42 / 287
第四章
尋問
しおりを挟む
森の番小屋の地下の一室、俺は今そこに閉じ込められている。番小屋とは名ばかりで小さな砦のような造りだ。地下室は明り取りの窓も小さく、光が少ししか入ってこない。薄暗くて気分が滅入る。今のところ口を割ってはいない。あの黒髪の騎士・・・カイトに言わなければいけない事がある。そのために捕まったのだ。まだ後二時間は口を閉じていないといけない・・・扉が開いた――
サイラスが入ると、金髪の騎士ゴードンは木の椅子に縛られたまま下を向いていた。
「お待たせしたね・・・そろそろ話してくれる気になったかな?」
「・・・」
「そうか・・・じゃあ、仕方がない。連れて来てくれ」
後ろに控えていた騎士二人が奥に引っ込むと、銀髪の女性を連れてきた。
「シルヴィア!!」思わず声が出る。
『リリアーナ姫と一緒に船に乗ったんじゃなかったのか?』
シルヴィアはぐったりとしているように見える。騎士達に両脇を抱えられ、殆ど引きずるようにして連れてこられ、椅子に縛り付けられた。そして騎士の一人に布で猿轡を噛まされた。
「完全ではないけど、多少叫び声を防げるからね・・・これで喋る気になったかい?」
サイラスはゴードンに向かってまた尋ねた。
ゴードンは下を向いたままだ。
『騎士の中にはその権力を傘に着て、極悪非道な事をする奴や国もある。しかしリーフシュタインの騎士団の者が、例え敵であっても女性に対して酷い事をするとは思えないが・・・』
「そうか・・・話してはくれないか・・・シルヴィアだっけ? ごめんね」
サイラスは女性に一声掛けると、シルヴィアの目の前に立って、右手を振り上げた。
地下室の暗さと、サイラスの背に隠れてよく見えないがシルヴィアを叩くつもりのようだ。振り下ろされた手と共にパーン!と乾いた音が響き渡った。
「グッ・・・」猿轡からシルヴィアの声が漏れる。
「シルヴィア!!」
『いや、落ち着け! 叩かれる位・・・場合によっては拷問する国もあるんだ。でもあんな大柄の男に叩かれ続けたら・・・』
「叩くなら俺を叩いてくれ!」
「君を叩いても話さないだろう? 私も女性を叩きたくはないのだが、リリアーナ様をお救いしなくてはならない」
二発目の手を振り落ろそうとした時に、カイトが強引に入ってきた。止めようとしたスティーブを引きずっている。
「カイト! 何しに入ってきた? スティーブ、止められなかったのか?」
「すいません! やはりここに連れてきたのはまずかったと思います。ゴードンを直接尋問したいとまた言い出して・・・」
「カイト、外に出ろ」
「嫌です。時間を掛けてる場合ではありません。俺にやらせて下さい」
カイトは周りを見回して何をしているか悟ったようだ。
「ああ、シルヴィアを責めていたんですね。なら・・・手っ取り早く指を折りましょう」
スティーブが慌てて止める。
「おまっ! 何を言ってるんだ!! いくら何でもそれは・・・」
「他の国ではやっている事だ」
カイトが無表情に淡々と言っているので余計に怖い。
「止めてくれ!! 頼むから折るなら俺のにしてくれ!!」
ゴードンは妹の指を折られまいと必死だ。カイトは暫く男の顔を見ていたが、フイッと顔の向きをサイラスに変えた。
「シルヴィアのを折ります――」
「ちょっと待てカイト!」
正面から肩を押さえようとしたサイラスの両手を下から上に勢い良く払い、両手でサイラスの首を前に引きながら膝蹴りを入れた。
「うっ・・・」
サイラスがしゃがみ込む。付いていた二人の騎士にも当身を入れ、残るはスティーブだけになった。
「うそだろ!? カイト正気に戻ってくれ」
スティーブには回し蹴りを食らわした。気を失って崩れるように倒れる。カイトがゴードンに尋ねた。
「リリアーナ様はどこに連れて行かれた?」
「それは・・・」
カイトがシルヴィアに足を向ける。
「止めてくれ!! お願いだ!!」
シルヴィアが首を振っている。恐怖に慄いている声も猿轡から漏れてきた。カイトが小指に手を掛けてるようだ。
