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第105話 古代文明都市 地下1階
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『ここは…電力が供給されてないのか…?』
天井にLEDライトのようなものがあるが、機能していないため真っ暗で何も見えない。
道理で扉がロックされていなかったわけだ。
「…弟子よ、まだ体力は残っておるのじゃ?」
「はい。まだまだ余裕です。」
「うむ。なら早速ここの探索をするのじゃ。」
「ちょっと待っててください!!」
「む…?」
俺は“アイテムボックス“からヒカリゴケを使った自作魔道具を取り出した。
そのヒカリゴケに水を少し垂らすことで、懐中電灯程度まで光量を増した。
「おぉ…でかしたのじゃ!!」
「ありがとうございます!!」
はぐれないよう、師範が俺の手を握った。
柔らかくて小さく、そして温かかった。
『落ちつかないけど…進むか。』
“構造探知“によると、現在地は地下1階の西区画のようだ。
東に向かって探索をする。
地面にはカーペットが敷かれており、壁には白い壁紙が貼られていた。
まるで前世の会社のような場所だ。
『うっ…嫌な思い出が…』
「大丈夫なのじゃ?」
「は、はい…」
深呼吸して気分を落ち着かせ、探索を続けた。
“構造探知“によると、どうやら広大な1つの階層を部屋や敷居で分けて区画整理しているようだ。
『まずは中央手前の1番広い部屋から入ってみるか…』
「師範、この部屋に入ってみましょう。」
「うむ。妾はついていくのじゃ。」
地下1階の扉は鋼鉄ではなくアルミで出来ていた。
利便性を優先したのだろうか…?
扉の上には何やら看板のような表記があるが、古びていて読み取れない。
部屋の中に入ると、そこにはコールドスリープ用ポッドのようなものがずらりと並んでいた。
「これは…なんじゃ?」
「さぁ…おそらくこの中に入って何かするんでしょうね。」
「うむ…」
おそらく睡眠用の機械だと思われるが、転生していることに気付かれたくないのではぐらかした。
『…他に何かないか探してみよう。』
じっくりと時間をかけて部屋の中を歩き回った。
だが、見つかったのはポッドだけだった。
「次の部屋に行くのじゃ。」
「はい。」
扉を出て、左手前の部屋の前へ移動した。
ここの表記も古びていて読み取れなかった。
中に入ると、そこには部屋の中央に表面が平らで巨大な楕円形の物体がポツンと置いてあった。
『これは…なんだ?』
会議室のテーブルのような感じはするが、辺りを探しても椅子が全く見当たらない。
テーブルだけの会議室などあり得ない。
きっと別の部屋なのだろう。
『前世より文明が進んでるからよく分からないな…』
「弟子よ、この物体は等間隔に切れ込みが入っているのじゃ!!」
「本当ですか?」
「うむ!!こことここと…」
「師範、その切れ込みは引き出せますか?」
「やってみるのじゃ。」
物体に指の跡がつくほど強く掴み、思いっきり引っ張った。
その切れ込みを引いて取り出すと、椅子の形をしていた。
「ふむ…中には何も無いようじゃな。」
『やっぱり会議室だったのか。とは言っても、それが分かったところで収穫は何もないな…』
それから西区画を探索し終えたが、部屋には作業用デスクばかりで特に収穫はなかった。
『何か役立つアーティファクトが欲しいのに…』
やはり地下1階は仕事をするスペースなのだろうか?
武器の1つも、装備の1つも見当たらない。
「弟子よ、一区切りついたし休憩するのじゃ。」
「はい。」
この前大量に料理しておいたのが偶然役に立った。
“アイテムボックス“から焼肉と木皿を取り出し、師範と一緒に食事を取った。
「…ふむ、お主はこの施設についてどう思うのじゃ?」
「下の階層に降りれば何か分かるかと。」
「妾もそう思うのじゃ。まるでダンジョンみたいなのじゃよな…」
「ですね。」
ダンジョンとは正体不明の建造物である。
曰く、ダンジョンは魔物である。
詳しい説明はダンジョンを訪ねた時にする。
ここでは深部に進めば進むほど攻略難易度が上がり、得られるドロップ品のランクが高くなるという点がにているのだ。
…まあここはダンジョンではないのでドロップ品が得られるとは限らないが。
「…探索を再開するのじゃ。」
「はい。」
仕切られている扉を開け、東区画に入った。
そこは部屋がない巨大な空間で、工場の役割を担っていたのかたくさんの大型機械が並んでいた。
「…っ!!弟子よ、後ろに下がるのじゃ!!」
「は、はい!!」
ヒカリゴケの光源では大型機械の全体像がよく見えないので分からないが…
もしかすると大型サイボーグなのかもしれない。
警戒すること数分
「…何も起こらないのじゃ。」
「そうですね。助かりました。」
それから探索をして気付いたのだが、前世の学生時代に訪れた車の製造工場に少し似ている。
文明が進んでいることから推測するに、空飛ぶ車の工場だろうか?
