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第189話 迷宮都市 邪神教徒
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上級者向けダンジョンを攻略したその日の夜
「アルフレッド様、例の件でお話が。」
「…分かった。ここで聞こう。」
これから名が売れていくにあたって逆恨みしてくる者も増えるだろうと考え、実はソフィアを戦闘メイドに育成している最中だ。
真っ向から戦うのは俺達の役目なので、現在はLv上げではなく主に暗殺術を中心に鍛えさせている。
例の件とは、その暗殺術の気配を殺す訓練を兼ねた邪神教に関する情報収集である。
「最近第18ダンジョン上層で死亡者が増えているのはご存知でしょうか?」
「ああ。ギルドでパウロが頭を抱えていたからな。」
迷宮都市のダンジョンはあくまで政治や経済の道具として認識されているので、数字が名称なのだ。
”初心者向けダンジョン”や”上級者向けダンジョン”も、俗称ではなく実際の名称である。
ちなみに第18ダンジョンは現在計164層構造の中型で、俺達が攻略しようと考えていたうちの1つだ。
「これはあくまで私個人の見解に過ぎないのですが、ダンジョン内に邪神教徒が潜伏していると思われます。未帰還者リスト、もとい死亡者リストを見たところ全員が創造神教の信者達でしたので信憑性は高いかと。」
「なるほど…確かにダンジョンは世界中で指名手配されてる邪神教徒達が潜伏するのにもってこいだしな。」
実際に邪神教徒や盗賊の多くは目撃される可能性、そしてなにより騎士団に追われる可能性が低い遺跡やダンジョン内で活動していることが多い。
師範は全て返り討ちにしたものの何度もボスを倒して疲労したところを狙って襲われたらしく、怒りを露にしていた。
若干の負荷はかかっているが”盗賊探知”や”邪神教徒探知”を行使しながら活動しているので、不意打ちを喰らう心配はないだろう。
「邪神教徒討伐をサブ目的とし、次の攻略は第18ダンジョンにしては如何でしょうか?」
「そうだな…」
俺は死亡者リストを手に取り、深く考え込んだ。
邪神教徒の脅威は計り知れないものであるからだ。
死亡者の最高冒険者ランクはB、そしてそのパーティーメンバー5人のうち1人も帰還していないことからAランク冒険者5人を上回る実力を持つということだ。
邪神教徒達は目撃情報が流出するのを避けるはずなので、彼ら5人を確実に殺す術を持っていたわけだ。
とすると、邪神の加護を授かった何らかの特異能力者が存在する可能性が低くはない。
『”探知”のおかげで不意打ちは避けられるし、戦闘能力的にも俺達なら問題ないか…』
「…ソフィアの意見を採用しよう。攻略開始は明後日、明日は丸々準備期間とする。」
「かしこまりました。4人に伝えてまいります。」
それから俺は思いつく対策全てをメモに書き出し、抜けが無いか不安を感じつつも眠りについた。
クレア達は邪神教徒がいる可能性を踏まえ、第18ダンジョン攻略を快く了解してくれた。
翌朝
庭で早朝訓練を終えて入浴した後、1人でギルドへ向かった。
そして、念のため俺達が第18ダンジョンへ向かうことをパウロに伝えておいた。
「お前さん達がAランク魔物にやられる訳がない。…つまり帰ってこなかったら強力または大量な邪神教徒いるってことだな。」
「ああ。よろしく頼むぞ。」
「了解した。お前さん達なら死ぬことは無いとは思うが…気を付けろよ?」
「ああ。それじゃあな。」
俺としても死ぬつもりは毛頭ないし、吸血鬼になったので死ぬ可能性は万に一つ程度しかない。
最悪の場合は何としてでもクレア達だけは逃がすし、俺も”偽装”をフル活用して逃げるつもりだ。
『さて…あとはアイテムの準備だな。』
第18ダンジョンを攻略するといっても、泊まり込みで何日も帰って来ないわけではない。
上級者向けダンジョンと同様に1日1ボス撃破して記録の扉から帰るつもりである。
念のための状態異常回復薬や”結界展開の石”などを出しやすいようにセットして俺の準備は完了した。
「アルフレッド、入っていいか?」
「いいぞ。…どうしたクレア?」
「オレ気付いちまったんだけどよ…アルフレッドは何か欲しいものでもあるのか?」
「えっ?」
「だって邪神教徒って宝を貯め込んでる奴らだろ?」
クレアにとってはそういう認識だったとは…
確かに邪神教徒は魔道具を持っていることが多いので副次的な目的として無いとは言い切れない。
「あー…別にそういうわけじゃないぞ。創造神様への恩義を返すためとこれ以上死者を出さないために邪神教徒を討伐するんだ。」
「恩義って何だ?」
「それは…」
おそらく多くのユニークスキルを見せた師範には俺が転生者であることに勘付かれているだろう。
家族にはまだ明かしていないが、いずれその時が来れば明かすつもりだ。
『…口止めされてないし、今後の俺の目的を明らかにして動きやすくするためにもクレア達なら明かしてもいいか。』
「…そうだな。いい機会だし、全員を会議テーブルに集めてくれるか?大事な話がある。」
「?分かった。」
クレアは不思議そうな顔をして俺の部屋を出て、隣のイザベルの部屋に入っていった。
俺は話す内容をまとめながらダイニングに向かい、会議テーブルに座った。
「アルフレッド様、例の件でお話が。」
「…分かった。ここで聞こう。」
これから名が売れていくにあたって逆恨みしてくる者も増えるだろうと考え、実はソフィアを戦闘メイドに育成している最中だ。
真っ向から戦うのは俺達の役目なので、現在はLv上げではなく主に暗殺術を中心に鍛えさせている。
例の件とは、その暗殺術の気配を殺す訓練を兼ねた邪神教に関する情報収集である。
「最近第18ダンジョン上層で死亡者が増えているのはご存知でしょうか?」
「ああ。ギルドでパウロが頭を抱えていたからな。」
迷宮都市のダンジョンはあくまで政治や経済の道具として認識されているので、数字が名称なのだ。
”初心者向けダンジョン”や”上級者向けダンジョン”も、俗称ではなく実際の名称である。
ちなみに第18ダンジョンは現在計164層構造の中型で、俺達が攻略しようと考えていたうちの1つだ。
「これはあくまで私個人の見解に過ぎないのですが、ダンジョン内に邪神教徒が潜伏していると思われます。未帰還者リスト、もとい死亡者リストを見たところ全員が創造神教の信者達でしたので信憑性は高いかと。」
「なるほど…確かにダンジョンは世界中で指名手配されてる邪神教徒達が潜伏するのにもってこいだしな。」
実際に邪神教徒や盗賊の多くは目撃される可能性、そしてなにより騎士団に追われる可能性が低い遺跡やダンジョン内で活動していることが多い。
師範は全て返り討ちにしたものの何度もボスを倒して疲労したところを狙って襲われたらしく、怒りを露にしていた。
若干の負荷はかかっているが”盗賊探知”や”邪神教徒探知”を行使しながら活動しているので、不意打ちを喰らう心配はないだろう。
「邪神教徒討伐をサブ目的とし、次の攻略は第18ダンジョンにしては如何でしょうか?」
「そうだな…」
俺は死亡者リストを手に取り、深く考え込んだ。
邪神教徒の脅威は計り知れないものであるからだ。
死亡者の最高冒険者ランクはB、そしてそのパーティーメンバー5人のうち1人も帰還していないことからAランク冒険者5人を上回る実力を持つということだ。
邪神教徒達は目撃情報が流出するのを避けるはずなので、彼ら5人を確実に殺す術を持っていたわけだ。
とすると、邪神の加護を授かった何らかの特異能力者が存在する可能性が低くはない。
『”探知”のおかげで不意打ちは避けられるし、戦闘能力的にも俺達なら問題ないか…』
「…ソフィアの意見を採用しよう。攻略開始は明後日、明日は丸々準備期間とする。」
「かしこまりました。4人に伝えてまいります。」
それから俺は思いつく対策全てをメモに書き出し、抜けが無いか不安を感じつつも眠りについた。
クレア達は邪神教徒がいる可能性を踏まえ、第18ダンジョン攻略を快く了解してくれた。
翌朝
庭で早朝訓練を終えて入浴した後、1人でギルドへ向かった。
そして、念のため俺達が第18ダンジョンへ向かうことをパウロに伝えておいた。
「お前さん達がAランク魔物にやられる訳がない。…つまり帰ってこなかったら強力または大量な邪神教徒いるってことだな。」
「ああ。よろしく頼むぞ。」
「了解した。お前さん達なら死ぬことは無いとは思うが…気を付けろよ?」
「ああ。それじゃあな。」
俺としても死ぬつもりは毛頭ないし、吸血鬼になったので死ぬ可能性は万に一つ程度しかない。
最悪の場合は何としてでもクレア達だけは逃がすし、俺も”偽装”をフル活用して逃げるつもりだ。
『さて…あとはアイテムの準備だな。』
第18ダンジョンを攻略するといっても、泊まり込みで何日も帰って来ないわけではない。
上級者向けダンジョンと同様に1日1ボス撃破して記録の扉から帰るつもりである。
念のための状態異常回復薬や”結界展開の石”などを出しやすいようにセットして俺の準備は完了した。
「アルフレッド、入っていいか?」
「いいぞ。…どうしたクレア?」
「オレ気付いちまったんだけどよ…アルフレッドは何か欲しいものでもあるのか?」
「えっ?」
「だって邪神教徒って宝を貯め込んでる奴らだろ?」
クレアにとってはそういう認識だったとは…
確かに邪神教徒は魔道具を持っていることが多いので副次的な目的として無いとは言い切れない。
「あー…別にそういうわけじゃないぞ。創造神様への恩義を返すためとこれ以上死者を出さないために邪神教徒を討伐するんだ。」
「恩義って何だ?」
「それは…」
おそらく多くのユニークスキルを見せた師範には俺が転生者であることに勘付かれているだろう。
家族にはまだ明かしていないが、いずれその時が来れば明かすつもりだ。
『…口止めされてないし、今後の俺の目的を明らかにして動きやすくするためにもクレア達なら明かしてもいいか。』
「…そうだな。いい機会だし、全員を会議テーブルに集めてくれるか?大事な話がある。」
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クレアは不思議そうな顔をして俺の部屋を出て、隣のイザベルの部屋に入っていった。
俺は話す内容をまとめながらダイニングに向かい、会議テーブルに座った。
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