World End

nao

文字の大きさ
45 / 273
第3章:魔人襲来

合流2

しおりを挟む
「はっ、はっ、はっ」

 ジンはティファニアが作り出した森の中をものすごいスピードで駆け抜ける。数百メートル先にある砦が徐々に近づくにつれ付近に夥しく広がる戦闘の残滓を目の当たりにする。マリアの無事は確信しているがそれでもやはり不安は拭きれなかった。

 門の前には魔獣たちが群がっており、とてもではないが正面突破は無理そうだった。そこでジンは壁に最も近い木に駆け上り、一気に天辺まで登る。それから彼は木を蹴って10メートル先にある壁に向かって跳躍する。脚力を限界までに強化したことにより彼はなんとか壁に張り付くことができた。そこから短剣を用いて器用に100メートルはある壁を登っていき、あっという間に城壁通路までたどり着く。だが警戒中の兵士が思わず驚き、彼に弓を放ってきた。

「うわぁぁぁ!?」

すんでのところでジンはそれを躱す。頰を薄皮一枚切り裂いたその矢はジンが跳躍に利用した木にスコンと小気味良い音を立てて突き立った。

「待って!俺だよ、ジンだよ!」

「お、驚かせるなよ…魔獣かと思ったじゃねえか」

 そう言って来たのは普段は門番を務めているはずの蜥蜴人のウルガだった。どうやら通路の警邏していたらしい。その顔はいつもの自信に溢れた表情とは異なり、緊張感に満ち満ちていた。

「ごめんごめん、ちょっと急いでてさ。ねえウルガ、マリアがどこにいるか知らないかな?」

「マリアか?マリアなら兵舎の方にいると思うぜ。多分将軍たちと一緒なはずだ」

「わかったありがとう、行ってみるよ!」

「おう、あっ、上に気いつけろよ。俺たちであらかたぶっ殺したが、空から来るやつはまだまだいるからな」

「うん、そっちも気をつけて!」

「おうよ、ってちょっと待て、おい!」

 ウルガの抑止を聞かず、ジンはそのまま100メートル程下にある地面に向かって飛び降りた。そして着地すると同時に兵舎に向かって走り始めた。

「おいおい、マジかよ…」

 目の前で起こったことに呆然としつつも、ウルガは少し冷静になれた気がした。この街には自分の理解の範疇を超えた存在が三人もいるのだ。きっとこの苦境も彼らがなんとかしてくれるだろうと。

「うし!そんじゃあ見回りを続けますかね」

彼の表情は先ほどよりも柔らかくなっていた。


 10分もしないうちに、ジンは兵舎の前まで到着した。入り口前に立っていた門番に軽く挨拶を交わし、建物の中に入った。

 彼の目の前の床には傷病人が老若男女関係なく横たわり、その周囲を医者や看護師、それと動けるものたちが走り回り介抱していた。

「あ、アルマおじさん!ごめん、ちょっと良いかな?」

 目の前を見知った男が通り過ぎようとしたのでジンは声をかける。初めてこの街に来た時にケルバを食べさせてくれた狸、もとい猫人のアルマだった。

「なんだ今忙し…ってジンじゃないか!無事だったのか!?どっか怪我はしてねえか?」

 彼は荒い呼吸をしながらそんな風に心配そうに聞いてきた。

「うん大丈夫。特にどこも怪我してないよ」

「そんなこと言ってもお前、服に血がついてるじゃねえか!」

「え?ああこれは俺の血じゃないよ。さっき魔獣が襲ってきたからそれの返り血だ」

「ほ、本当か?それなら良いんだがよ。いつも一緒のやつらはどうした?一緒に来たのか?」

「いや、ティファニア様のところにいると思う。だからまだ街の外なんじゃないかな」

「そうか。そんで、わざわざ呼び止めたってことは俺に何か聞きたいことがあったんじゃないか?」

「ああ、うん。おじさんはマリアがどこにいるか分かる?」

「おお、知ってるぜ…」

アルマは簡単にマリアがいるであろう司令室への道順をジンに伝える。

「ありがとう!」

 ジンはアルマに礼を言うと司令室のある方へと駆けて行った。

 中から様々な声が聞こえてくる部屋まで辿り着き、ドアの前に立つ兵士に声をかける。ジンを見た彼はドアをノックして中に入りドアを閉める。だがすぐに入室の許可を得たのか、ドアを再び開けてジンに部屋の中に入るように促した。

