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第二十五章 黒の巫女の降臨
08 一般のコースと御奉仕コース
しおりを挟む「つぎに、女官たちについてです。」
「現在、愛人と佳人とに分かれています。」
「幸いなことに、まだ巫女様は女官たちと、閨をともにはしていません。」
「そこで女官たちの愛人は佳人とし、現在の佳人は美人とします。」
「さらに一般の女官という、クラスを作ります。」
「ここで佳人までは、巫女様の愛情を受けることのない階層とします。」
「つまりこの女官さんたちは一旦、巫女様の寵愛の対象から外れるのです。」
「そして彼女らの生きがい、生活の糧のためにも、彼女らを神聖守護騎士団のような、一つの任務を持つ集団ごとに分けるのです。」
「私はこれから先のことを考えると、魔法を使える集団、それから巫女様がカルシュで歌った、『婦人従軍歌』というものを、オルガから聞き感銘を受けました。」
「より良き世界を作るために、平時は病人の治療をし、戦時には戦場で傷病兵を看護する集団、それからビクトリアのような女兵士、まぁこれは今の女官たちの中にはいないと考えますが、ただし希望があればですが。」
「この愛人、麗人、佳人、美人、そして一般の女官のランクのうち上位の二つと、佳人のなかの幾人かは、巫女さまの寵愛の対象とします。」
「佳人の中にはアンリエッタのように寵愛の対象外のものも任命でき、佳人クラスからは指輪等の対象として、巫女さまの魔力の庇護を受けます。」
「この女たちの集団の中で、寵愛の対象外となったものでも、この集団のリーダーとしての地位が佳人であり、それを補佐するものが美人、そして一般の女官となります。」
「この中より、巫女様のお側で奉仕するものが麗人になるということにします。」
なんとなく分かりましたが、ややっこしいですね。
「簡単にいうと、女官、美人、佳人という一般のコースと、希望して巫女さまのお側にはべる、佳人、麗人、愛人の御奉仕コースです。」
御奉仕コースというネーミングには抵抗がありますが、解り良い説明です。
「この世界は女性が多いのです、したがって女性も働き、世界に貢献する方法が必要なのです。そのプロトタイプとするのです。」
この案では、御奉仕コースというのは私の大事な方となります。
佳人に指輪があるのですから、上位の麗人にもなにか必要なのでは……
私は頭の中で源兵衛さんを呼び出して、『佳人の指輪』の上位のものは出来ないか、聞いてみることにしました。
「できますよ、ブレスレットではどうですか?」
「魔法はキンメリアの最高魔法士ランクにできますが、条件があります。」
「パスポートキー登録者と同じで、マスターに見つめられると体が悶えて、どうしようもなくなるという身体になります、またマスターには逆らえなくなります。」
私はダフネさんに、ブレスレットについての機能と条件を提示しました。
私は穴があったら入りたい条件ですが……『麗人の腕輪』はあっさりと受け入れられました。
しばらくして、私はダフネさんの案を実行に移しました。
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