「この指なら折れてもあまり不便はない・・・」
ゴキッ――
鈍い音が地下に響く
「ウアァァァー!!」
猿轡から悲鳴が漏れた後にシルヴィアの身体から力が抜けた――気絶してしまったようだ。
「話す――!! 話すからもう止めてくれ!!」
「リリアーナ様はどこだ?」
「ヴァンテンブルクの・・・俺達の元屋敷だ!借金の肩代わりをして下さる代わりに、カミラ様が希望されたから差し上げたんだ!」
「何故、借金の肩代わりに? あのお屋敷なら借金を返してもお釣りがくるだろう?」
いきなりサイラスが何事もなかったように立ち上がった。
「え・・・?それは、不動産業者が提示した金額では借金が支払い切れなかったから・・・」
変だと思いながらも、咄嗟の事で答えてしまう。
「君たちはカミラに騙されているね」
シルヴィアが椅子の上で暴れだした。サイラスが猿轡を取ってやる。
「きついのよ! この猿轡!! 足も手も、もっと緩く縛って!!」
「シルヴィア・・・?」
倒れていた二人の騎士と、スティーブが立ち上がった。
「カイト、痛かったぞ! 加減しろよ、さっきの仕返しか・・・カイト・・・?」
カイトは壁に額をつけて、何だか落ち込んでいるように見える。
「俺は・・・女性の指をへし折るような外道に見えるのか・・・」
「ごめん、ゴードン。早くリリアーナ様の居場所を知りたかったから引っ掛けさせてもらったんだ」
サイラスが笑みを浮かべてる。
「え、じゃあ、このシルヴィアは・・・?」
「久しぶりねゴードン、私フランチェスカよ」
手足の縄を解いてもらい、立ち上がったフランチェスカは銀髪の鬘を取った。(フランチェスカの髪の毛は明るい栗色です)
「フランチェスカだったのか・・・」
薄暗い上に背丈と骨格が似てるのと、頭からシルヴィアと思い込んでいたために気付かなかった。
「騎士服は君の妹さんから借りたんだ。妹さんだと悲鳴を上げる振りとかしてくれないからフランチェスカに頼んでね。ついでに言えば、妹さんは今この一階にいるよ」
「カイト、いつまで落ち込んでるのよ。カイトの棒読み良かったわよ! 不気味さ二倍増しって感じ?」
「全然嬉しくない・・・」
「あの、頬を叩いた音と骨の折れた音は・・・?」
「頬はこうやって」フランチェスカの頬に左手の甲を当てた。
「右手で自分の手を叩いただけだよ。フランチェスカにタイミング良く首を振ってもらってね。まあ、身体で隠していたから君のいる位置から見えなかったかもしれないけれど。骨の折れた音は・・・」
肉が付いたままの鶏肉の足を拾い上げた。
「これを骨ごと折ったんだよ。城の厨房から失敬してきたんだ。ちょうどいい音が鳴ってリアルだからね。さあ、話してくれるだろう?君達はカミラに利用されてたんだ。君らの屋敷は川沿いだし、その中でも珍しく岸近くが深くなっていて、桟橋を造れば帆船も止められる。まだ調べている途中だが、麻薬や媚薬や毒薬など、良からぬ商売に手を出しているらしいし、秘密裏に輸送したかったんだろう。ヴァンテンブルク伯爵――君らのお父さんは特にカミラに騙された訳ではなかったらしい」
「カミラ様は・・・いや、カミラは、カイト殿を武術大会で見掛けてからえらくご執心なんです。 リリアーナ姫をカイト殿をおびき寄せる餌にするつもりです。多分その後でリリアーナ姫を、一番高額な金額を提示する者に受け渡すつもりでしょう。本当なら六時位、今から二時間後に居場所を教える予定でした」
「なぜ二時間後?」
「私もよくは分からないのですが、色々迎える準備があるとか・・・」
「ヴァンテンブルク伯爵の屋敷か・・・馬だとここから三時間位だな。」
「私が、案内致します。元々その予定でしたし、屋敷の配置も分かります」
ゴードンは縄を解いてもらいながら溜息をついた。
「前から薄々おかしいとは思っていました。欲の深い女性ですから、善意から俺達を助けたのがちょっと信じられなくて・・・商売の仕方も褒められたものではありませんし」
「ずる賢い女性だからな」