「よく来たなジン」

 入室した彼が軽く頭を下げるとその部屋にいた者たちが一斉にジンの方を目を向けて来た。疎ましいその視線に晒されていると、重苦しい空気が漂う部屋の奥から狼人のヴォルク将軍が声をかけてくる。

「久しぶり、ヴォルクおじさん」

 2年ほど前、ジンがエデンに来てしばらく立った頃、マリアとウィルに連れられて、ヴォルクに会いに行ったことがあった。その時はよく大声で笑う豪放磊落で、温和な印象の人物であったが、現在目の前にいる彼はまるで別人のようである。鋭い眼は理知的な光を灯すとともに、どことなく荒々しい色を見せている。また彼のうちに秘められている殺気が強烈すぎて抑え込めないのか、彼と目があったジンを怯ませた。

「マリアのことを聞きに来たのか?」

「う、うん。マリアは今どこにいるの?無事なの?」

「彼女なら隣の部屋で少し休んでいる。さっきからずっと戦いっぱなしだったからな。ただ疲れているだけだ」

 それを聞いてようやくジンは人心地ついた。すると緊張がほどけたためか、ガクンと膝から力が抜けて、そのまま床に倒れるように座り込み深いため息をついた。

「ここまでご苦労だった。話は大体ティファニア様から聞いている。お前も少し休め」

そんなジンを見て少し険が取れたのか、穏やかな声でジンに話しかけて来た。

「うん、ありがとう。でもその前に今どういう状況なのか聞いても良い?」

「お前が休んでから話そうかと思っていたんだが、まあ良いだろう」

そう言ってヴォルクはざっとした説明をジンにした。

「…というわけだ。ただまあ、俺を含め三人の使徒がここにいるんだ。そんなに時間はかけずに終わるとは思う。問題はそれまでにどれだけ犠牲者が出るかというところだが、まあとにかく今は休め。マリアのいる部屋にまだ空いているベッドがあるからそれを使え。ひどく疲れているように見えるぞ」

 ジンはそう言われてようやく自分の体が悲鳴をあげていることに気がついた。3体のキマイラを倒し、そこから全力で駆け巡ったのだ。疲れていない方が不思議である。気を抜けば今にも意識を失いそうだった。

「わかった。それじゃあ少し休ませてもらうよ、また後でね」

「ああ、その時はしっかり働いてもらうぞ」

そんなことを言ってくるヴォルクに背を向けてよろよろとジンは部屋の外に出た。

         ~~~~~~~~~~~

「本当にあんな子供が使えるんですかい?」

「当然だろう?ウィルとマリアが仕込んでるやつだぞ。あいつはまだまだガキだが結構強い。もしかしたらお前よりつ実力は上かもしれんぞ?」

 そうヴォルクに話しかけて来た彼の副官に対して、ヴォルクは笑いながら言った。

         ~~~~~~~~~~~

 重い足取りの彼が案内された部屋に入るとマリアがいびきをかきながら眠っていた。よっぽど疲れが溜まっているのだろう。ジンが中に入ったことに気づいた様子は全くなかった。それを見て安心した彼はよろよろと歩きながらなんとかベッドに倒れこむ。どっと疲労が訪れた彼はあっという間に深い眠りについた。


 ズズン、ズズンと遠くの方から鳴り響く音でジンが目を覚ますと辺りは夜の帳が降りていた。淡いろうそくの炎が部屋の中を照らしている。途端に意識が覚醒し、慌ててマリアの眠っていたベッドに目を向けるとすでにもぬけの殻であった。

