そこそこ発達している人混みをすりぬけ、私に向かってすっ飛んでくる。
彼はサフラ。うふふ。どうしても守りたいひとってやつです。
サフラは、分類上は、貴族種という権力者層に属しているものの、父親がボロいせいで最低限の安全すら与えられていない王子様、という厄介なご身分。
でも、天才、なんじゃないかな、多分。
まだ7歳だから定かじゃないけど。
「おかえりーっ」
ぎゅむむむむ
飛びついてきたサフラを、思いっきりだっこ。
私の筋力は貧弱だから、力いっぱい抱きかえしても大丈夫。
「ただいま。おまたせしましたっ」
中央政府から渡されたおそろいのピンキーリングを、うずうず顔のサフラに見せる。
世間様的には、私は貴族種師範の叙任式なるものに出かけたのであって、別に処刑されに行ったわけではない。
金色のリングは、師匠と弟子でひとセット。私が師匠でサフラが弟子。
ぱぁぁ、とサフラのかおが明るく輝く。
かっわいいわぁ。これぞしあわせ。焼き孔なんてどーでもよくなっちゃう。
にっこにこが止まらない私の指に、サフラはそおっと指輪をはめてくれた。で、自分にもはめて、手をつないでくる。
「ユオがぼくの師匠だぁ!ずーっと師匠で、すーっと一緒だぁ!」
「はい、一緒に毎日おいしいものたべられるようにがんばりましょお」
私たちの相性は抜群で、主観的には、毎日がサバイバル・ゲームのようでもあり、美少年育成ゲームのようでもあり、ホームドラマのようでもあり、グルメ番組のようですらあった。
・・・客観的には、ただの逃亡劇でしかないのだろうけれど。
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