サイラスはゴードンの肩を叩いた
「さあ、案内してもらおうか」
シルヴィアと、フランチェスカと何人かの女性騎士を置いて一行は出発した。
サイラスが入ると、金髪の騎士ゴードンは木の椅子に縛られたまま下を向いていた。
「お待たせしたね・・・そろそろ話してくれる気になったかな?」
「・・・」
「そうか・・・じゃあ、仕方がない。連れて来てくれ」
後ろに控えていた騎士二人が奥に引っ込むと、銀髪の女性を連れてきた。
「シルヴィア!!」思わず声が出る。
『リリアーナ姫と一緒に船に乗ったんじゃなかったのか?』
シルヴィアはぐったりとしているように見える。騎士達に両脇を抱えられ、殆ど引きずるようにして連れてこられ、椅子に縛り付けられた。そして騎士の一人に布で猿轡を噛まされた。
「完全ではないけど、多少叫び声を防げるからね・・・これで喋る気になったかい?」
サイラスはゴードンに向かってまた尋ねた。
ゴードンは下を向いたままだ。
『騎士の中にはその権力を傘に着て、極悪非道な事をする奴や国もある。しかしリーフシュタインの騎士団の者が、例え敵であっても女性に対して酷い事をするとは思えないが・・・』
「そうか・・・話してはくれないか・・・シルヴィアだっけ? ごめんね」
サイラスは女性に一声掛けると、シルヴィアの目の前に立って、右手を振り上げた。
地下室の暗さと、サイラスの背に隠れてよく見えないがシルヴィアを叩くつもりのようだ。振り下ろされた手と共にパーン!と乾いた音が響き渡った。
「グッ・・・」猿轡からシルヴィアの声が漏れる。
「シルヴィア!!」
『いや、落ち着け! 叩かれる位・・・場合によっては拷問する国もあるんだ。でもあんな大柄の男に叩かれ続けたら・・・』
「叩くなら俺を叩いてくれ!」
「君を叩いても話さないだろう? 私も女性を叩きたくはないのだが、リリアーナ様をお救いしなくてはならない」
二発目の手を振り落ろそうとした時に、カイトが強引に入ってきた。止めようとしたスティーブを引きずっている。
「カイト! 何しに入ってきた? スティーブ、止められなかったのか?」
「すいません! やはりここに連れてきたのはまずかったと思います。ゴードンを直接尋問したいとまた言い出して・・・」
「カイト、外に出ろ」
「嫌です。時間を掛けてる場合ではありません。俺にやらせて下さい」
カイトは周りを見回して何をしているか悟ったようだ。
「ああ、シルヴィアを責めていたんですね。なら・・・手っ取り早く指を折りましょう」
スティーブが慌てて止める。
「おまっ! 何を言ってるんだ!! いくら何でもそれは・・・」
「他の国ではやっている事だ」
カイトが無表情に淡々と言っているので余計に怖い。
「止めてくれ!! 頼むから折るなら俺のにしてくれ!!」
ゴードンは妹の指を折られまいと必死だ。カイトは暫く男の顔を見ていたが、フイッと顔の向きをサイラスに変えた。
「シルヴィアのを折ります――」
「ちょっと待てカイト!」
正面から肩を押さえようとしたサイラスの両手を下から上に勢い良く払い、両手でサイラスの首を前に引きながら膝蹴りを入れた。
「うっ・・・」
サイラスがしゃがみ込む。付いていた二人の騎士にも当身を入れ、残るはスティーブだけになった。
「うそだろ!? カイト正気に戻ってくれ」
スティーブには回し蹴りを食らわした。気を失って崩れるように倒れる。カイトがゴードンに尋ねた。
「リリアーナ様はどこに連れて行かれた?」
「それは・・・」
カイトがシルヴィアに足を向ける。
「止めてくれ!! お願いだ!!」
シルヴィアが首を振っている。恐怖に慄いている声も猿轡から漏れてきた。カイトが小指に手を掛けてるようだ。
「この指なら折れてもあまり不便はない・・・」
ゴキッ――
鈍い音が地下に響く
「ウアァァァー!!」
猿轡から悲鳴が漏れた後にシルヴィアの身体から力が抜けた――気絶してしまったようだ。
「話す――!! 話すからもう止めてくれ!!」
「リリアーナ様はどこだ?」
「ヴァンテンブルクの・・・俺達の元屋敷だ!借金の肩代わりをして下さる代わりに、カミラ様が希望されたから差し上げたんだ!」
「何故、借金の肩代わりに? あのお屋敷なら借金を返してもお釣りがくるだろう?」
いきなりサイラスが何事もなかったように立ち上がった。
「え・・・?それは、不動産業者が提示した金額では借金が支払い切れなかったから・・・」
変だと思いながらも、咄嗟の事で答えてしまう。
「君たちはカミラに騙されているね」
シルヴィアが椅子の上で暴れだした。サイラスが猿轡を取ってやる。
「きついのよ! この猿轡!! 足も手も、もっと緩く縛って!!」
「シルヴィア・・・?」
倒れていた二人の騎士と、スティーブが立ち上がった。
「カイト、痛かったぞ! 加減しろよ、さっきの仕返しか・・・カイト・・・?」
カイトは壁に額をつけて、何だか落ち込んでいるように見える。
「俺は・・・女性の指をへし折るような外道に見えるのか・・・」
「ごめん、ゴードン。早くリリアーナ様の居場所を知りたかったから引っ掛けさせてもらったんだ」
サイラスが笑みを浮かべてる。
「え、じゃあ、このシルヴィアは・・・?」
「久しぶりねゴードン、私フランチェスカよ」
手足の縄を解いてもらい、立ち上がったフランチェスカは銀髪の鬘を取った。(フランチェスカの髪の毛は明るい栗色です)
「フランチェスカだったのか・・・」
薄暗い上に背丈と骨格が似てるのと、頭からシルヴィアと思い込んでいたために気付かなかった。
「騎士服は君の妹さんから借りたんだ。妹さんだと悲鳴を上げる振りとかしてくれないからフランチェスカに頼んでね。ついでに言えば、妹さんは今この一階にいるよ」
「カイト、いつまで落ち込んでるのよ。カイトの棒読み良かったわよ! 不気味さ二倍増しって感じ?」
「全然嬉しくない・・・」
「あの、頬を叩いた音と骨の折れた音は・・・?」
「頬はこうやって」フランチェスカの頬に左手の甲を当てた。
「右手で自分の手を叩いただけだよ。フランチェスカにタイミング良く首を振ってもらってね。まあ、身体で隠していたから君のいる位置から見えなかったかもしれないけれど。骨の折れた音は・・・」
肉が付いたままの鶏肉の足を拾い上げた。
「これを骨ごと折ったんだよ。城の厨房から失敬してきたんだ。ちょうどいい音が鳴ってリアルだからね。さあ、話してくれるだろう?君達はカミラに利用されてたんだ。君らの屋敷は川沿いだし、その中でも珍しく岸近くが深くなっていて、桟橋を造れば帆船も止められる。まだ調べている途中だが、麻薬や媚薬や毒薬など、良からぬ商売に手を出しているらしいし、秘密裏に輸送したかったんだろう。ヴァンテンブルク伯爵――君らのお父さんは特にカミラに騙された訳ではなかったらしい」
「カミラ様は・・・いや、カミラは、カイト殿を武術大会で見掛けてからえらくご執心なんです。 リリアーナ姫をカイト殿をおびき寄せる餌にするつもりです。多分その後でリリアーナ姫を、一番高額な金額を提示する者に受け渡すつもりでしょう。本当なら六時位、今から二時間後に居場所を教える予定でした」
「なぜ二時間後?」
「私もよくは分からないのですが、色々迎える準備があるとか・・・」
「ヴァンテンブルク伯爵の屋敷か・・・馬だとここから三時間位だな。」
「私が、案内致します。元々その予定でしたし、屋敷の配置も分かります」
ゴードンは縄を解いてもらいながら溜息をついた。
「前から薄々おかしいとは思っていました。欲の深い女性ですから、善意から俺達を助けたのがちょっと信じられなくて・・・商売の仕方も褒められたものではありませんし」
「ずる賢い女性だからな」
サイラスはゴードンの肩を叩いた
「さあ、案内してもらおうか」
シルヴィアと、フランチェスカと何人かの女性騎士を置いて一行は出発した。
11
あなたにおすすめの小説
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる