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第07話 アルガル
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第07話 アルガル
翌朝、日の出とともに火の後始末をして出立の準備をする二人。仮眠で固まった身体を軽くほぐしてから荷物をまとめて出発する。
次の日も天気は良く、魔物との遭遇も幸いなことになくて順調にアルガルの街へと進んでいく。
コンセイが本来想定していた森の切れ目の開けた場所を越えて再び森へと入る。
「何だか、遠くで戦いの音が聞こえているような気がするでござる」
「そうだな、誰かが戦っているのかもしれない。ここまで来るとアルガルの街からの冒険者が薬草とか、魔物の素材を求めて動いているだろうしな」
「なるほど、そうでござるな」
スミレが遠くの音に耳を澄ますと確かに剣戟や魔法と思しき音などが聞こえる。
コンセイはそんな音を聞きながらも先を急ぐように足を進めるのだった。
「そろそろアルガルの街だ」
そんなコンセイの言葉にスミレは少しだけ緊張と期待が交錯する。
高い壁に囲まれた要塞のような街が彼女の目に飛び込んでくる。
「おー……圧巻でござるな」
スミレが圧倒的な存在感を放つ要塞街を眺め感心の声を上げた。
幾つかの街道がその要塞街へと向かって延びており、森を抜けて街の周りで合流していた。
「あれがそうでござるか……アルガルの街」
スミレがアルガルの街の姿に瞳を輝かせて、指を指す。
ぴょんぴょんと跳ねそうなほど高揚して、コンセイに顔を向けている。
「そうだな……」
対してコンセイは、少しぼんやりした返事を返していた。
ひさしぶりに訪れるアルガルの街で、知り合いと会うこともあるかもしれないとかもあるが何よりソロで長く冒険者をしていた自分とこんな可愛くも凄腕のサムライ少女が一緒に旅をしているのかを考えると不思議な感覚だと今更ながら思っていたのだ。
本当は知り合いに息災かどうかと顔を見せてみようと気まぐれに考え足を向けた程度であるというのに。
「どんな街なのでござろうか」
「うーん、しばらくぶりだから今の雰囲気とかは解らないんだが……。まあ、でも……活気に溢れた向上心あふれる冒険者が多い街だな。その分、治安は他に比べて少々悪いが……」
「ふむ、そうでござるか……」
「魔物相手に命の遣り取りをする冒険者が多くなるとどうしても避けられないことだから仕方ない」
ましてやこの街は、不定期とはいえスタンピードが起こるような所なのだ。他より命の危機にさらされる可能性が高い。
「危ないところには行くなよ……腕は立つのにそそっかしいからな、スミレは」
そそっかしいと口にしたものの、素直すぎるのが彼女の気をつけるべきところだろう。
勧められるがままに、仲間になったばかりの男から受け取った睡眠薬入りの食べ物を口にしたのだから。
「もう、大丈夫でござるよ」
スミレは恥ずかしさに頬を染める。
「まあ、他所より物騒なところだから注意してくれ、ということだ」
うっかりと騙されて、また攫われ売られそうになるなんてことないようにしっかりとして欲しいものだと考えるコンセイ。
「それよりも、コンセイ殿も注意なされるが良いかと。……洞窟での手際といい、そそっかしいのはむしろコンセイ殿の方かと思われるでござるよ」
「……まあな」
洞窟での手際の悪さは実際その通りなので言い返す言葉もなかった。
そんなのだから、うだつのあがらない中年冒険者として日々を送ってしまっているのだろうが……。
それも人に言わせれば、冒険者としてその年まで無事でいること自体がある種の実力を示しているんだと褒めてもらったりしたのだが、本人としてはあまりぴんとこない。
まあ危険な任務をまったくやらない訳でもなく、引くべきところは引いているだけなのだが、それで命を繋いでいることが無茶しがちな冒険者の中にあって貴重なことだということらしい。
けれど同業者からは、一攫千金を夢見るのが冒険者だろうに、金玉ついてるのか、などと悪口を言われたこともあったりする。
「大きな壁でござるな……」
スタンピードに耐えて対抗するために高く建てられた石壁を見て呆けるスミレ。
確かに他にはなかなかここまで大きな壁に囲まれた街は少ない。
「そうだな。街が近いが……この街アルガルは魔物の通り道と呼ばれスタンピードもたびたび発生するような危険かつ重要な場所だ。すぐそこに街が見えるからといって油断しない方が良い……というより、むしろ警戒した方がいいかもしれない。まあ、ほかの冒険者が片付けてくれていることが多いとはいえ、ほかの街に比べて、街近くでの魔物との遭遇頻度が高いからな」
「ふふっ、いざとなったらそれがしにまかせてくだされ」
「ああ、頼むよ。頼りにしてるよ」
そんな会話をしながら街へと近づいていく。
道なりに進むと街の東側の入口の門へと導かれる。
