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第二章 ラーニーの物語 スクール・ガール

日常生活

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 アプサラス・レディス・スクールの一日は寮での起床から始まります。
 寮は個室をあてがわれます、十歳といえどすべて一人で生活するわけです。

 朝の六時に起床、一時間で身だしなみを整え、七時に簡単な朝食。
 寮監さんに朝の挨拶をするわけです。
 この時、身だしなみが悪いと、部屋に戻って再度身だしなみを整えることになります。

 パンとフルーツ、牛乳、そしてベーコンエッグとサラダ……
 簡単なものですが、ブッフェ形式ですので、量は潤沢にあります。
 ただ自分が使った食器は自分で洗う決まりです。
 洗った食器は寮監のチェックを受けます、綺麗に洗わないと洗い直しを命じられます。

 食堂は八時半で閉まり、九時五分前までに教室へ、そして予鈴が鳴るわけです。
 授業は五十分、休憩が十分で、午前は三時間。
 三時間目が終わるのが十二時十分前、各自昼食を取りに行きます。
 
 昼食はなぜか二段重ねのお弁当……弁当箱は可愛らしい小さいものです。
 アールヴヘイムンではあまり食べない白いご飯とおかずが詰まっており、子供には十分とは思われます。
 これも食べ終わったら、自分で洗い、教師に見せるわけです。

 午後は一時半からはじまり、三時二十分に終わります。
 
 この後、軽くおやつと飲み物がでて、食べながら三十分ほど本日のホームルームをするわけです。
 勿論、そのあと、片付けを全員でするわけですよ。

 事業内容は国語五時間、算術三時間、体操三時間、図画一時間、理科二時間、裁縫二時間、唱歌一時間、修身三時間
 そして保健三時間?の二十三時間……
 週二日は休みで、真ん中の一日が午前だけとなっています。
 一応レディス・スクールですからね、そんなに詰めていないのです。
  
 寮にかえって、夕食までに洗濯することになるわけですが……
 ラーニーにとって、この洗濯が初めてのこと……
 洗濯機なんてものが置いてあり、どう使えばいいかおろおろするばかり……
 結局、下級生に教えてもらったりして……
 アイロンがけもしたことがなく、そのおかげで朝の身だしなみで、やり直しを命じられたことがあります。
 皺が寄っていたわけです。

 夕食は六時からとなっています。
 夕食もブッフェ形式ですが、各地の料理が日替わりででます。

 七時半に食堂は閉まり、入浴の時間です。

 このお風呂もラーニーにとっては初めての事……
 なんせ、大勢の人と一緒に入ったことがないのです。
 恥ずかしくて、もじもじしたラーニーでしたが、何回か入ると慣れたようです。
 
 いまでは仲良くなったアッサカ王族のソミーと、マーヒシマティー貴族のウルミラと三人で、互いの背中なんて洗っています。

 勉強も仲良く、いつでもつるんでいるのです。
 
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