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伍
婚姻届送信2
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「そうだ。ミクちゃんは、昨日こうしてましたね」
香菜ちゃんは俺の両腕を掴み、自分の胸の前で合わせる。
「安全ベルト装着」
はは! 可愛いな。
「あ! 違いました。こっちは」
香菜ちゃんは俺の右手を胸の膨らみに当てた。
ミクちゃんより若干小さいな。
いや、そんな場合じゃない。
ミクちゃんが横で睨んでいる。
「こっちは、ここに」
香菜ちゃんは、俺の左手を股間にあてる。
「あ……あは……可愛いな、香菜ちゃん」
俺は慌てて、手を離して香菜ちゃんの頭をなでなでした。
「お兄さん」
香菜ちゃんは顔を上げた。
大きなメガネの向こうから、悲しそうな目で俺を見つめている。
「どうして香菜には、してくれないのですか?」
「え! いや……その」
「香菜のこと、嫌いなのですか?」
「違う! 違う! 嫌いなわけないだろう」
「では、香菜も気持ちよくしてください」
「ああ! でもね。まだ申請が受理されていないし……」
「そうでした! まだ受理されていませんでしたね。万が一申請が受理されなかった場合、お兄さんは犯罪者になるところでした」
「そうなんだよ」
「申請が通ったら、たっぷり可愛がってくださいね」
「え? ええっと……」
「お兄ちゃん」
左隣から、怨嗟の籠ったミクちゃんの声……
「あのね……ミクちゃん……」
「メール来ているよ」
ミクちゃんが指差すPC画面に、メール到着を知らせる通知が表示されていた。
「やっと来ましたね」
俺が手を出すより早く、香菜ちゃんがマウスを取ってメールを開く。
だが、申請は受理されていなかった。
香菜ちゃんは俺の両腕を掴み、自分の胸の前で合わせる。
「安全ベルト装着」
はは! 可愛いな。
「あ! 違いました。こっちは」
香菜ちゃんは俺の右手を胸の膨らみに当てた。
ミクちゃんより若干小さいな。
いや、そんな場合じゃない。
ミクちゃんが横で睨んでいる。
「こっちは、ここに」
香菜ちゃんは、俺の左手を股間にあてる。
「あ……あは……可愛いな、香菜ちゃん」
俺は慌てて、手を離して香菜ちゃんの頭をなでなでした。
「お兄さん」
香菜ちゃんは顔を上げた。
大きなメガネの向こうから、悲しそうな目で俺を見つめている。
「どうして香菜には、してくれないのですか?」
「え! いや……その」
「香菜のこと、嫌いなのですか?」
「違う! 違う! 嫌いなわけないだろう」
「では、香菜も気持ちよくしてください」
「ああ! でもね。まだ申請が受理されていないし……」
「そうでした! まだ受理されていませんでしたね。万が一申請が受理されなかった場合、お兄さんは犯罪者になるところでした」
「そうなんだよ」
「申請が通ったら、たっぷり可愛がってくださいね」
「え? ええっと……」
「お兄ちゃん」
左隣から、怨嗟の籠ったミクちゃんの声……
「あのね……ミクちゃん……」
「メール来ているよ」
ミクちゃんが指差すPC画面に、メール到着を知らせる通知が表示されていた。
「やっと来ましたね」
俺が手を出すより早く、香菜ちゃんがマウスを取ってメールを開く。
だが、申請は受理されていなかった。
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