魔物が多い分、素材を求めてあちこちから商人がやってくるので街の入り口も複数ある。ただ、スタンピードが発生する北側は、厚い壁で容易に突破されないように門も非常用の小さなものしか存在しない。
「ようこそ! ここはアルガルの街だ! さあ、身分証を見せてくれ!」
コンセイとスミレはそれぞれギルドカードを示す。
スミレは攫われたものの、どうやらギルドカードは取り上げられなかったらしい。
「ふむ、この年齢でこのランクとはな……色々なものが居るのだな」
コンセイのギルドカードを見て門番が意外そうな顔をする。
「そういうものさ。臆病だけで何とか生き延びてきたものでな」
「そういうことにしておこう。入りたまえ!」
門番が示した道を歩くと、目の前に現れたのは開かれた大きな門だった。
「あいかわらず大きな門だ」
「はい、とても大きいでござるな……」
二人はその大きさに圧倒された。厚く高く大きい門だった。
いざという時には大挙して出るために、こうしているとのことである。
「このアルガルの街は、魔物の通り道で、防衛要塞としての役割も持たされているからな。これくらいの広さが居るって聞いた事ある」
単純に引き篭もって耐えるという篭城拠点ではないということである。
これ以上南に向けて進まないようにという防波堤の役割もあるらしい。
「これくらいないとスタンピードには耐えられないわな、そりゃ」
「そうでござるな」
その後、二人はこの街のギルドへと向かった。
「ギルドカードの当地登録と、残りの魔石の換金をしよう」
コンセイは記憶と変わらない位置に冒険者ギルドがあることを何処かで安堵しながら中へと入っていく。
まだ、街外の冒険者が帰ってくるピーク時間ではないので、わりあいとゆるやかな空気の中、換金受付を済ませるコンセイ。
それから、ギルドカードの当地登録をギルドの受付嬢に頼む。
ギルドカードを預けて、更新している間にギルド内を見回すコンセイ。
記憶の中のアルガルの街のギルドと変わらない雰囲気。
「……」
まあ、大抵のギルドの雰囲気は似たり寄ったりなのでどちらかというとコンセイの思い込みに近いかもしれない。
「はい、どうぞ。コンセイさん、スミレさん。コンセイさんは何度かこちらにいらっしゃったんですね。お帰りなさい」
コンセイの記憶には出てこない受付嬢だが、更新時の記録を見たのだろうか。
笑顔でお帰りなさいと言われむずがゆい心地になる。
「ああ……」
「ふふっ」
ぶっきらぼうに応えるコンセイを可愛いと思ったのか、スミレが隣で笑っていた。
そうやってギルドの当地登録を済ませた二人は宿をとることにした。
翌朝、日の出とともに火の後始末をして出立の準備をする二人。仮眠で固まった身体を軽くほぐしてから荷物をまとめて出発する。
次の日も天気は良く、魔物との遭遇も幸いなことになくて順調にアルガルの街へと進んでいく。
コンセイが本来想定していた森の切れ目の開けた場所を越えて再び森へと入る。
「何だか、遠くで戦いの音が聞こえているような気がするでござる」
「そうだな、誰かが戦っているのかもしれない。ここまで来るとアルガルの街からの冒険者が薬草とか、魔物の素材を求めて動いているだろうしな」
「なるほど、そうでござるな」
スミレが遠くの音に耳を澄ますと確かに剣戟や魔法と思しき音などが聞こえる。
コンセイはそんな音を聞きながらも先を急ぐように足を進めるのだった。
「そろそろアルガルの街だ」
そんなコンセイの言葉にスミレは少しだけ緊張と期待が交錯する。
高い壁に囲まれた要塞のような街が彼女の目に飛び込んでくる。
「おー……圧巻でござるな」
スミレが圧倒的な存在感を放つ要塞街を眺め感心の声を上げた。
幾つかの街道がその要塞街へと向かって延びており、森を抜けて街の周りで合流していた。
「あれがそうでござるか……アルガルの街」
スミレがアルガルの街の姿に瞳を輝かせて、指を指す。
ぴょんぴょんと跳ねそうなほど高揚して、コンセイに顔を向けている。
「そうだな……」
対してコンセイは、少しぼんやりした返事を返していた。
ひさしぶりに訪れるアルガルの街で、知り合いと会うこともあるかもしれないとかもあるが何よりソロで長く冒険者をしていた自分とこんな可愛くも凄腕のサムライ少女が一緒に旅をしているのかを考えると不思議な感覚だと今更ながら思っていたのだ。
本当は知り合いに息災かどうかと顔を見せてみようと気まぐれに考え足を向けた程度であるというのに。
「どんな街なのでござろうか」
「うーん、しばらくぶりだから今の雰囲気とかは解らないんだが……。まあ、でも……活気に溢れた向上心あふれる冒険者が多い街だな。その分、治安は他に比べて少々悪いが……」
「ふむ、そうでござるか……」
「魔物相手に命の遣り取りをする冒険者が多くなるとどうしても避けられないことだから仕方ない」
ましてやこの街は、不定期とはいえスタンピードが起こるような所なのだ。他より命の危機にさらされる可能性が高い。
「危ないところには行くなよ……腕は立つのにそそっかしいからな、スミレは」
そそっかしいと口にしたものの、素直すぎるのが彼女の気をつけるべきところだろう。
勧められるがままに、仲間になったばかりの男から受け取った睡眠薬入りの食べ物を口にしたのだから。
「もう、大丈夫でござるよ」
スミレは恥ずかしさに頬を染める。
「まあ、他所より物騒なところだから注意してくれ、ということだ」
うっかりと騙されて、また攫われ売られそうになるなんてことないようにしっかりとして欲しいものだと考えるコンセイ。
「それよりも、コンセイ殿も注意なされるが良いかと。……洞窟での手際といい、そそっかしいのはむしろコンセイ殿の方かと思われるでござるよ」
「……まあな」
洞窟での手際の悪さは実際その通りなので言い返す言葉もなかった。
そんなのだから、うだつのあがらない中年冒険者として日々を送ってしまっているのだろうが……。
それも人に言わせれば、冒険者としてその年まで無事でいること自体がある種の実力を示しているんだと褒めてもらったりしたのだが、本人としてはあまりぴんとこない。
まあ危険な任務をまったくやらない訳でもなく、引くべきところは引いているだけなのだが、それで命を繋いでいることが無茶しがちな冒険者の中にあって貴重なことだということらしい。
けれど同業者からは、一攫千金を夢見るのが冒険者だろうに、金玉ついてるのか、などと悪口を言われたこともあったりする。
「大きな壁でござるな……」
スタンピードに耐えて対抗するために高く建てられた石壁を見て呆けるスミレ。
確かに他にはなかなかここまで大きな壁に囲まれた街は少ない。
「そうだな。街が近いが……この街アルガルは魔物の通り道と呼ばれスタンピードもたびたび発生するような危険かつ重要な場所だ。すぐそこに街が見えるからといって油断しない方が良い……というより、むしろ警戒した方がいいかもしれない。まあ、ほかの冒険者が片付けてくれていることが多いとはいえ、ほかの街に比べて、街近くでの魔物との遭遇頻度が高いからな」
「ふふっ、いざとなったらそれがしにまかせてくだされ」
「ああ、頼むよ。頼りにしてるよ」
そんな会話をしながら街へと近づいていく。
道なりに進むと街の東側の入口の門へと導かれる。
魔物が多い分、素材を求めてあちこちから商人がやってくるので街の入り口も複数ある。ただ、スタンピードが発生する北側は、厚い壁で容易に突破されないように門も非常用の小さなものしか存在しない。
「ようこそ! ここはアルガルの街だ! さあ、身分証を見せてくれ!」
コンセイとスミレはそれぞれギルドカードを示す。
スミレは攫われたものの、どうやらギルドカードは取り上げられなかったらしい。
「ふむ、この年齢でこのランクとはな……色々なものが居るのだな」
コンセイのギルドカードを見て門番が意外そうな顔をする。
「そういうものさ。臆病だけで何とか生き延びてきたものでな」
「そういうことにしておこう。入りたまえ!」
門番が示した道を歩くと、目の前に現れたのは開かれた大きな門だった。
「あいかわらず大きな門だ」
「はい、とても大きいでござるな……」
二人はその大きさに圧倒された。厚く高く大きい門だった。
いざという時には大挙して出るために、こうしているとのことである。
「このアルガルの街は、魔物の通り道で、防衛要塞としての役割も持たされているからな。これくらいの広さが居るって聞いた事ある」
単純に引き篭もって耐えるという篭城拠点ではないということである。
これ以上南に向けて進まないようにという防波堤の役割もあるらしい。
「これくらいないとスタンピードには耐えられないわな、そりゃ」
「そうでござるな」
その後、二人はこの街のギルドへと向かった。
「ギルドカードの当地登録と、残りの魔石の換金をしよう」
コンセイは記憶と変わらない位置に冒険者ギルドがあることを何処かで安堵しながら中へと入っていく。
まだ、街外の冒険者が帰ってくるピーク時間ではないので、わりあいとゆるやかな空気の中、換金受付を済ませるコンセイ。
それから、ギルドカードの当地登録をギルドの受付嬢に頼む。
ギルドカードを預けて、更新している間にギルド内を見回すコンセイ。
記憶の中のアルガルの街のギルドと変わらない雰囲気。
「……」
まあ、大抵のギルドの雰囲気は似たり寄ったりなのでどちらかというとコンセイの思い込みに近いかもしれない。
「はい、どうぞ。コンセイさん、スミレさん。コンセイさんは何度かこちらにいらっしゃったんですね。お帰りなさい」
コンセイの記憶には出てこない受付嬢だが、更新時の記録を見たのだろうか。
笑顔でお帰りなさいと言われむずがゆい心地になる。
「ああ……」
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