43 / 67
43 治療拒否?
しおりを挟む
あかりがシューバに不調を隠さなくなれば、頭痛の間隔が短くなっているのも、継続時間が長くなっているのも、気づかないはずはなかった。
クリスタには優れた医者が何人もいるし、設備も最新だ。彼女を休ませられる仲間もいる。
最善を尽くしていないはずはないし、シューバが治療方針に口を出せるはずもない。
それでも、ただ見ているのが限界になって、マッドの研究室まで出向く。
あかりの情報をマッドに乞うのは心情的には嫌だったが、どうせホゴラシュに、マッド以上の医者は居ない。
「おい、きかせてくれ。あかりの頭痛の原因は、なんだ?治療がうまく進んでいないのか?」
きょとんとしたマッドの顔が、一瞬で深刻な表情に変わる。
「頭痛?あかりさんが?」
「・・・きいて、いないのか?」
マッドがきいていないと言うことは、あかりが治療を受けていないと言うことだ。
普通の頭痛でないことぐらい、本人も当然わかっているのに?
「私にもノーキンにも相談していません。シューバは彼女から直接きいたのですか?」
「ああ。きいたし、実際にみる。周期的だ。頭痛で立てず、嘔吐もある。てっきり治療中だと。なぜ・・」
「私たちに隠したのはわざとで、治療拒否・・という事ですよ」
治療拒否?理由は?目の前が真っ暗になる。
「ひどくなっているんだ。あんなの普通の頭痛じゃないのに・・」
マッドは最後まで聞く前に内線電話をひっつかんでおり、噛みつくように叫んだ。
「ノーキン、さとる、至急集合。あかりさんに緊急事態です!」
ノーキンは、「最近の検査結果をもって、30秒で行く!」と、
さとるは、「雁さんもよんでくれ!畑里がもたないって予言してる!」と言った。
3人の反応から、あかりの不調を疑っていたのだとわかる。この中をごまかしきっていたのか?
医者2人とさとるに比べれば、雁の表情はまだ柔らかかった。
「シューバは、良くまぁ、あかりに吐かせたな。お手柄だ」
シューバにそう声をかけた後、雁は、さとるの正面を向いた。
「さとる。シューバに全部話せ。んで、あかりはとっ捕まえて強制入院。あいつが心を痛めている面倒ごとはシューバの方に負ってもらえ」
「雁さん・・・」
「お前ら全員あかりの術中すぎるぞ。うちの姪っ子はな、ちょっと出来がいいだけの学生なんだ。俺から見ればシューバとあかりじゃ、シューバの方が格段に丈夫だよ。あいつがシューバを守ろうなんて100年早い」
それでもさとるは、迷って見えた。
シューバは思う。自分のどこが丈夫だと。この期に及んで、あかりのことについては、さとるが決めるものだと、クリスタの誰も疑っていないのが悔しいと思うほどに、脆弱だ。
「畑里が、鉄壁でも盤石でもないことは知っているつもりです。でもあいつは、自分よりシューバが傷つくのを痛がる。シューバを使って畑里を楽にしようとすれば、きっと何も話さなくなる。最悪、優がカウルにやったみたいな逃げ方、しかねない」
末期の癌だった優は、強制捕獲して治療を受けさせようとしたカウルから逃げ、そのくせカウルを絶対に見捨てられず、デジュの罠にかかった。優の最後は、心中とも、戦死とも、病死とも、尊厳死とも、バラバラ殺人とすら言えるもので。本人はそこそこ満足して、多分笑顔で死んだ。が、最善からはあきれる程遠かった。
「お前の連想はそっちか」
雁がため息をつく。
何十秒も黙ってから、マッドが、口を開いた。
「あかりさんが、優さん似なのは、わかります。でも、優さん程、死の近くに居るわけじゃない。あかりさんが、シューバに助けを求めた可能性は、あります」
シューバは耐えられなくなって、口をはさんだ。
あかりが、シューバを頼ったのではないことは、自分が一番よく知っているから。
「誤解、だ。助けを求められたんじゃない。むしろ逆だ。あかりは、私を切り捨てることを、きめた。」
「はぁ?」
「どういうことだ?」
「痴話げんかは抜いてしゃべれよ?」
3人分の声がかぶる中、マッドの声だけが、震えるように目立った。
「・・・なぜ、そう思ったんです?」
「あかりが書いている、ホワイト・プログラムを、みた。彼女は私からあかりを削除するつもりだ。不調を話してくれたのは、ただの、処刑前のサービスだ」
入り口で、驚いて、本題前に引っかかった声が人数分帰ってくる。
「「読めるのか?!」」
「「お前、どういう脳みそしてやがる?!」」