『…分からん。東区画もそろそろ終わりか。』
それから数十分かけて東区画の探索も終えた。
結果、東区画でも特に収穫はなかった。
「あっ…」
ヒカリゴケが光を発しなくなってしまった。
「外では日が暮れたんじゃな。今日はここで野宿するのじゃ。」
「はい。」
”アイテムボックス”の中には松明も入れてあるが、室内で火を使うのは酸欠を起こす可能性があるので控えておこう。
東区画の端に地下2階へ続く通路の扉があったので、そこの前で野宿の準備をした。
それから夕食を取り、”機械探知”で周囲を警戒しながら眠りについた。
天井にLEDライトのようなものがあるが、機能していないため真っ暗で何も見えない。
道理で扉がロックされていなかったわけだ。
「…弟子よ、まだ体力は残っておるのじゃ?」
「はい。まだまだ余裕です。」
「うむ。なら早速ここの探索をするのじゃ。」
「ちょっと待っててください!!」
「む…?」
俺は“アイテムボックス“からヒカリゴケを使った自作魔道具を取り出した。
そのヒカリゴケに水を少し垂らすことで、懐中電灯程度まで光量を増した。
「おぉ…でかしたのじゃ!!」
「ありがとうございます!!」
はぐれないよう、師範が俺の手を握った。
柔らかくて小さく、そして温かかった。
『落ちつかないけど…進むか。』
“構造探知“によると、現在地は地下1階の西区画のようだ。
東に向かって探索をする。
地面にはカーペットが敷かれており、壁には白い壁紙が貼られていた。
まるで前世の会社のような場所だ。
『うっ…嫌な思い出が…』
「大丈夫なのじゃ?」
「は、はい…」
深呼吸して気分を落ち着かせ、探索を続けた。
“構造探知“によると、どうやら広大な1つの階層を部屋や敷居で分けて区画整理しているようだ。
『まずは中央手前の1番広い部屋から入ってみるか…』
「師範、この部屋に入ってみましょう。」
「うむ。妾はついていくのじゃ。」
地下1階の扉は鋼鉄ではなくアルミで出来ていた。
利便性を優先したのだろうか…?
扉の上には何やら看板のような表記があるが、古びていて読み取れない。
部屋の中に入ると、そこにはコールドスリープ用ポッドのようなものがずらりと並んでいた。
「これは…なんじゃ?」
「さぁ…おそらくこの中に入って何かするんでしょうね。」
「うむ…」
おそらく睡眠用の機械だと思われるが、転生していることに気付かれたくないのではぐらかした。
『…他に何かないか探してみよう。』
じっくりと時間をかけて部屋の中を歩き回った。
だが、見つかったのはポッドだけだった。
「次の部屋に行くのじゃ。」
「はい。」
扉を出て、左手前の部屋の前へ移動した。
ここの表記も古びていて読み取れなかった。
中に入ると、そこには部屋の中央に表面が平らで巨大な楕円形の物体がポツンと置いてあった。
『これは…なんだ?』
会議室のテーブルのような感じはするが、辺りを探しても椅子が全く見当たらない。
テーブルだけの会議室などあり得ない。
きっと別の部屋なのだろう。
『前世より文明が進んでるからよく分からないな…』
「弟子よ、この物体は等間隔に切れ込みが入っているのじゃ!!」
「本当ですか?」
「うむ!!こことここと…」
「師範、その切れ込みは引き出せますか?」
「やってみるのじゃ。」
物体に指の跡がつくほど強く掴み、思いっきり引っ張った。
その切れ込みを引いて取り出すと、椅子の形をしていた。
「ふむ…中には何も無いようじゃな。」
『やっぱり会議室だったのか。とは言っても、それが分かったところで収穫は何もないな…』
それから西区画を探索し終えたが、部屋には作業用デスクばかりで特に収穫はなかった。
『何か役立つアーティファクトが欲しいのに…』
やはり地下1階は仕事をするスペースなのだろうか?
武器の1つも、装備の1つも見当たらない。
「弟子よ、一区切りついたし休憩するのじゃ。」
「はい。」
この前大量に料理しておいたのが偶然役に立った。
“アイテムボックス“から焼肉と木皿を取り出し、師範と一緒に食事を取った。
「…ふむ、お主はこの施設についてどう思うのじゃ?」
「下の階層に降りれば何か分かるかと。」
「妾もそう思うのじゃ。まるでダンジョンみたいなのじゃよな…」
「ですね。」
ダンジョンとは正体不明の建造物である。
曰く、ダンジョンは魔物である。
詳しい説明はダンジョンを訪ねた時にする。
ここでは深部に進めば進むほど攻略難易度が上がり、得られるドロップ品のランクが高くなるという点がにているのだ。
…まあここはダンジョンではないのでドロップ品が得られるとは限らないが。
「…探索を再開するのじゃ。」
「はい。」
仕切られている扉を開け、東区画に入った。
そこは部屋がない巨大な空間で、工場の役割を担っていたのかたくさんの大型機械が並んでいた。
「…っ!!弟子よ、後ろに下がるのじゃ!!」
「は、はい!!」
ヒカリゴケの光源では大型機械の全体像がよく見えないので分からないが…
もしかすると大型サイボーグなのかもしれない。
警戒すること数分
「…何も起こらないのじゃ。」
「そうですね。助かりました。」
それから探索をして気付いたのだが、前世の学生時代に訪れた車の製造工場に少し似ている。
文明が進んでいることから推測するに、空飛ぶ車の工場だろうか?
『…分からん。東区画もそろそろ終わりか。』
それから数十分かけて東区画の探索も終えた。
結果、東区画でも特に収穫はなかった。
「あっ…」
ヒカリゴケが光を発しなくなってしまった。
「外では日が暮れたんじゃな。今日はここで野宿するのじゃ。」
「はい。」
”アイテムボックス”の中には松明も入れてあるが、室内で火を使うのは酸欠を起こす可能性があるので控えておこう。
東区画の端に地下2階へ続く通路の扉があったので、そこの前で野宿の準備をした。
それから夕食を取り、”機械探知”で周囲を警戒しながら眠りについた。
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