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積乱雲の向こうは夏空
26《志摩視点》
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家に帰ってしばらくの間、父がいつ戻ってくるか志摩は気が気でなかった。
課題もレポートもこなしてはいくが今ひとつ身が入らず何十回目かのため息をついたとき、不意にノックの音が響き母の声がした。
「志摩。お父さんが呼んでいるけれど、起きてる?」
「はい。今行きます。」
ついに――。気を抜くと浅くなりそうな呼吸を整えてから志摩は父の部屋へと向かう。
時刻は二十三時、いくら親子といっても非常識な時間だが、そうでないと時間が作れないほど忙しいことは志摩も理解していた。
「失礼します。志摩です。」
豪邸と呼ばれる家のせいでやや父の部屋を遠く感じながらも、迷いなく足を進めて父の書斎をノックした。
「ああ来たか。まあ座りなさい。」
すでに背広は脱いでシャツのボタンもいくつか外した父に促されるまま下座のソファーに向かっていった。
度々他人を招くこともあるここは、家の家具の中でも上質なものを集めていて、手触りもいいソファーは志摩が座るとほどよく沈み込んだ。
いくつかの書類とともに向かいに腰を下ろした父は、まずは息子をまっすぐに見てきた。
何かを測るような視線は居心地が悪かったが、やましい事も何もないためニコリと微笑んで返してやった。
そんな息子にため息をついてから、父は持ってきた書類を眺める。
「お前から電話をもらってすぐに人事から資料をもらった。」
「ありがとうございます。」
「珍しくお前がねだってきたことだ、できることは叶えてやるつもりだった。」
パサっと志摩の前に投げ出された書類を一瞥すると、見慣れた顔が緊張した様子で写っている証明写真が目に入る。
すぐにそれが寛太の選考書類だとすぐにわかった。
よく持ち出せたものだ。個人情報をこんな風に扱うのはさすがにグレーだろうと思いながら、父から視線をそらさない。
「残念だ。オメガなど研究職に採用できるはずもない。お前にもそれくらいの分別はあると思っていた。」
「ですが、若林先輩は優秀です。目を通したのならお分かりでしょう。大きなプロジェクトにも参加している。」
「だがオメガだ。彼らがどういう体質か知らんわけでもないだろう?」
知っているに決まっている。寛太がいない大学は驚くほど殺風景になるのだから。
そういう周期があることも、フェロモンの持つ作用も織り込み済みだ。
「それを差し引いても彼には価値があると、俺は思っています。専門外なのにサーマルブランケットの課題も理解していますし、いくつかの解決策も提示してくれました。」
聞き分けのない息子に父が頭を押さえた。
志摩もこの程度で引くつもりなら最初から売り込もうと思わない。
長いため息のあと再び父親が志摩の顔を見る。
「オメガを雇うことがどういうことか、お前は理解していない。」
「デメリットは理解しているつもりです。それを上回るメリットが……。」
「会社という生き物としての話をしている。」
叱りつけるような強い言葉が投げつけられ、さすがに志摩も口を閉ざした。
父の眼光が今までに見たことがないほど鋭く強い。
ここからは父ではなく、代表取締役として話をするつもりらしいと理解した。
「お前も理解している通りヒートがある。三カ月に一度、一週間という長い期間彼らは休暇を取らねばならない。世界は二十四時間動いているのに、その間研究も仕事も滞れば会社は数百万から……プロジェクトによっては数千万円の損害を被る。」
「そんな……。」
あまりに試算の額が大きすぎるように感じた。
失われるのは一週間分の寛太の人件費と、遅延に伴うわずかな諸費用だけだと思っていた。
「当然だ。開発はうちだけでなく世界中でやっている。わが社が独占できるはずだった技術をオメガがヒートで休んでいる間に先を越されてしまえば、それまでの投資が無駄になる。」
予想以上に大きな話になり、志摩は自分の考えの浅さに唇を噛んだ。
それでも自分が見込んだ才能に日の目を見せたいという気持ちは消えない。どうにか寛太に研究を続けさせる……研究を仕事にさせる方法はないだろうかと思考を巡らせる。
「それにヒートは我々アルファにもリスクだ。」
フェロモンがアルファを……時にはベータさえも誘惑するのは有名な話だ。
