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「え………すごいね、それは」
「信じるのか?」
「嘘なの?」
「嘘じゃないっ」
「もしかして、俺のも視た?」
「………ごめん」
「どうだった?」
好奇心満々の顔で覗き込むなよぉ……。
笑顔から一転、三和の顔が曇る。
「まさか俺、ハルに乱暴して……!?」
「ないって!」
良かった~と笑いながら、三和がいつものように頭を撫でてきた。乱暴どころか、あれは……溺愛ってやつだな。姉ちゃんに読まされる少女漫画に多い。最後まで安心して読めるし、いいなぁと思う。
「でもさ、人によっては視たくないものもあったんじゃない?」
「まあ、凄い人は……凄いな」
変な男に好かれやすい事を話すと、三和が眉を潜めた。俺がこれまで何度か男から告白された事も知っていたと聞いて驚く。
「ハルをとられちゃうんじゃないかって心配。可愛いからさ」
「!? どこがだよ。ふつーじゃん。むしろ愛想ないだろ俺」
「見た目も中身もうんと可愛いよ? 猫みたい。一緒にいて癒されるし、すごく楽しい」
三和は飼ってないのが不思議なくらい、ガチの猫好きだ。いつも頭を撫でらる度に、三和のペットになった気分になる。
「俺、三和にずっと言えなくてさ。ごめん、隠してた。告白された時はどうしようって……俺が今まで男相手に視てきたのが結構キツくて。思い出すと怖くなるんだよ……けど、三和となら嫌じゃないなって……キスん時も、そう思った。三和は俺が嫌な事絶対にしないしって信じてるから、だから」
「うん」
優しい眼差しで三和が続きを促してくる。
「俺、三和が……好き、かも」
「かも?」
「違う。好きだから、もしまだ俺のこと好きでい」
「あーやばいっ!!幸せすぎておかしくなりそう!」
「ぐえッ!?」
力一杯のハグは嬉しいけど苦しい。とりあえず抱き締め返そうとしたら、今度は勢いよく剥がされた。三和のテンションがいつになく高い。目の輝きもなんか凄い事になってる。三和、一旦落ち着こう。俺もさっきから心臓バクバクしてるんだ。
「じゃあさ。もう我慢しなくていい?」
「……我慢?なんの?」
「ハルを抱きたい」
「ほあっ……だ、抱く、ですか……?」
マジかぁ……。
まさか今からじゃないよな? な?
「ハルのはじめて、俺にくれる?」
「やらしい言い方するなっ」
「ごめん。でも約束する。ハルが嫌がる事も、痛い事も絶対にしない。気持ちいい事だけだから。ね?」
お願い、なんてうるうるした目でお願いされた。初めて見る三和の悩殺顔に思考回路溶けそう。三和おまえ、あざと可愛い系男子にもなれるのか?
「でもさ……俺、ちゃんと出来る自信ないし」
「ちゃんとする必要なんてないよ。俺が抱きたいのは、いつも通りのハルなんだから」
「いや、だからさ、おまえに抱かれるといつも通りの俺じゃいられないの!絶対喘いじゃうんだよっ!」
「えっ」
「え、あ……っ、ひ、引いた?」
「全然。喘ぐハル見たい。楽しみ」
大丈夫みたいだ。
俺は全然大丈夫じゃないけど。
「なら……よろしく、頼む」
「任せてよ。それじゃ行こっか」
「?……あっ、でも俺ら高校生だし、そっち系のホテルってさ、入れんのかなっ?」
「え? 違う違う。お風呂だよ。一緒に入ろ」
ふ、風呂かぁ……。風呂!?
「洗ってあげる」
三和の裸体を想像してしまい、どうしていいかわからないまま「おいで」とそっと背中を押された。
…………あれ?
俺、三和に経験ないって話したっけ?
