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凛子34歳

若かりし頃

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凛子が16歳の時、凛子は初めてのアルバイトを経験した。

居酒屋のホールのアルバイトだ。

高校生だったため22時までの勤務だった。その後の時間は大学生のアルバイトがほとんどだった。

凛子は元々素行はあまりよくなく、高校に入ってから益々荒れていた。
家にも帰らず友達の家を転々としていた。

少し影のある、同じ高校1年生より大人びた雰囲気だった。

ある日、同じ居酒屋でアルバイトをしている大学3年生の健二に声をかけられた。

健二といえば同じアルバイトなので名前や顔は知っていたが話したことはなかった。

なにせ、凛子が苦手とするタイプの男だった。

いつも同じ大学生のアルバイトの男達と女の話をしていた。
今日はどこどこ高の子とヤッた。だの、今日はどこどこの子を泊めただの
とりあえず言うなれば「チャラ男」のイメージだった。

確かに背は高く顔も整っている。
同じアルバイト先にも健二に、好意を抱いている女は多かった。

凛子はそういう男が嫌いだった。

毎日毎日他の女抱いて、自慢し合って何がかっこいいんだろう

そんなことを思いながら健二達のことを見ていたのだ。


そんなある日、健二がアルバイト先の休憩室にいる凛子に声をかけたのだ。


「凛子ちゃんってなんか闇もってる感じだね。俺と似てる。なんか悩みとかあるの?」

「え?いや、別に悩みとかそんなのはないです。」

「ふーん。なんかほっとけない雰囲気。もし、なんかあったら連絡して。なんでもいいよ。寂しい時とか。たわいもない話しようよ。これ、俺の連絡先」


そう言って携帯番号が書いてある紙を凛子に渡して来たのだ。


「…!!」

凛子はとりあえず紙を受け取った。

その紙にはメールアドレスと携帯番号が書かれていた。
そのメールアドレスを見て凛子は少し胸が高鳴った。


その夜帰ってから一応、健二にメールをした。

【お疲れ様です。凛子です。今日は連絡先ありがとうございます。私の番号は090-××××-××××です】


そう送ると
速攻で健二から電話がかかってきた。

「凛子ちゃん!凛子ちゃんの誕生日って6月23日なの!?」

「あっ、はい。そうです。なんでわかったんでか?あっアドレスでですか?てか、佐伯さん(健二)のアドレスにも623って数字が…私ちょっとビックリしました。」


そう。凛子のアドレスには0623と自分の誕生日が入っていた。
そして健二のアドレスにも623と入っていて、凛子は少し胸が高鳴ったのだった。


「ううん、俺の誕生日は9月14日。その623は俺が大好きな織田信長の新暦での誕生日!!すげーー!運命みたいじゃん!!!」


健二は、大興奮した様子だった。
凛子はなんだ、誕生日じゃないのか。と思いつつもそんなにすごいすごいとはしゃいでいる健二が少し可愛く思えて笑った。

「ふふふ。佐伯さんおもしろい。そんなに織田信長が好きなの?」


「うん!大好き!!俺、歴史上の人物とかお寺とか昔の建物とか大好きなんだ」


いつもチャラチャラしているイメージだったので、少し意外だった。

「へぇ。そうなんだね。でもすごいね、こういうことってあるんだね。同じ数字をアドレスに入れてる人初めて出会った」


「でしょでしょ!すげぇよ!!凛子ちゃん!!凛子ちゃんって高1だっけ?」


「はい、そうです。」

「そっかぁ。俺と6個も違うのか。」

「え?佐伯さん大学3年生ですよね?
5個じゃないですか?」


「ううん。俺、高校卒業して1年フリーターしてて。やっぱり大学行こうと思って行ったから1年遅いの。」


その日の電話で健二のことが色々わかった。


歳はもうすぐ22歳であること。
3兄弟の末っ子であること。
県外出身で大学の近くで一人暮らしであること。
歴史好きで古い物が好きなこと。
サッカーが大好きなこと。
他にも色々アルバイトしてて車をそろそろ買おうと思っていること。

色んな話をした。

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