「若林先輩は非常に周期が安定していて、事故を起こしたことも……。」
「それは今までの話だ。将来急性のヒートを起こす可能性がゼロだと証明するものではない。その時に有能なアルファの社員による合意のない行為が行われれば、私はその社員を解雇しなくてはならない。」
オメガのフェロモンが原因だったとしても、意図的な誘惑が立証されない限り、情状酌量の余地はあってもアルファが加害者となる。
オメガは法律上では力なき存在で、不当な力から守られる存在になっているのは志摩もわかっていた。
「当たれば大きいかもしれんが、恩恵を受ける前に爆発すればただではすまない。そんな社員を受け入れる会社がどこにあると言うんだ。」
完全に何も言えなくなってしまった。
会社から見れば、寛太は金の卵を産むかもしれないが、少なくない確率で爆弾を腹に抱えてもいる存在だ。
志摩も寛太が孕むリスクと会社の理論を理解した上で言葉を続けられるほど子どもではなかった。
「じゃあ、先輩は……どう足掻いても何も叶えられないんですか?」
あんなにも楽しそうに、必死に研究をする彼は悲しい結末しか持たないというのだろうか。
アルファやベータと同じように自由意志を持ち、好きだという情熱を持っていても、オメガというだけで社会から弾かれてしまうことが酷く理不尽に思えて、つい子どものようなことを父に尋ねてしまっていた。
「どうしてもと言うならば、個人事業主としてでも何でも利益をもたらすことを証明してから中途採用に応募すればいい。……できればの話だがな。」
それは途方もなく高いハードルだ。
研究費用は降って湧いてくるわけではなく、研究設備もワンルームマンションに作れるものでもない。
「証明すれば……父さんは認めてくれるんですね?」
「そうだな。」
「……わかりました。今日は遅いですし、失礼します。」
「ゆっくり休みなさい」という父の声は無視をして、それでも失礼に見えないようお辞儀をしてから書斎を出た。
どんなに難しくても金の卵を産めると証明をすれば、寛太はその才能を社会で遺憾無く発揮できるようになる。
その蜘蛛の糸のように細い光を呆然と追いかけるようにして部屋に戻った。
翌日、朝からゼミ室を覗くが寛太はまだ来ていないようだった。
何徹目か分からない女の先輩はパソコンの前でゾンビのような顔をしていたので、家に帰ることを強く勧めておいた。
「若林なら、昨日から戻ってないよ。」
コーヒーを片手に心配そうに言う先輩に一つうなずけば、何でもないような顔をして講義に参加した。
今更ながら寛太があのあとどうやって過ごしたか心配になり、合間に寛太へメッセージを送ったが、五限が始まるまで既読もつかなかった。
ノートを写させてくれた友達に感謝しつつスマホを確認するが、やはり既読がつかない。
約束は忘れられているのだろうかと思い、念のためゼミ室で不在を確かめてから寛太の家に向かった。
ピンポンと短くチャイムがなるが反応がない。とりあえずドアを強く叩いて中にいるかもしれない寛太に呼びかける。
「先輩、志摩です。約束の時間だから迎えに来ましたよ。」
もう一度ガンガンとドアを叩くと、ゆっくりと開いて薄暗い部屋の中から寛太の小さな身体が見えた。
少し目が腫れているようだ。やっぱりショックが大きかったらしい。
「ごめんね、枇々木くん。僕、今日は……。」
「先輩……会社、起ち上げましょう。」
突然の志摩の申し出に寛太の目が点になる。
見えるもの全てに興味を持ちそうな輝く瞳は今日も暗い。それでも志摩の言葉を聞いて少しだけ光がさしたように見えた。
「先輩が研究を続けるためだけの会社、作りましょう。」
「なんで……。」
「それしか方法が思いつかないからです。」
寛太の情熱も、知識も才能も、この先につなげる方法を一晩考えた結果だった。
個人事業主は寛太にはとても無理そうなので、会社として他人のサポートを受けながら研究をさせるしかない。
「先輩、俺、他はまだ何も考えてないんです。ご飯食べながら、作戦会議しませんか。」
「僕、やるって言ってないよ。」
「やりましょうよ。好きでしょう、研究。」
頷いた寛太が財布を片手に家を出てきた後、安心したのもあってか志摩は思わず吹き出してしまう。
あまり肩を揺らしてまで笑わない後輩に首を傾げる寛太を、志摩は笑いを堪えてもう一度見る。
「お風呂が先ですね。銭湯、行きましょう。」
髪がベタッとしている。少し顔も汚れているようだった。
落ち込んでいて風呂も入らなかったのだろう。世話が焼ける先輩だ。
