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第3章 ~よう
確かめ
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――sideメハ
私はあいつとの『約束』後、リンの眼の前に瞬間移動した。よくあることでリンは驚くことはなくベンチに座っていた。
「おまたせ」
「いいよ」
予定より長くなったから、少しくらい怒ってもいいのに。この子に限って怒る気はしないけど……。
「なにしたい?」
「…カードで」
「何の~?」
「the best」
「OK!ちょっと待ってね」
すぐそばのテントのような場所で、カードを作ってリンに渡す。
[the best]は普通のカードゲームではできないことを実現した特殊なカードゲームである。
根幹はシンプルで、相手の城の耐久値を兵などで削り合い、先に相手の耐久値10000をゼロにさせた方が勝ち。もしくは、山札がゼロになったら負けというルールもあるし、細かいルールもそこそこある。このカードゲームの一番の肝は、現状をより正確に把握し最善の手を予測して、それに懸けるというところだ。
「リン!やろっか」
「うん」
「両者準備をして下さい」
私が作った審判が急かす。リンの手の内が見えてしまっては面白くないので、私の分身となる審判を作り出しているのだ。審判はゲームの進行を見守って審判したり、その結果を記録するだけでなく、両プレイヤーの手札を知り、プレイヤーの宣言とカードの効果を場に反映させる。多少のランダム性もあるが、視野の広さが大事になってくる。幾通りにも、デッキは組んである。それは優に千は超える。そんな中たまたま目に入ったデッキでリンと勝負する。
「さぁ、リン!私に勝てるかな~?」
「勝つ..ね」
リンは特に表情を変えることもなく、そう応える。永く付き合ってる人間なら分かる。リンは楽しんでいる。
「子ドラ、長男、次男」
先制はカードを引くことなく、手札五枚でスタート。場は四等分されており、自陣・敵陣の前衛・後衛で分けられている。減速として登場する兵は自陣の後衛である。兵の登場、進軍、攻撃は各々1ターンに一回だけ。つまり、リンはこの三体で進軍や攻撃することはできない。
「エンド」
「分かったわ」
私は山札からカードを引きながら、ふと思い出し笑いをしてしまう。
「ふふ」
「ん?」
不満でも、笑うこともなく、純粋に「どうかしたの?」といいたげな視線をリンは送る。
「リンが[塵も積もれば]を長男、次男呼びするのに慣れ過ぎて違和感がなくなってたからさ~。面白いなぁ~って」
純粋に面白いと思っていた。下に見ることなんて有るはずがなく、ある意味雑兵とも言える彼らに愛着を持ってくれるのが非常に嬉しい。それが伝わってか、穏やかな表情でリンは僅かに微笑む。
「そう…」
「ふふ。悪いけど、意地悪しちゃうよ」
私もつられて笑みが零れる。さぁ私の番だ。シンを忘れて楽しまなきゃ!
私はあいつとの『約束』後、リンの眼の前に瞬間移動した。よくあることでリンは驚くことはなくベンチに座っていた。
「おまたせ」
「いいよ」
予定より長くなったから、少しくらい怒ってもいいのに。この子に限って怒る気はしないけど……。
「なにしたい?」
「…カードで」
「何の~?」
「the best」
「OK!ちょっと待ってね」
すぐそばのテントのような場所で、カードを作ってリンに渡す。
[the best]は普通のカードゲームではできないことを実現した特殊なカードゲームである。
根幹はシンプルで、相手の城の耐久値を兵などで削り合い、先に相手の耐久値10000をゼロにさせた方が勝ち。もしくは、山札がゼロになったら負けというルールもあるし、細かいルールもそこそこある。このカードゲームの一番の肝は、現状をより正確に把握し最善の手を予測して、それに懸けるというところだ。
「リン!やろっか」
「うん」
「両者準備をして下さい」
私が作った審判が急かす。リンの手の内が見えてしまっては面白くないので、私の分身となる審判を作り出しているのだ。審判はゲームの進行を見守って審判したり、その結果を記録するだけでなく、両プレイヤーの手札を知り、プレイヤーの宣言とカードの効果を場に反映させる。多少のランダム性もあるが、視野の広さが大事になってくる。幾通りにも、デッキは組んである。それは優に千は超える。そんな中たまたま目に入ったデッキでリンと勝負する。
「さぁ、リン!私に勝てるかな~?」
「勝つ..ね」
リンは特に表情を変えることもなく、そう応える。永く付き合ってる人間なら分かる。リンは楽しんでいる。
「子ドラ、長男、次男」
先制はカードを引くことなく、手札五枚でスタート。場は四等分されており、自陣・敵陣の前衛・後衛で分けられている。減速として登場する兵は自陣の後衛である。兵の登場、進軍、攻撃は各々1ターンに一回だけ。つまり、リンはこの三体で進軍や攻撃することはできない。
「エンド」
「分かったわ」
私は山札からカードを引きながら、ふと思い出し笑いをしてしまう。
「ふふ」
「ん?」
不満でも、笑うこともなく、純粋に「どうかしたの?」といいたげな視線をリンは送る。
「リンが[塵も積もれば]を長男、次男呼びするのに慣れ過ぎて違和感がなくなってたからさ~。面白いなぁ~って」
純粋に面白いと思っていた。下に見ることなんて有るはずがなく、ある意味雑兵とも言える彼らに愛着を持ってくれるのが非常に嬉しい。それが伝わってか、穏やかな表情でリンは僅かに微笑む。
「そう…」
「ふふ。悪いけど、意地悪しちゃうよ」
私もつられて笑みが零れる。さぁ私の番だ。シンを忘れて楽しまなきゃ!
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