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第38話 冒険者ランク上げ

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商品開発が一通り終わり、昼食を取った後冒険者ランクを上げる目的のもとギルドに向かった。

なぜなら、鍛冶に使う素材の費用が高いので自分で調達しようと思ったからだ。



「ダグラス君、久しぶり。」



以前報告でお世話になっていた職員に話しかけられた。



「お久しぶりですテレサさん。昇格試験って受けられますか?」



「えっとねー…あとDランククエストを17回達成する必要があるね。」



「分かりました。では”ウルフ討伐”を受けます。」



「分かったわ。気を付けていってらっしゃい。」



俺はヒヒイロカネの装備を付け、魔法とスキルをフル活用してウルフを狩りまくった。



結果、半日で82体を仕留めたのでクエストを8回達成し、さらにウルフの毛皮×82を売却したので計金貨8枚と銀貨1枚を得た。

また、”鑑定&略奪”をして”俊敏”スキルがDランクになった。



2日後の昼、残り9回を達成し時間が余ったのでダンジョンに来た。

その際に”俊敏”スキルはCランクになった。

昇格試験の会場はダンジョンであるそうなので、下見も兼ねての行動である。



俺は4層まで”マッピング”も終わってるので5層から探索を始めた。

5層の魔物は1~4層までの魔物の集まりで、最奥にボス部屋があるらしい。



ボスは5の倍数の階層に配置されており、ボスを倒すことでダンジョンの入り口にある転移ゲートからボス部屋の先にある休憩所の転移ゲートまでのショートカットが開通する。



さらに、ボスはいいドロップを落とすそうだ。



『周回してドロップ集めするのも視野に入れておくか。』



以前のように層全体の魔物を倒すと上位固体が発生するのでそれは防ぎたい。

しかし、”マッピング”でマップを全部埋めるには層全体を通る必要があり、その際に魔物に気づかれてしまう。



よって、俺はSPを消費して隠密Sを習得した。(SP54675→53680 -995)

これは”盗賊”スキルと連動しているようで、俺は既に”盗賊S”を習得しているので最大限に効果を発揮できた。



宝箱だけ回収して5層の探索を終えた。

合計6つ回収し、中身は細剣D×2、短剣D×2、ウェアウルフの毛皮C×1、翡翠のブレスレットCだった。



最後の二つはあたりだろう。

ブレスレットには”風属性魔法攻撃力+5%”の効果が付いていた。



そして俺はボス部屋に着いた。

一応ヒヒイロカネの装備を付けバフを全部行使した。



『初めてのボス戦だ!…よし、行くか!!』



中に入ると、ギルドで聞いた通り5層のボスはゴブリンウォーリアーDだった。

結果から言うと、片手剣でスキルを使わずに瞬殺した。



『まあ…そんなもんだよな。』



期待のドロップアイテムはアメジストの指輪Cだった。

効果は”闇属性魔法攻撃力+5%”だった。



これは当たりに分類されるだろう。

俺はそのままボス部屋の先の休憩所に進んだ。



そこには少し大きな転移ゲートがあり、手のマークがある部分に手をかざすとショートカットが開通した。



『今日はもう遅くなってきただろうから帰るか。』



俺は早速転移ゲートを通ってダンジョンの入り口に戻った。

それは空間魔法の”転移”と同じ感覚だった。



ギルドへ行き、クエスト報告をした後Cランク昇格試験を明日に約束した。

万が一前回のような事態になったときのために一応早めにベッドに横になった。



翌日、全員で朝食を取った後すぐにギルドに向かった。



「ようダグラス、Dランク昇格試験ぶりだな!今回も俺が試験官だ。よろしくな。」



「ヘンリー!!ああ、よろしく頼む。今日の試験官はギルマスの指示か?」



「ああ。ギルマスがダグラスの能力を秘匿したいみたいで、既に知っている俺が配置された。」



「なるほどな。じゃあ早速始めてもいいか?」



「ああ。試験内容はダンジョン5層のボス討伐だ。本来なら3人以上のパーティーじゃないと受けられないが特例だそうだ。」



「そうか、都合がいいな。」



俺とヘンリーは順調にダンジョンを進み、5層のボス部屋前に着いた。



「もしヘンリーに攻撃が言った場合は俺が守る義務とかあるか?」



「いや、ないぞ。気兼ねなくやってくれ。」



「ありがとう。では行くぞ!」



今回もまた片手剣で瞬殺だった。

ドロップは昨日と同じくアメジストの指輪Cだった。



やはり”幸運”と”ドロップ率上昇”スキルを持ってる俺が2連続で指輪ということは、これが5層のボスドロップで1番のあたりだろう。



「昇格試験合格だ。あとはこの先の休憩所からダンジョンの入り口に転移ゲートで転移して、ギルドに報告したら終わりだ。」



「ああ。世話になったな。」



その後何事もなく報告まで終わり、俺はCランク冒険者になった。



「ダグラス君、Cランクになったから説明をしてもいいかな?」



「はい。」



まとめると、



1.Bランク昇格試験を受けるにはCランククエストを100回受ける必要があること

2.指名依頼が発生すること

3.緊急招集には参加必須であること

4.臨時クエストを受注可能になること



といった感じだ。



指名依頼とは特定の誰かがクエストに俺を指名したもので、断ると違約金が発生するらしいが報酬はいいそうだ。

緊急招集とはヴァーリ領であったものと同じだ。

臨時クエストとは主に領主が発注しているもので、これは臨時のクエストであるため危険度が不明な点が怖い。



『若干足枷ができたが仕方ない。』
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