夕暮れの中、いつものようにはしゃぐ寛太の専門的な話を聞きながら並んで道を歩いた。
不思議とこれからもこういう忙しなくも、楽しい時間が続いていくと思えた。
課題もレポートもこなしてはいくが今ひとつ身が入らず何十回目かのため息をついたとき、不意にノックの音が響き母の声がした。
「志摩。お父さんが呼んでいるけれど、起きてる?」
「はい。今行きます。」
ついに――。気を抜くと浅くなりそうな呼吸を整えてから志摩は父の部屋へと向かう。
時刻は二十三時、いくら親子といっても非常識な時間だが、そうでないと時間が作れないほど忙しいことは志摩も理解していた。
「失礼します。志摩です。」
豪邸と呼ばれる家のせいでやや父の部屋を遠く感じながらも、迷いなく足を進めて父の書斎をノックした。
「ああ来たか。まあ座りなさい。」
すでに背広は脱いでシャツのボタンもいくつか外した父に促されるまま下座のソファーに向かっていった。
度々他人を招くこともあるここは、家の家具の中でも上質なものを集めていて、手触りもいいソファーは志摩が座るとほどよく沈み込んだ。
いくつかの書類とともに向かいに腰を下ろした父は、まずは息子をまっすぐに見てきた。
何かを測るような視線は居心地が悪かったが、やましい事も何もないためニコリと微笑んで返してやった。
そんな息子にため息をついてから、父は持ってきた書類を眺める。
「お前から電話をもらってすぐに人事から資料をもらった。」
「ありがとうございます。」
「珍しくお前がねだってきたことだ、できることは叶えてやるつもりだった。」
パサっと志摩の前に投げ出された書類を一瞥すると、見慣れた顔が緊張した様子で写っている証明写真が目に入る。
すぐにそれが寛太の選考書類だとすぐにわかった。
よく持ち出せたものだ。個人情報をこんな風に扱うのはさすがにグレーだろうと思いながら、父から視線をそらさない。
「残念だ。オメガなど研究職に採用できるはずもない。お前にもそれくらいの分別はあると思っていた。」
「ですが、若林先輩は優秀です。目を通したのならお分かりでしょう。大きなプロジェクトにも参加している。」
「だがオメガだ。彼らがどういう体質か知らんわけでもないだろう?」
知っているに決まっている。寛太がいない大学は驚くほど殺風景になるのだから。
そういう周期があることも、フェロモンの持つ作用も織り込み済みだ。
「それを差し引いても彼には価値があると、俺は思っています。専門外なのにサーマルブランケットの課題も理解していますし、いくつかの解決策も提示してくれました。」
聞き分けのない息子に父が頭を押さえた。
志摩もこの程度で引くつもりなら最初から売り込もうと思わない。
長いため息のあと再び父親が志摩の顔を見る。
「オメガを雇うことがどういうことか、お前は理解していない。」
「デメリットは理解しているつもりです。それを上回るメリットが……。」
「会社という生き物としての話をしている。」
叱りつけるような強い言葉が投げつけられ、さすがに志摩も口を閉ざした。
父の眼光が今までに見たことがないほど鋭く強い。
ここからは父ではなく、代表取締役として話をするつもりらしいと理解した。
「お前も理解している通りヒートがある。三カ月に一度、一週間という長い期間彼らは休暇を取らねばならない。世界は二十四時間動いているのに、その間研究も仕事も滞れば会社は数百万から……プロジェクトによっては数千万円の損害を被る。」
「そんな……。」
あまりに試算の額が大きすぎるように感じた。
失われるのは一週間分の寛太の人件費と、遅延に伴うわずかな諸費用だけだと思っていた。
「当然だ。開発はうちだけでなく世界中でやっている。わが社が独占できるはずだった技術をオメガがヒートで休んでいる間に先を越されてしまえば、それまでの投資が無駄になる。」
予想以上に大きな話になり、志摩は自分の考えの浅さに唇を噛んだ。
それでも自分が見込んだ才能に日の目を見せたいという気持ちは消えない。どうにか寛太に研究を続けさせる……研究を仕事にさせる方法はないだろうかと思考を巡らせる。
「それにヒートは我々アルファにもリスクだ。」
フェロモンがアルファを……時にはベータさえも誘惑するのは有名な話だ。
「若林先輩は非常に周期が安定していて、事故を起こしたことも……。」
「それは今までの話だ。将来急性のヒートを起こす可能性がゼロだと証明するものではない。その時に有能なアルファの社員による合意のない行為が行われれば、私はその社員を解雇しなくてはならない。」
オメガのフェロモンが原因だったとしても、意図的な誘惑が立証されない限り、情状酌量の余地はあってもアルファが加害者となる。
オメガは法律上では力なき存在で、不当な力から守られる存在になっているのは志摩もわかっていた。
「当たれば大きいかもしれんが、恩恵を受ける前に爆発すればただではすまない。そんな社員を受け入れる会社がどこにあると言うんだ。」
完全に何も言えなくなってしまった。
会社から見れば、寛太は金の卵を産むかもしれないが、少なくない確率で爆弾を腹に抱えてもいる存在だ。
志摩も寛太が孕むリスクと会社の理論を理解した上で言葉を続けられるほど子どもではなかった。
「じゃあ、先輩は……どう足掻いても何も叶えられないんですか?」
あんなにも楽しそうに、必死に研究をする彼は悲しい結末しか持たないというのだろうか。
アルファやベータと同じように自由意志を持ち、好きだという情熱を持っていても、オメガというだけで社会から弾かれてしまうことが酷く理不尽に思えて、つい子どものようなことを父に尋ねてしまっていた。
「どうしてもと言うならば、個人事業主としてでも何でも利益をもたらすことを証明してから中途採用に応募すればいい。……できればの話だがな。」
それは途方もなく高いハードルだ。
研究費用は降って湧いてくるわけではなく、研究設備もワンルームマンションに作れるものでもない。
「証明すれば……父さんは認めてくれるんですね?」
「そうだな。」
「……わかりました。今日は遅いですし、失礼します。」
「ゆっくり休みなさい」という父の声は無視をして、それでも失礼に見えないようお辞儀をしてから書斎を出た。
どんなに難しくても金の卵を産めると証明をすれば、寛太はその才能を社会で遺憾無く発揮できるようになる。
その蜘蛛の糸のように細い光を呆然と追いかけるようにして部屋に戻った。
翌日、朝からゼミ室を覗くが寛太はまだ来ていないようだった。
何徹目か分からない女の先輩はパソコンの前でゾンビのような顔をしていたので、家に帰ることを強く勧めておいた。
「若林なら、昨日から戻ってないよ。」
コーヒーを片手に心配そうに言う先輩に一つうなずけば、何でもないような顔をして講義に参加した。
今更ながら寛太があのあとどうやって過ごしたか心配になり、合間に寛太へメッセージを送ったが、五限が始まるまで既読もつかなかった。
ノートを写させてくれた友達に感謝しつつスマホを確認するが、やはり既読がつかない。
約束は忘れられているのだろうかと思い、念のためゼミ室で不在を確かめてから寛太の家に向かった。
ピンポンと短くチャイムがなるが反応がない。とりあえずドアを強く叩いて中にいるかもしれない寛太に呼びかける。
「先輩、志摩です。約束の時間だから迎えに来ましたよ。」
もう一度ガンガンとドアを叩くと、ゆっくりと開いて薄暗い部屋の中から寛太の小さな身体が見えた。
少し目が腫れているようだ。やっぱりショックが大きかったらしい。
「ごめんね、枇々木くん。僕、今日は……。」
「先輩……会社、起ち上げましょう。」
突然の志摩の申し出に寛太の目が点になる。
見えるもの全てに興味を持ちそうな輝く瞳は今日も暗い。それでも志摩の言葉を聞いて少しだけ光がさしたように見えた。
「先輩が研究を続けるためだけの会社、作りましょう。」
「なんで……。」
「それしか方法が思いつかないからです。」
寛太の情熱も、知識も才能も、この先につなげる方法を一晩考えた結果だった。
個人事業主は寛太にはとても無理そうなので、会社として他人のサポートを受けながら研究をさせるしかない。
「先輩、俺、他はまだ何も考えてないんです。ご飯食べながら、作戦会議しませんか。」
「僕、やるって言ってないよ。」
「やりましょうよ。好きでしょう、研究。」
頷いた寛太が財布を片手に家を出てきた後、安心したのもあってか志摩は思わず吹き出してしまう。
あまり肩を揺らしてまで笑わない後輩に首を傾げる寛太を、志摩は笑いを堪えてもう一度見る。
「お風呂が先ですね。銭湯、行きましょう。」
髪がベタッとしている。少し顔も汚れているようだった。
落ち込んでいて風呂も入らなかったのだろう。世話が焼ける先輩だ。
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