「どこに行ったんだろう?」

と小さくジンが呟くと、ドアが開きマリアが部屋の中に入って来た。その手にはサンドウィッチがいくつか握られている。どうやら食料を取りに行っていたらしい。

「おや、起きたのかいジン」

 そう話しかけて来たマリアには一切怪我のようなものは見られなかった。

「うん、マリアも大丈夫だった?ヴォルクおじさんがマリアは凄い疲れてるって言ってたけど」

「ああ結構寝たからね、もう大丈夫さ。あんたこそどうなんだい?怪我はしてないかい?」

「俺の方も大丈夫。とにかく合流できてよかったよ」

「そうだね。それよりほら、お腹空いているだろ?調理場を借りてサンドウィッチ作ってきたよ」

 差し出されたそれを受け取るとジンは齧り付き、あっという間に食べ終えた。

「それで俺はどんぐらい寝てたの?それと今はどんな状況なの?」

「かれこれ7、8時間ってとこかね、今は真夜中だよ。そんでティファニア様の部隊が今攻撃しまくってるところさね。全体の半分はもう削り切れたところさ」

 ジンの疑問に対してマリアが答える。どうやらこの遠くから聞こえる攻撃音はティファニアたちによるものらしい。

「あんたは朝までゆっくり休みな。まあ五月蝿くて寝れないかもしれないけどね。明日の朝からあんたには活躍してもらうよ。」

「うん、わかった。マリアは今からどうするの?」

「あたしはティファニア様のお手伝いさ。まだ本調子じゃないけど、できることはしなきゃね」

「そっか。あっ、ウィルは?もう来てるんじゃないの?」

「ああ、あのバカかい。あいつならティファニア様と合流したは良いがそのまま傷口が開いたらしくて今寝込んでるよ。全くあれほど動くなって言ったのに」

「ウィルは大丈夫なの?」

「まあ死にゃしないよ、丈夫だけが取り柄のバカだからね。だからそんな不安そうな顔はしないでおくれ」

「…うん」

「とにかく今はお休み。明日に備えてたっぷり英気を養っておきなよ」

「わかった、ねえマリア」

 ベッドに横たわりながらジンが声をかける。

「なんだい?」

「その…マリアは大丈夫だよね?」

「当ったり前だろ。あたしは強いんだよ?あんなやつらはコテンパンにのしちまうさ」

 そう言ってマリアは笑いながら、右の二の腕に力こぶを作り、そこを左手でそれをパンパンと叩いた。そうして彼女は部屋から出て行った。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました

四折 柊
恋愛
 子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

ゴミ捨て場領主のクラフト無双 ~最弱魔法【分解と合成】で領地を黄金郷に変えたら、俺を見下していた大貴族令嬢たちが掌を返してすり寄ってきた件~

namisan
ファンタジー
東西南北の大貴族から「毒の川」「凶暴な魔獣」「莫大な借金」を押し付けられ、王国の『ゴミ捨て場』と化したローゼンベルク領。 父と兄を謀殺され、その絶望の領地を押し付けられた無能貴族のアークは、領地の分割を企む高慢な令嬢たち(王女、公爵令嬢、姫将軍など)に嘲笑われていた。 だが、彼には現代の知識と、隠された最強チート能力があった! 触れたものを瞬時に素材に戻し、全く別のモノに作り変える神の御業――【分解と合成】。 「毒の川」を分解して『超高価な宝石と純水』へ! 「魔獣の死骸」と「瓦礫」を合成して『絶対に壊れない防壁』へ! 借金取りには新素材を高値で売りつけ、逆に敵の経済を支配していく。 圧倒的なクラフト能力で、瞬く間にゴミ捨て場を「無敵の黄金郷」へと作り変えていくアーク。 己の敗北を悟り、震え上がる悪徳貴族と高慢な令嬢たち。 さらに、アークの圧倒的な知略と底知れぬ実力は、気高い令嬢たちの本能に深く刻み込まれていく。 「どうか、私をあなたの手駒としてお使いください……っ!」 プライドを完全にへし折られた最高位の美少女たちは、いつしかアークの与える『恩恵』なしでは生きられないほど、彼に絶対の忠誠と依存を誓うようになっていく――。 最弱のゴミ捨て場から始まる、爽快クラフト内政&ざまぁファンタジー、堂々開幕!

帰国した王子の受難

ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。 取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。

黄金の魔導書使い  -でも、騒動は来ないで欲しいー

志位斗 茂家波
ファンタジー
‥‥‥魔導書(グリモワール)。それは、不思議な儀式によって、人はその書物を手に入れ、そして体の中に取り込むのである。 そんな魔導書の中に、とんでもない力を持つものが、ある時出現し、そしてある少年の手に渡った。 ‥‥うん、出来ればさ、まだまともなのが欲しかった。けれども強すぎる力故に、狙ってくる奴とかが出てきて本当に大変なんだけど!?責任者出てこぉぉぉぃ!! これは、その魔導書を手に入れたが故に、のんびりしたいのに何かしらの騒動に巻き込まれる、ある意味哀れな最強の少年の物語である。 「小説家になろう」様でも投稿しています。作者名は同じです。基本的にストーリー重視ですが、誤字指摘などがあるなら受け付けます。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

処理中です...