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第一章 ガリレオ衛星ステーションにて
執政官府人事
しおりを挟むすこし時系列をさかのぼった頃、
「ねえ、マレーネさん、ガリレオ衛星ステーションは完成したの?」
ミコさんの問いかけに、建造担当者のマレーネが、
「ただいま機能チェックをしています、後二日でそれも終わります」
「移動はどうするの?」
「テラ宇宙の馬首星雲近くで建造していますので、自力で移動させます」
「楽しみね、ところで変な事を聞くけど、男性体の古い探知波を感知しなかった?」
「テラ宇宙でほんの一瞬、極めて弱い物を感知しました」
「それはゴーストと判断出来ました」
「遥かな古代の探知波は、巨大天体の近くを通れば拡散してしまい、その一部が長い年月をかけて、別のところへ届くことがまれにあるのです」
「なるほど、ゴーストですか、納得しました」
「マスター、どうです、乗って行きますか?」
「いいの?」
「乗りたいと、顔に書いていますよ」
「でしょう、しばらくガリレオ衛星ステーションにいようかと思っているのよ、アリシアさんが執政官の予定だけど、心配ですものね!」
……
「あれ、どうしたの、黙りこんでいるけど?」
「マスター、はめましたね!」
「何の事?」
「ちょろちょろしようと、しているでしょう!」
「たまには息抜きも必要ですから、見逃してよ、お願い」
「私は知りませんからね、女性を拾ってきたら、後が怖いですよ」
で、知れ渡ったわけです。
そこでエールさんとゼノビアさんの話に、なったわけですね。
とにかくガリレオ衛星ステーションに、ミコさんが乗り込むことになりましたが、その時、サリーさんに一言いわれています。
「そうそう、この後『百合の会議』を予定していますので、逃げないでくださいね、か・な・ら・ず、ご出席ねがいます」
それはそれは、怖い雰囲気でした。
さらにユニバースミリタリーの、軍事参議官が同乗しました。
レリン、アリソン、ミランダ、ダリヤの四人の側女さんです。
はっきりいって、この四人はマッチョな女として、ユニバース内では有名な女、安産型というかお尻が張っています。
見事な腹筋ですが、お胸が寂しいAカップ、体力抜群であちらは激しい女たちです。
ユニバースの中でも、武闘派で結構スレンダーな体型ですが、肩とかに筋肉が盛り上がっているし、太ももも少々張っています。
力もありますので、夜伽の時にですね、逝く時に手足をからませ、締めあげてくるのです……
やっとガリレオ衛星ステーションが、移動を始めました。
機械のチェックをしながら、四日もかかって木星付近に移動してきたわけですが、その間ミコさんは、この四人と毎晩5Pですからね、攻められていましたが、省エネで返り討ちにしていたようですよ。
しかし、さすがに余力がないというか、昼まで寝ている始末、誰ですかね、この四人を選んだのは!
色っぽい声を響かせながら、ガリレオ衛星ステーションが所定の位置に到着し、ソル星系外惑星鉄道が完成したのです。
同時にこの宇宙鉄道は、一般開放されました。
マルスのエリシウム島にある、グラブダブドリッブのルシファー宮殿に、アリシアは向かっていました。
デヴィドソンビルは、ルシファー宮殿のすぐそばにあり、歩いて行ける距離、すると途中で呼びとめる女がいます。
「アリシアさん、こっちよ、お茶でもしない」
誰かと思えば、自分を呼び出したミコさんでした。
「ミコ様、こんなところで……いま伺おうとしていましたのに……」
「いいじゃないの、あそこでは堅苦しい話になりますものね」
「実はね、ガリレオ開発計画の事なのよ」
「貴女のお母様のセレスティアさん、やり手よね、ガリレオ開発計画の、最高責任者に貴女を押しこんだの、ガリレオ衛星の執政官よ」
「えっ、私が!」
「なにが『えっ』よ、薄々は分かっていたでしょうに」
「いえ、本当に……私より、ディアヌや聡子の方が適任かと……」
「皆も貴女が適任と云っているわよ、特に姉がね」
「茜様が?」
「そういう事で貴女に決まったの、でね、私の大事なアリシアさんが心配ですから、私も一緒に行くことにしたの」
……
アリシアさんは、困ったことになったと思ったようですね。
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