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第七十三章 ハレムはビックバンのように

惑星世界管理局

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 さて、会議が再開されます……

「これからは、私が説明いたしましょう」
 と、イシスさんが説明を始めました。

「私はアーチダッチェスとして、ミリタリーの皆様を統括する地位をあずかっています」
「そしていま、戦いの結果、膨大な世界を管理する必要に迫られています……」

「アナーヒターと協議した結果、皆様には、執政官と称して、惑星統治をしてもらう事になるかも知れません」
「心配することはないですよ、補佐として事務官には、これからいう惑星管理局のアンドロイドさんたち、軍事補佐官として、ミリタリーからも幾人か派遣されます」

「皆様はある意味、統治の象徴として、惑星を愛していただければいいだけです」
「その世界の人々の願いを聞いて、争いを調停すればいいだけで、手に余れば、各宇宙を担当するミリタリーが処理してくれます」

 簡単にいいますね……要するに手に余れば、こちらで処理してしまう。
 反乱は許さない……そういうことなのですね……

「それから、皆様の安全は保証されています」
「皆様が付けられている、チョーカーの魔力は絶大です」
「先程、アナーヒターと私、そしてマレーネで魔力を再設定する事にしました」
「執政官には最低でも、夫人待遇にします、このクラスからは他の者にたいしても、医療行為も可能です」

 私は最後に言いました。
「今、姉もいいましたが、皆さんにストレスなどかけさせません」
「皆様には『嫌』なことはさせません」

「組織の構成員に、その様な仕事を押し付けるのは、組織の管理者が無能の証拠、私はそんな組織は作っていません」
「適材適所、無理強いはしませんし、それによって不利益等ありません」

「皆さんは私が選んで肌を合わせた方々、愛している方にそんな事はいたしません」
「今まで通り、ゆっくりしたいなら、私の側でゆっくり過ごして下さい」
「夜の順番も変更されることはありません、それはハウスキーパーに厳命いたします」

 サリーさんが、
「それに対しては、私が絶対に公平に扱います、それが私の仕事です」

 その後、惑星世界管理局のあらましが説明されました。
 各ミリタリーの下にあった、貧弱なオフィス・ハウスを統合し、ミリタリーオフィスとし、その下に、惑星世界管理局を設立したのです。

 その責任者に、天照大神(あまてらす)さんを任命したのです。
 まあミリタリー関係者には、その事は伝えてありますが、今回は惑星世界管理局の説明です。

 そして天照大神(あまてらす)さんが、云ってのけたのです。
「私は惑星世界管理局の最高責任者として、ルシファー様の寵妃である方々に、心配などかけさせません」
「ご希望なら惑星世界でお茶を飲んで、ルシファー様を思っているだけで、あとは全て良いように致します」

「その事はルシファー様も、ご理解を示されています」
「どうぞ任地の惑星で、お茶などのんで、優雅におすごし下さい」

 まぁニンフさんたちだけで十分でしょう……ややっこしい惑星は、アンドロイドさん達に任せるつもりですから……
 心配顔の皆さんにも、安堵の顔が浮かびます。
 それにしても天照大神(あまてらす)さん、さすがですね……彼女を復活させてよかったですね……
 会議はこうして終わりました。

 私は『ニライカナイ』を、私の支配する宇宙の統治のための、本拠地とするつもりです。
 ゼノビアさんの根拠地も、ステーションCからここに動かします。
 ステーションCは計画通り、一部開放しましょう。

 そして何よりも大事なものは、宇宙をまたがるスーパーハイゲート、私の各地の拠点とつなげます。
 巨大な『異空間倉庫』のようなものですね。

 惑星世界管理局を預かる事となった天照大神(あまてらす)さん、三十万名の『天女ニンフ』をあっさりと掌握、すごい勢いで組織を作り上げています。

 その類まれなる戦闘力のほかに、やはり軍組織を作り動かす力を持っています。
 キュベレーが渾身の力で作り上げた戦闘用アンドロイドは、作戦指導においても完璧なのでしょう……
 まぁ、あちらの方も、なかなかでしたが……

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