この広大な世界の中で私とあなたが出会った意味

たけのこの子

文字の大きさ
1 / 1

第一話

しおりを挟む
何故こんな世界で生きなければいけないのか____________

何度思ったことだろう____________

せめて、せめて同じ人が_____________

すぐそばにいてほしい____________






「今回の案件も取って来れたのか!さすがうちのエースだな!」

課長の言葉に周りの視線が痛い。

ただ静かに生きたいのに・・・・・・




私の夢は普通の人生を送ること。


私は指定難病、ヒューマルを抱える23歳水野静香。

ヒューマルとは見えない存在、いわゆる幽霊や死後の世界などが科学的にも証明され、認知され始めた頃に発見された病で、霊感の合併症のようなもの。幽霊が見えることはもちろん、他人の考えていることがわかる、次に起こす行動がわかる、感情がそのまま触覚に伝わる、など人間と生きる上で非常に生きづらくなる呪いを神様から直々に頂いてしまった。

さっきの視線が痛いも決して比喩表現ではなく、実際トゲのようなものが刺さる感覚が伝わる。

触覚など身体に影響を与えることから病気の扱いになっているが、霊感をなくす薬など科学が進歩したとはいえまだないわけで、治療法なんてものはない。

霊感のある人全員がなるわけではなく、霊感がある人の中でもほんの数パーセントだそうだ。


なぜそれに私がなったのかが理解できず、23年経った今でも人生をとりかえることができるなら喜んでとりかえるくらいだ。

いいことをあげるとするなら、さっきのように商談相手が何を求めているのかが全て伝わるから、わんさか案件が取れる。人の誕生日プレゼントも迷わない。実際これに関してはヒューマルがバレるとわかりやすく高いものを頭の中で要求されるからあまり周りにバレないようにしている。そして人間関係を相手の性格で選べる。考えていることまでわかると真の性格までわかるから、関わりたくない人は避けられる。


悪いことを挙げれば正直無限に出てくるが、身近なものだけでいうと悪意も善意も全部わかるせいでシンプルに精神病むし、サプライズはサプライズじゃなくなる。もちろん相手は私のことをヒューマルとは知らないのでサプライズに全力で乗っかる。常に感覚が触覚に伝わるからシンプルに毎日が痛い。などなど。

何を言っているかわからないとは思うが、私もこれ以上説明のしようがない。そんな理解されないことも悪いこと。


最大の難点は共有できる人が周りにいないこと。常に孤独で慣れるまでは常に気が狂いそうだった。

今はもう慣れたけど、正直いつ人生が終わっても異論はないしなんなら望んでいる。

希望なんて言葉は、もうずいぶん前に無くなった。


人生が変わったのは、それから数ヶ月経った頃だった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

あべこべな世界

廣瀬純七
ファンタジー
男女の立場が入れ替わったあべこべな世界で想像を越える不思議な日常を体験した健太の話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

異世界配信中。幼馴染みに捨てられた俺に、神々(視聴者)がコメントしてくるんだが。

葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。 だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。 突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。 これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

処理中です...