あきらかに無さそうに見えたって事だよな……たぶん。無いけど……。
がんばろ。
※次回から攻め視点スタートです→
「信じるのか?」
「嘘なの?」
「嘘じゃないっ」
「もしかして、俺のも視た?」
「………ごめん」
「どうだった?」
好奇心満々の顔で覗き込むなよぉ……。
笑顔から一転、三和の顔が曇る。
「まさか俺、ハルに乱暴して……!?」
「ないって!」
良かった~と笑いながら、三和がいつものように頭を撫でてきた。乱暴どころか、あれは……溺愛ってやつだな。姉ちゃんに読まされる少女漫画に多い。最後まで安心して読めるし、いいなぁと思う。
「でもさ、人によっては視たくないものもあったんじゃない?」
「まあ、凄い人は……凄いな」
変な男に好かれやすい事を話すと、三和が眉を潜めた。俺がこれまで何度か男から告白された事も知っていたと聞いて驚く。
「ハルをとられちゃうんじゃないかって心配。可愛いからさ」
「!? どこがだよ。ふつーじゃん。むしろ愛想ないだろ俺」
「見た目も中身もうんと可愛いよ? 猫みたい。一緒にいて癒されるし、すごく楽しい」
三和は飼ってないのが不思議なくらい、ガチの猫好きだ。いつも頭を撫でらる度に、三和のペットになった気分になる。
「俺、三和にずっと言えなくてさ。ごめん、隠してた。告白された時はどうしようって……俺が今まで男相手に視てきたのが結構キツくて。思い出すと怖くなるんだよ……けど、三和となら嫌じゃないなって……キスん時も、そう思った。三和は俺が嫌な事絶対にしないしって信じてるから、だから」
「うん」
優しい眼差しで三和が続きを促してくる。
「俺、三和が……好き、かも」
「かも?」
「違う。好きだから、もしまだ俺のこと好きでい」
「あーやばいっ!!幸せすぎておかしくなりそう!」
「ぐえッ!?」
力一杯のハグは嬉しいけど苦しい。とりあえず抱き締め返そうとしたら、今度は勢いよく剥がされた。三和のテンションがいつになく高い。目の輝きもなんか凄い事になってる。三和、一旦落ち着こう。俺もさっきから心臓バクバクしてるんだ。
「じゃあさ。もう我慢しなくていい?」
「……我慢?なんの?」
「ハルを抱きたい」
「ほあっ……だ、抱く、ですか……?」
マジかぁ……。
まさか今からじゃないよな? な?
「ハルのはじめて、俺にくれる?」
「やらしい言い方するなっ」
「ごめん。でも約束する。ハルが嫌がる事も、痛い事も絶対にしない。気持ちいい事だけだから。ね?」
お願い、なんてうるうるした目でお願いされた。初めて見る三和の悩殺顔に思考回路溶けそう。三和おまえ、あざと可愛い系男子にもなれるのか?
「でもさ……俺、ちゃんと出来る自信ないし」
「ちゃんとする必要なんてないよ。俺が抱きたいのは、いつも通りのハルなんだから」
「いや、だからさ、おまえに抱かれるといつも通りの俺じゃいられないの!絶対喘いじゃうんだよっ!」
「えっ」
「え、あ……っ、ひ、引いた?」
「全然。喘ぐハル見たい。楽しみ」
大丈夫みたいだ。
俺は全然大丈夫じゃないけど。
「なら……よろしく、頼む」
「任せてよ。それじゃ行こっか」
「?……あっ、でも俺ら高校生だし、そっち系のホテルってさ、入れんのかなっ?」
「え? 違う違う。お風呂だよ。一緒に入ろ」
ふ、風呂かぁ……。風呂!?
「洗ってあげる」
三和の裸体を想像してしまい、どうしていいかわからないまま「おいで」とそっと背中を押された。
…………あれ?
俺、三和に経験ないって話したっけ?
あきらかに無さそうに見えたって事だよな……たぶん。無いけど……。
がんばろ。
※次回から攻め視点スタートです→
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