異能者の群れの癖に、よく言う。
シューバから見れば、さとるのメタマテリアル設計用の最適化プログラムより幾分わかりやすいと言ってやりたい。
そしてマッドの確認。
「あかりさんは、シューバがソレを読める事、知らないんですね?」
「知っていて嬲る程、残酷ではないだろうな」
自嘲気味というにはあまりに昏く返したシューバをみて、さとるは決断した。
「・・・わかった。ひとつ残らず吐く。畑里が直接シューバを刺してりゃ世話ないぞ。あー、シューバは先に深呼吸した方がいい。相当腹が立つからな」
それから、さとるは自分から、深海に潜る前のような深呼吸をして話し始めた。
長い時間をかけて語られた、あかりの受難は、シューバの想像をはるかに超えて、陰惨で、無道な、苛虐だった。
息が詰まる程、加害者をどんな殺し方をしても飽き足らないと思うほど。
それでもさとるの話は続く。
気の毒だが、お前にかけられてる暗示みたいなやつ、もう本当にぐちゃぐちゃで、これ以上手が出せない。
直接の暗示スイッチみたいな録音機は、こないだレノの砦に入った時に畑里が破壊したし、母親使われるリスクもマシになったと思うけど、多分まだ爆弾が埋まってる。
レノが畑里に打った薬は、1月もあれば恐怖で狂って死ぬような極悪品だった。頭痛も多分その薬の後遺症だ。
レノは、薬で恐怖に狂って母親と同じ匂いとやらをまき散らして死んでいく畑里をイニシエーターにして、おまえを操るつもりだったらしい。
それを知った畑里は、恐怖に狂うんじゃなくて怒り狂ったんだ。シューバに何てことしてくれるんだ!って。あとはもうお前の中の爆弾を何とかしようと必死で。
だから、あいつが自分の記憶をいじったのは、3年前にレノに打たれた薬に対抗するためだ。
強姦されたらメンタル回復に時間がかかるものよ、とか、平気で俺らに嘘ついて、休んでるふりして戦い続けて。たった2年半でレノに負けないポジション築いて帰って来た。
疲れて当然なのに。雁さんから見たら精神ボロボロだろうがって一目瞭然なのに。
止まる気も休む気もなくて。
薬の後遺症がひどくなっていくのに治療拒否、な。
治療の内容が、シューバを傷つけるような、例えばもう一度シューバを忘れるとか、そっち系だと踏んだならやりかねないと俺は思う。
悪いのは、視野角がマイナスまでぶっ飛んだあいつだけど、裂かれようが、焼かれようが、立てなかろうが、畑里はシューバを守りきるよ。
なぁ、そんなあいつが、自分の記憶をシューバから忘れさせるプログラムを書いたとしたら、どんな覚悟だ?
さとるの話はそこでとまったが、雁があきれたように呟く。
やれやれ、姪っ子。まぁた自分が死ぬ前提か。これだから恋するお年頃は面倒なんだ。ちょっとしたことで死ぬの生きるの振れやがる。
クリスタには優れた医者が何人もいるし、設備も最新だ。彼女を休ませられる仲間もいる。
最善を尽くしていないはずはないし、シューバが治療方針に口を出せるはずもない。
それでも、ただ見ているのが限界になって、マッドの研究室まで出向く。
あかりの情報をマッドに乞うのは心情的には嫌だったが、どうせホゴラシュに、マッド以上の医者は居ない。
「おい、きかせてくれ。あかりの頭痛の原因は、なんだ?治療がうまく進んでいないのか?」
きょとんとしたマッドの顔が、一瞬で深刻な表情に変わる。
「頭痛?あかりさんが?」
「・・・きいて、いないのか?」
マッドがきいていないと言うことは、あかりが治療を受けていないと言うことだ。
普通の頭痛でないことぐらい、本人も当然わかっているのに?
「私にもノーキンにも相談していません。シューバは彼女から直接きいたのですか?」
「ああ。きいたし、実際にみる。周期的だ。頭痛で立てず、嘔吐もある。てっきり治療中だと。なぜ・・」
「私たちに隠したのはわざとで、治療拒否・・という事ですよ」
治療拒否?理由は?目の前が真っ暗になる。
「ひどくなっているんだ。あんなの普通の頭痛じゃないのに・・」
マッドは最後まで聞く前に内線電話をひっつかんでおり、噛みつくように叫んだ。
「ノーキン、さとる、至急集合。あかりさんに緊急事態です!」
ノーキンは、「最近の検査結果をもって、30秒で行く!」と、
さとるは、「雁さんもよんでくれ!畑里がもたないって予言してる!」と言った。
3人の反応から、あかりの不調を疑っていたのだとわかる。この中をごまかしきっていたのか?
医者2人とさとるに比べれば、雁の表情はまだ柔らかかった。
「シューバは、良くまぁ、あかりに吐かせたな。お手柄だ」
シューバにそう声をかけた後、雁は、さとるの正面を向いた。
「さとる。シューバに全部話せ。んで、あかりはとっ捕まえて強制入院。あいつが心を痛めている面倒ごとはシューバの方に負ってもらえ」
「雁さん・・・」
「お前ら全員あかりの術中すぎるぞ。うちの姪っ子はな、ちょっと出来がいいだけの学生なんだ。俺から見ればシューバとあかりじゃ、シューバの方が格段に丈夫だよ。あいつがシューバを守ろうなんて100年早い」
それでもさとるは、迷って見えた。
シューバは思う。自分のどこが丈夫だと。この期に及んで、あかりのことについては、さとるが決めるものだと、クリスタの誰も疑っていないのが悔しいと思うほどに、脆弱だ。
「畑里が、鉄壁でも盤石でもないことは知っているつもりです。でもあいつは、自分よりシューバが傷つくのを痛がる。シューバを使って畑里を楽にしようとすれば、きっと何も話さなくなる。最悪、優がカウルにやったみたいな逃げ方、しかねない」
末期の癌だった優は、強制捕獲して治療を受けさせようとしたカウルから逃げ、そのくせカウルを絶対に見捨てられず、デジュの罠にかかった。優の最後は、心中とも、戦死とも、病死とも、尊厳死とも、バラバラ殺人とすら言えるもので。本人はそこそこ満足して、多分笑顔で死んだ。が、最善からはあきれる程遠かった。
「お前の連想はそっちか」
雁がため息をつく。
何十秒も黙ってから、マッドが、口を開いた。
「あかりさんが、優さん似なのは、わかります。でも、優さん程、死の近くに居るわけじゃない。あかりさんが、シューバに助けを求めた可能性は、あります」
シューバは耐えられなくなって、口をはさんだ。
あかりが、シューバを頼ったのではないことは、自分が一番よく知っているから。
「誤解、だ。助けを求められたんじゃない。むしろ逆だ。あかりは、私を切り捨てることを、きめた。」
「はぁ?」
「どういうことだ?」
「痴話げんかは抜いてしゃべれよ?」
3人分の声がかぶる中、マッドの声だけが、震えるように目立った。
「・・・なぜ、そう思ったんです?」
「あかりが書いている、ホワイト・プログラムを、みた。彼女は私からあかりを削除するつもりだ。不調を話してくれたのは、ただの、処刑前のサービスだ」
入り口で、驚いて、本題前に引っかかった声が人数分帰ってくる。
「「読めるのか?!」」
「「お前、どういう脳みそしてやがる?!」」
異能者の群れの癖に、よく言う。
シューバから見れば、さとるのメタマテリアル設計用の最適化プログラムより幾分わかりやすいと言ってやりたい。
そしてマッドの確認。
「あかりさんは、シューバがソレを読める事、知らないんですね?」
「知っていて嬲る程、残酷ではないだろうな」
自嘲気味というにはあまりに昏く返したシューバをみて、さとるは決断した。
「・・・わかった。ひとつ残らず吐く。畑里が直接シューバを刺してりゃ世話ないぞ。あー、シューバは先に深呼吸した方がいい。相当腹が立つからな」
それから、さとるは自分から、深海に潜る前のような深呼吸をして話し始めた。
長い時間をかけて語られた、あかりの受難は、シューバの想像をはるかに超えて、陰惨で、無道な、苛虐だった。
息が詰まる程、加害者をどんな殺し方をしても飽き足らないと思うほど。
それでもさとるの話は続く。
気の毒だが、お前にかけられてる暗示みたいなやつ、もう本当にぐちゃぐちゃで、これ以上手が出せない。
直接の暗示スイッチみたいな録音機は、こないだレノの砦に入った時に畑里が破壊したし、母親使われるリスクもマシになったと思うけど、多分まだ爆弾が埋まってる。
レノが畑里に打った薬は、1月もあれば恐怖で狂って死ぬような極悪品だった。頭痛も多分その薬の後遺症だ。
レノは、薬で恐怖に狂って母親と同じ匂いとやらをまき散らして死んでいく畑里をイニシエーターにして、おまえを操るつもりだったらしい。
それを知った畑里は、恐怖に狂うんじゃなくて怒り狂ったんだ。シューバに何てことしてくれるんだ!って。あとはもうお前の中の爆弾を何とかしようと必死で。
だから、あいつが自分の記憶をいじったのは、3年前にレノに打たれた薬に対抗するためだ。
強姦されたらメンタル回復に時間がかかるものよ、とか、平気で俺らに嘘ついて、休んでるふりして戦い続けて。たった2年半でレノに負けないポジション築いて帰って来た。
疲れて当然なのに。雁さんから見たら精神ボロボロだろうがって一目瞭然なのに。
止まる気も休む気もなくて。
薬の後遺症がひどくなっていくのに治療拒否、な。
治療の内容が、シューバを傷つけるような、例えばもう一度シューバを忘れるとか、そっち系だと踏んだならやりかねないと俺は思う。
悪いのは、視野角がマイナスまでぶっ飛んだあいつだけど、裂かれようが、焼かれようが、立てなかろうが、畑里はシューバを守りきるよ。
なぁ、そんなあいつが、自分の記憶をシューバから忘れさせるプログラムを書いたとしたら、どんな覚悟だ?
さとるの話はそこでとまったが、雁があきれたように呟く。
やれやれ、姪っ子。まぁた自分が死ぬ前提か。これだから恋するお年頃は面倒なんだ。ちょっとしたことで死ぬの生きるの振れやがる。
0
あなたにおすすめの小説
皇帝陛下!私はただの専属給仕です!
mock
恋愛
食に関してうるさいリーネ国皇帝陛下のカーブス陛下。
戦いには全く興味なく、美味しい食べ物を食べる事が唯一の幸せ。
ただ、気に入らないとすぐ解雇されるシェフ等の世界に投げ込まれた私、マール。
胃袋を掴む中で…陛下と過ごす毎日が楽しく徐々に恋心が…。
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺
NOV
恋愛
俺の名前は『五十鈴 隆』 四十九歳の独身だ。
俺は最近、リストラにあい、それが理由で新たな職も探すことなく引きこもり生活が続いていた。
そんなある日、家に客が来る。
その客は喪服を着ている女性で俺の小・中学校時代の大先輩の鎌田志保さんだった。
志保さんは若い頃、幼稚園の先生をしていたんだが……
その志保さんは今から『幼稚園の先生時代』の先輩だった人の『告別式』に行くということだった。
しかし告別式に行く前にその亡くなった先輩がもしかすると俺の知っている先生かもしれないと思い俺に確認しに来たそうだ。
でも亡くなった先生の名前は『山本香織』……俺は名前を聞いても覚えていなかった。
しかし志保さんが帰り際に先輩の旧姓を言った途端、俺の身体に衝撃が走る。
旧姓「常谷香織」……
常谷……つ、つ、つねちゃん!! あの『つねちゃん』が……
亡くなった先輩、その人こそ俺が大好きだった人、一番お世話になった人、『常谷香織』先生だったのだ。
その時から俺の頭のでは『つねちゃん』との思い出が次から次へと甦ってくる。
そして俺は気付いたんだ。『つねちゃん』は俺の初恋の人なんだと……
それに気付くと同時に俺は卒園してから一度も『つねちゃん』に会っていなかったことを後悔する。
何で俺はあれだけ好きだった『つねちゃん』に会わなかったんだ!?
もし会っていたら……ずっと付き合いが続いていたら……俺がもっと大事にしていれば……俺が『つねちゃん』と結婚していたら……俺が『つねちゃん』を幸せにしてあげたかった……
あくる日、最近、頻繁に起こる頭痛に悩まされていた俺に今までで一番の激痛が起こった!!
あまりの激痛に布団に潜り込み目を閉じていたが少しずつ痛みが和らいできたので俺はゆっくり目を開けたのだが……
目を開けた瞬間、どこか懐かしい光景が目の前に現れる。
何で部屋にいるはずの俺が駅のプラットホームにいるんだ!?
母さんが俺よりも身長が高いうえに若く見えるぞ。
俺の手ってこんなにも小さかったか?
そ、それに……な、なぜ俺の目の前に……あ、あの、つねちゃんがいるんだ!?
これは夢なのか? それとも……
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる